« 今日のスーパーカップ | トップページ | NEXT GENERATION MATCH »

2025/02/09

Jリーグスーパーカップ神戸戦

昨日、国立競技場に史上最多の53,343人を集めて行われた富士ゼロックススーパーカップで、サンフレッチェは神戸に2-0で勝利し、2025年シーズンの最初のタイトルを獲得しました。
 サンフレッチェの先発は仙台戦の1本目と同じで、以下の布陣で戦いました。
       大迫敬

  塩谷   荒木  佐々木翔

     田中聡 中島
     (→川辺69分)
中野              東(→菅69分)
(→新井直89分)
   加藤    アルスラン(→中村76分)
   (→越道89分)
     ジャーメイン

SUB:田中雄、山﨑、井上潮、満田
 対する神戸は、GK:新井章、DF:日高(→鍬先85分)、山川、岩波、MF:本山(→酒井64分)、齊藤、飯野(→汰木HT)、山内、小池(→武藤64分)FW:富永、佐々木大(→大迫勇64分)、と言うメンバーでした。広島は立ち上がりからハイプレスで神戸に襲いかかり、6分にはアルスランのパスを高い位置で受けた佐々木のクロスは合わず、8分にはアルスランのクロスにジャーメインが反応しましたが枠外に外れます。そして前半12分、塩谷のパスを受けて右から仕掛けた中野のクロスにアルスランが戻りながらヘッドで合わせると、このボールはクロスバーに当ってゴール内に跳ね返り、広島が幸先良く先制点を奪いました。
 これで勢いのついた広島はその後もボールを支配しつつ神戸を押し込み、15分には中野のロングスローから荒木がヘッドで狙いましたが枠外に外れます。23分には右からカットインした加藤がシュートしたものの岩波がブロック。23分のアルスランのシュートは惜しくも左に外れます。神戸も33分にCKに山川が合わせましたが枠外。39分にはカウンターから齊藤にシュートを打たれましたtが大迫敬が止めます。広島はその後もジャーメインや中野、荒木らがチャンスを得たものの決めることができず、広島の1点リードでハーフタイムを迎えました。
 後半に入ると神戸は汰木を投入して流れを変えようとします。しかし最初のチャンスは広島で、4分にアルスランのクロスをジャーメインがヘッドで狙いましたが枠外。また8分にはこぼれ球を田中聡が狙いましたが上に外れます。9分には神戸がカウンターを発動して、汰木のパスから山内に打たれましたが大迫が好反応で弾き、こぼれ球を富永に打たれましたが塩谷がブロックします。逆に広島はその直後のCKをはね返してカウンターを仕掛け、ジャーメインが決定的なシュートを放ちましたが惜しくも上に外れます。温存していた大迫勇、武藤、酒井を投入して流れを変えようとする神戸。21分には大迫勇のクロスに富永が合わせましたが大迫敬がセーブします。そして後半25分、右からのCKを入ったばかりの菅が蹴ると、高く舞い上がった荒木がヘッドで叩き込んでリードを2点に広げました。
 追いつきたい神戸は、サイド攻撃から活路を見いだそうとします。しかし広島は一歩も引かず、次々とボールホルダーに襲いかかってリズムを作らせません。後半45分には左に抜け出した大迫勇がゴールネットを揺らしましたが明らかなオフサイド。広島は中村や越道が躍動して、神戸守備陣に脅威を与え続けます。最後は菅が強烈な左足シュートを見せましたがGKの正面を突いて、そのまま試合終了のホイッスルとなりました。
 Jリーグ公式サイト試合データによると広島のボール支配率は59%。またシュート数は20:7、パス成功数は422:243など、あらゆる数値で広島が神戸を上回りました。試合後にスキッベ監督が「今日の試合に関しては自分たちが勝利に値するパフォーマンスを見せた」と胸を張った一方で、吉田監督は「内容的にもあまり良いゲームじゃなかったし、敗戦したことを申し訳ない」と肩を落としていたそうですが、まさに両監督の言葉通り。点差以上の差を見せつけた、広島の「圧勝」と言って良いゲームだったと言って良いと思います。神戸は怪我人続出でメンバーが揃わず、加えて2日後にACLEを控えていると言うことでメンバーを落として臨んだことが影響していたのは確かだと思いますが、それでも得点の可能性を感じられたのは2回ぐらい。大迫勇、武藤、酒井を投入した後も流れは変わらず、むしろ広島側の交代選手がそれぞれ持ち味を出して試合を締めました。今シーズンは例年よりも開幕が早く「2週間ほど準備期間が短かった」(スキッベ監督)そうですが、そんな中でも順調にチーム作りを進めて、昨年以上の戦力を整備したマネージメントの勝利だった、と言えるのではないでしょうか。
 ところでこの試合は井上潮以外の新戦力が登場しましたが、それぞれ持ち味を出していたと思います。ジャーメインの魅力は何と言ってもスピード。後半10分のカウンターからのシュートは完全に「1点もの」でしたし、また相手守備陣がボールを持った時のプレスの迫力も素晴らしいものでした。加えて後方からのロングボールを収める力も見せました。クロスにはまだ合わない様子は見られたものの、今後得点を量産してくれそうな気配を感じさせてくれました。一方の田中聡は攻撃は中島に任せ、サポートに徹していて無難なプレーだったと思いますが、モバイルサイトによると「個人的にパフォーマンスがあんまり良くなかったので悔しい」と語っていたとのこと。こちらも今後コンビネーションが合ってくれば、もっと良いものを見せてくれるのではないでしょうか。ファーストプレーがアシストになった菅や、どんどん仕掛けて見せた中村も持ち味を発揮して、チーム全体の底上げが進んでいることが明らかになったと、と言って良いと思います。
 そしてこの試合の最大の収穫は、中島が大きく成長した姿を見せたことだと思います。スキッベ監督が「本当にJリーグのトップクラスのプレーヤーだと証明してくれた」と語り、アルスランが「ソン・フンミンのようにアジアを代表する選手になる」と絶賛していた通り。驚きのパスを連発しただけでなく、守備でも一歩も引かずに戦って、チームを勝利に導きました。この後しばらくはU-20代表でチームを離れますが、それがチームにとって大きな損失と言えるほどの、大きな存在感を示したと言えるでしょう。

広島公式サイト  神戸公式サイト
Jリーグ公式サイト試合データ
ゲキサカ  テキスト速報  戦評  アルスラン  中野
Soccer King  昨季2冠の神戸が広島に完敗  最後のスーパー杯で歴代最多入場者数  荒木が「ヤバいシーズンにしましょう!」  中島洋太朗をチームメイトが絶賛!
日刊スポーツ  ライブ詳細  最後のスーパー杯王者  神戸

|

« 今日のスーパーカップ | トップページ | NEXT GENERATION MATCH »