昨日ホームで行われたJ1リーグ第10節川崎F戦は、一度は逆転されたものの加藤のゴールで追いついて、3試合連続引き分けで開幕からの負けなしを10試合に伸ばしました。
川村がベンチにも入らなかった一方でマルコス・ジュニオールが今季初めて先発して、以下の布陣で戦いました。
大迫
塩谷 中野 佐々木翔
満田 松本泰(→野津田86分)
越道 東(→志知86分)
(→新井70分)
加藤 マルコスJ(→ソティリウ66分)
大橋
SUB:川浪、細谷、柏
対する川崎は、GK:上福元、DF:瀬川(→瀬古68分)、大南、佐々木旭、ファンウェルメスケルケン(→ジェジエウ68分)、MF:橘田、脇坂(→山本89分)、FW:遠野、家長、マルシーニョ、エリソン(→小林HT→山田74分)、と言うメンバーでした。立ち上がりは川崎Fのペース。広島はハイプレスに行くものの、川崎Fのパス回しに剥がされてなかなか奪えません。ファーストシュートは川崎で、6分にクロスを遠野に打たれます。しかしその後は広島がペースを握り、マルコス・ジュニオールが攻撃を演出します。前半18分には満田のFKを松本泰が逸らし、逆サイドに飛び込んだ越道が足でプッシュしたもののGKがファインセーブ。また22分にはマルコス・ジュニオールがCKにヘッドで合わせましたがGKの好反応に防がれます。その後も加藤や東らが次々とシュートまで持ち込む広島。そして前半37分、佐々木翔が右足でクロスを入れると、これを大橋がヘッドで叩き込んで広島が先制点を奪いました。
この後は両チームとも攻めの強度を上げて、お互いにゴール前に迫ります。41分にエリソンがドリブルからシュートしましたが枠外。44分には松本泰が決定的なシュートを放ちましたが、上福元が触ってバーに弾かれます。続いて45分には加藤が鋭いクロスを送りましたがGKがキャッチ。逆に46分にはマルシーニョがヘッドで狙いましたが枠外に外れます。前半は川崎Fのシュート4本に対して広島は6本。お互いに持ち味を出したものの広島が上回って、1点リードでハーフタイムを迎えました。
後半に最初のチャンスを迎えたのは川崎で、パス交換から小林がDFラインの裏に抜け出しましたが大迫がクリアします。その直後のカウンターから東が決定的なシュートを放ちましたが枠外。7分には満田のクロスに大橋がヘッドで合わせましたが枠を捉えることができず、12分の加藤のシュートもDFにブロックされます。しかしここで得点を奪ったのは川崎。後半19分、脇坂のCKに大迫が飛び出したものの触れず、こぼれ球もクリアし切れず小林に押し込まれてしまいました。
これで勢いの出た川崎は、鋭い出足とパス回し、そしてマルシーニョの仕掛けからチャンスを作ります。そして後半29分、川崎のロングパスは大迫が前に出てクリアしようとしたものの、当たり損なったボールに競り合った家長が佐々木翔を倒してクロス。これを山田に決められて勝ち越しを許します。しかしその直後に広島が反撃し、満田のクロスを加藤が押し込んで再び同点となりました。
何としても勝ち点3が欲しい両チームは、その後も力を振り絞って攻め合います。32分の山田のシュートはブロック。35分の加藤のシュートはブロックされ、続いて満田のクロスを大橋がヘッドしたものの上福元のファインセーブに防がれます。また37分には松本泰がバイシクルシュートを狙いましたが枠を捉えることができません。更に42分には新井のクロスを大橋がフリーでヘッドしましたが、上福元のスーパーセーブに阻まれます。後半アディショナルタイムにはマルシーニョに反転シュートを打たれましたが枠外。また山田の抜け出しは佐々木翔が防ぎます。最後は勝とうがペナルティエリア内から狙ったもののゴールは割れず、試合終了のホイッスルとともに両チームの選手ともがっくりと膝を付きました。
Football LABによると広島のシュートは川崎Fの倍の24本。ゴール期待値は川崎Fの1.445に対して広島は3.224と数字上は相手を圧倒した試合でした。実際、ゴールシーン以外にも大橋や加藤が何度も惜しいシュートを放っていましたし、また松本泰や越道も決定機をつかんでいて、上福元のスーパーセーブ連発がなければ大差がついていても不思議ではなかったと言えるでしょう。ただその一方で、内容的に大きな差があったかと言うとそうでもなかったかも。川崎Fにパスを回されてなかなか奪えない、と言うのは想定通りだったと思いますが、後半の途中からパスをカットされるシーンが多く、何度も川崎Fの速攻を受けていました。失点シーンは大迫のミス絡みでしたし、特に2点目は家長が佐々木翔を手で突き倒していたように見えたのでジャッジの不運もあったと思いますが、自らのミスによって相手に流れを渡してしまったのも確か。厳しい試合を勝ち切るためには、もっとプレーの精度を突き詰める必要があるように思います。
とは言え、一度は逆転た試合をすぐに追いついて「負け」を「引き分け」にしたことは誇って良いと思います。
モバイルサイトによると加藤は「ゴールの瞬間はめっちゃ落ち着いていた」とのこと。札幌戦ではシュート時の冷静さを欠いていたような感じでしたが、ここでは考え過ぎることなくストライカーとしての「本能」でボールを待って、そしてしっかりとゴールに流し込むことができたように思います。ここまで悩み、苦しんできたことはきっと彼自身の成長に繋がったはず。今後はきっと、チームを勝利に導くゴールを決めてくれるのではないでしょうか。
今節は町田が敗れC大阪が引き分けたことで、広島は前節と同じ3位ながら首位との勝ち点差は1となりました。ただ4位神戸は勝ち点差1、その下からは鹿島と名古屋が勝ち点差2で、横浜FM、FC東京、G大阪が勝ち点差3で追ってくる展開となっています。例年以上の混戦となりそうな今季のJ1リーグ戦。9年ぶりのリーグ優勝を勝ち取るためには、1つずつでも着実に勝ち点を拾って行かなければなりません。
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