昨日アウェイで行われたACL2準々決勝2nd legは、ジャーメインの一発退場もあって引き分けに終わり、悔しい敗退となりました。
広島の先発は1st legから1人入れ替えて、以下の布陣で戦いました。
大迫
塩谷 荒木 佐々木
(→山﨑61分)
田中聡 中島
(→川辺61分)
中野 東(→菅61分)
(→新井HT)
中村 加藤
(→越道71分)
ジャーメイン(退場51分)
SUB:田中雄、チョン、小原、松本、井上潮、井上愛
対するライオン・シティ・セーラーズは1st legから先発2人を入れ替えて、GK:マハブド、DF:ダトコヴィッチ、ハルン、タン(→アルリナ84分)、ヴァンヒュイゼン、ライト、デイオゴ・コスタ、MF:ルイ・ピレス、レスティエンヌ(→アヌアル15分→クリャイッチ90+2分)、FW:ラムセラール、ティー、と言うメンバーでした。5-4-1の布陣で後ろにブロックを作るセーラーズに対して、広島は左右からのクロスで揺さぶります。しかしなかなかシュートまで行けず、逆にカウンターで脅かされるシーンを作られます。16分にはラムセラールのパスにティーが合わせましたが枠外。17分にはティーのクロスを大迫がキャッチします。そして前半19分、ロングボールを荒木が弾き返すことができず、入れ替わって抜け出したティーのシュートに大迫が反応したものの触れず、先制点を許してしまいました。
トータルスコアで4点リードとなったセーラーズは、その後はそれまで以上に守りを固めます。対する広島は蒸し暑さと人工芝に慣れてきたのか、高い位置からのプレスで押し込みセーラーズゴールに迫ります。22分には佐々木の折り返しから中村がシュートしましたが枠外。23分には東のクロスにジャーメインが合わせましたが打ち切れず、27分の中野のシュートはGKがファインセーブ。29分にはセットプレーの流れから中島がシュートしましたがこれも大きく外れます。そして前半33分、加藤が倒されて得たFKを中島が直接ねじ込み、同点に追いつきました。
これで勢いがついた広島は、一気の逆転を狙ってチャンスを作り続けます。37分には中村の抜け出しから加藤が続けざまにシュートチャンスを得ましたがDFがブロック。42分には中野のクロスを加藤がバイシクルで狙いましたがGKの正面を突きます。セーラーズも前半アディショナルタイムにチャンスを作ったもののDF陣がはね返して、1-1のままハーフタイムを迎えました。
後半も攻める広島に対してカウンター狙いのセーラーズ。3分には田中聡のシュートがポストに弾かれ、4分には加藤が左から何度もクロスを入れましたがDFに弾かれます。そして5分には左からのクロスに合わせに行ったジャーメインの肘が相手に当ったとジャッジされて一発退場。広島は数的不利で戦わざるを得なくなりました。
3点差をひっくり返さなければならない広島は、1人1人がそれまで以上に走り回って相手陣内に迫ります。9分には加藤がシュートしましたがDFがブロック。23分には加藤が左から仕掛けて強烈なシュートを放ちましたがボールは逆サイドに抜けて行きます。また30分には新井のクロスに越道が合わせましたが枠外に外れます。徐々に体力を奪われ、動けなくなる広島の選手たち。36分には加藤がゴール前でフリーになりましたが体幹がぶれたかボールをヒットできません。セーラーズも何度かカウンターから、あるいはボール回しから攻め込んできますが、広島は大迫も含めた集中した守備でシュートを許しません。43分には菅のクロスに新井が合わせに行きましたが打ち切れず、続いて新井のCKがポストに弾かれこぼれを佐々木が打ちましたがブロックされます。広島はアディショナルタイムの5分を含めて攻め続けたもののゴールは割れず、無情のホイッスルとなりました。
思わぬビハインドを負って臨んだこの試合でしたが、序盤はやはり長距離遠征と慣れないアウェイ環境に苦しんだ、と言う感じ。特に守備はロングボールを弾き返すことができずにつながれて相手にチャンスを作られました。失点シーンでは塩谷は「カバーが遅れた。隼人に任せ過ぎた」と反省していますが、もともと広島の守備は1対1で勝つことが前提で、今シーズンこれまでほぼ100%の確率でロングボールをはね返してきた荒木と塩谷を責めるわけにはいかないでしょう。やはりアウェイの環境に慣れる前に相手の狙いを許してしまった、ということで、止むを得ない失点だったと言わざるを得ないと思います。
しかしその後は広島がリズムを掴み、いつも通りのサッカーで相手を押し込みました。そんな中で生まれた中島のゴールはチームに勇気を与えるもので、そのまま行けば逆転まで行っていたに違いない、と思わせる流れでした。結局のところそんな中で飛び出したジャーメインの退場により数的不利になり、それをカバーするために一人ひとりがいつも以上に走ったおかげで体力的に厳しくなってしまった、と言うのがこの試合の結果に繋がりました。ジャーメインの退場は挑発に乗ってしまった、と言う感じで軽率だったと言えるかも知れませんが、それも含めて選手全員が戦ったのは事実。結果はさておき、全力を尽くして最後まで戦い抜いた選手たちを、心の底から誇りに思います。
初めてのACL2で10試合戦ったサンフレッチェは、試合そのものは8勝2分けと言う圧倒的な結果を残しながら準々決勝で大会を去ることになりました。結果としては出場停止の確認不足による勝ち試合の没収が直接の原因になった形ですが、だからと言って納得できるわけがありません。むしろAFCの公正だとは思えないやり口やジャーメイン退場のジャッジなど、アジアを戦うことの不合理さをこれまで以上に感じた大会となりました。この悔しさは次のACLEで晴らすしかないのですが、ただ逆に言えばしばらくは過密日程から解放される、と言うメリットもあります。今後しばらくはJ1リーグに集中できる、と言うことを無理やりポジティブに考えて、今後の戦いに向かうしかありません。
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