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2024/11/11

第36節浦和戦

昨日アウェイで行われたJ1リーグ第36節浦和戦は、6ヶ月ぶりの3失点で3連敗となり、首位との勝ち点差が3に広がりました。
 スキッベ監督は京都戦から先発1人を入れ替えて、以下の布陣で戦いました。
       大迫

  中野   荒木  佐々木

     塩谷  川辺(→Dヴィエイラ80分)
     (→ソティリウ80分)
新井              東(→柏66分)
(→パシエンシア52分)
   松本泰   アルスラン
   (→満田66分)
       加藤

SUB:川浪、青山
 対する浦和は、GK:西川、DF:石原、井上、ホイブラーテン、長沼、MF:グスタフソン(→武田89分)、安居、関根(→前田76分)、渡邊(→中島89分)、松尾(→原口80分)、FW:リンセン(→チアゴ・サンタナ76分)、と言うメンバーでした。立ち上がりから猛攻を仕掛けたのは広島。0分にはアルスランのシュートに加藤が合わせましたが枠外。続いて東のシュートは弾かれ、2分には波状攻撃から塩谷と松本泰のシュートは弾かれ、加藤のバイシクルはヒットせず中野のシュートも枠外に外れます。続いて6分にはCKに中野が合わせましたが西川がセーブ。12分にはパスミスを奪ったアルスランが加藤を使ってシュートしましたがDFにブロックされ、14分の新井のFKも西川が横っ飛びで弾きます。更に17分にはCKのこぼれから塩谷がシュートしましたが枠を捉えることができません。浦和は19分に松尾がミドルを打ってようやくファーストシュートを打ちましたが、広島はその後も攻め手を緩めず23分のアルスランがシュートしたものの枠外。26分には中野の強烈なミドルを西川が弾き、川辺の決定的なシュートも枠外に外れます。しかしさすがに30分過ぎからは広島のプレスも緩み、浦和が攻め込むシーンも増えます。前半42分の関根の抜け出しからのシュートは大迫が前に出てシュートミスを誘ったものの、45分には左サイドで奪われて松尾に抜け出されると、中野のカバーも及ばずシュートを決められ先制点を許します。前半アディショナルタイムには中野、加藤がシュートしましたが西川に防がれ、アルスランの浮き球のボールが西川を越えましたが詰めていた新井は触れず、浦和の1点リードでハーフタイムを迎えました。
 前半はほぼ一方的な広島ペースでしたが、しかし後半に入ると流れは一変します。1分には松尾のクロスから関根のシュートは大迫がファインセーブ。2分の松尾のシュートは大迫がキャッチし、3分の石原のミドルはクロスバー直撃。続いてリンセンのヘッドも大迫が好反応で防ぎます。パシエンシアを投入して流れを変えようとするスキッベ監督。しかし後半10分、松尾の高速クロスにリンセンがヘッドで合わせて、追加点を奪われてしまいました。
 追いつきたい広島はその後押し返して、13分にはアルスランのパスでDFラインの裏に抜けた加藤が決定機を迎えましたが枠外。15分にはCKのボールに荒木が合わせましたが枠外に外れ、19分にも加藤がDFラインの裏に抜け出してシュートしたものの枠を外してしまいます。広島は後半20分に満田と柏を投入し、更に34分にはソティリウとドウグラス・ヴィエイラを入れて前線の高さで点を取りに行きます。しかし36分のソティリウのシュートは枠外。また38分にも満田のクロスにパシエンシアとソティリウが合わせましたがゴールを決めることができず、逆に40分にはカウンターから原口に決められて点差は3点に広がります。1点でも返したい広島は43分には柏が決定機を迎えましたがシュートはポスト。後半アディショナルタイムには加藤のシュートが相手に当り、ソティリウのシュートもゴールライン上でクリアされます。広島は最後まで力づくでゴールをこじ開けようとするものの実らず、今季初めて3点差を付けられての敗戦となりました。
 この試合の立ち上がりの20分間の広島は、今季最高とも言えるサッカーを展開していたと思います。その時間帯の広島のシュートは10本だったのに対して浦和は1本。高い位置からのプレスも効いて浦和の攻撃を許さず、ほぼ一方的に押し込み続けました。しかしそのような流れで点を取れなければその報いを受けるのがサッカーと言うもので、前半の失点は広島陣内の広大なスペースを使われ、クリアに行った中野が空振りして松尾に自由を与えてしまったのが原因でした。そして後半に入ると高い位置からプレスに来た浦和の戦術変更に対応できず、押し込まれた展開から2点目を許してしまいました。ターンオーバーしたとは言えシドニーFC戦から中2日で、片道10時間の長距離移動があったことから早いうちに点を取って勝負を決めたい、と言う思いがあったのかも知れませんが、それが上手くいかなかった時の戦術変更ができなかった、と言うのがポイントだったのかも。少なくとも90分を通しての戦い方が拙かったのが敗因だった、と言わざるを得ないように思いますが、ただ力負けしたのでないことは間違いないところ。浦和の戦い方に後れを取ったのは事実ですが、しかしだからと言って自分たちのサッカーに対する自信を無くしてはならないし、むしろどこよりも厳しい4日間で、シドニーFCと浦和に対してこれだけのサッカーを展開したことに誇りを持たなければなりません。
 今節は神戸が引き分けたため、首位との勝ち点差は3に開いてしまいました。残り2試合しか無いことを考えると優勝は絶望的なように思えるかも知れませんが、しかし今後何が起きるか誰にも分かりません。思い返せば2013年には、残り2節時点での首位は横浜FMで2位は浦和。3位の広島と首位との勝ち点差は5に開いていました。しかしその後の2節で横浜FMは8位新潟と6位川崎Fに、浦和も13位の鳥栖と4位のC大阪に連敗したのに対して、広島は16位湘南と5位鹿島に連勝して逆転で優勝しているわけです。現在のところ広島は得失点差で神戸を上回っているので、広島が2勝すれば神戸が1勝1敗でも優勝できると言う状況は、2013年よりも有利だと言って間違いありません。ここに来ての3連敗で広島が難しい状況にあるのは確かですが、しかし苦しいのは神戸も町田も同じでしょう。選手もサポーターも力を合わせてこの苦しさを乗り越えてこそ、優勝と言う栄光を勝ち取ることができるのではないでしょうか。

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