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2019/06/26

ACL R16 2nd leg鹿島戦

昨日ホームで行われたAFCチャンピオンズリーグラウンド16の2nd legで、サンフレッチェは3-2で勝利したもののアウェイゴールの差で準々決勝進出を逃しました。
 出場停止の稲垣に代わって吉野がボランチに上がり、リベロには荒木。またトップ下には柴崎が入って以下の布陣で戦いました。
       中林(退場74分)

   野上  荒木 佐々木

     川辺  吉野(→林76分)
     (→野津田67分)
清水             柏
(→パトリックHT)
    柴崎    森島

       ドグ

SUB:井林、東、渡、皆川
 対する鹿島は、GK:クォン・スンテ、DF:永木、チョン・スンヒョン(→関川4分)、町田、犬飼、MF:遠藤(→小田88分)、レオ・シルバ、三竿、名古(→白崎68分)、FW:セルジーニョ、土居、と言うメンバーでした。立ち上がりから積極的に攻め上がる広島は、1分にはCKから野上が、柏がシュートを放ちます。前半15分には森島のFKに野上が合わせましたが惜しくもGK正面。その後も引いて守る鹿島に対し、広島がパスを回してあの手この手で崩そうとします。ところが前半32分、鹿島の久しぶりの攻撃から名古がクロス。これは佐々木がクリアしたもののこぼれを拾った土居のシュートが荒木の股の間を抜けてゴールに突き刺さり、先制点を奪われてしまいました。
 勝ち抜きのためには3点が必要になった広島は、その後更にギアを上げて攻撃します。そして40分には川辺がペナルティエリア内で抜け出しGKが弾いたボールが川辺に当たって転がったものの、ゴールライン際でDFがクリア。43分にはドウグラス・ヴィエイラが抜け出しましたがシュートは打てません。前半はボール支配率こそ上回ったものの鹿島にワンチャンスを決められて、0-1でハーフタイムを迎えました。
 後半に入ると城福監督は清水に代わってパトリックを投入。柏を右SBに下げて4-4-2にシステムチェンジする、と言う攻撃的な采配をします。後半1分には森島のパスを受けた柴崎がシュートしましたがDFがブロック。2分にはパトリックのシュートがGK正面を突きます。後ろをほぼ2枚で守る広島に対して鹿島はカウンターを狙い、16分にはセルジーニョがロングループを狙いましたが枠を外れて助かります。そして後半20分、柏のクロスをパトリックがヘディングで押し込んでついに同点。更に攻め込む広島は相手陣内でパスを回し、26分には右からのクロスはクリアされたものの吉野、森島と繋いで佐々木がシュート。これがDFに当たりながらもゴールに突き刺さって、逆転に成功しました。
 2試合通算でリードするにはあと1点となった広島は、その後も前掛かりに攻めます。しかし後半28分にはその裏を突かれ、カウンターから土居が突破を狙うところをペナルティエリアの外まで飛び出した中林が倒してしまい一発退場となります。2試合連続で数的不利になった広島。しかし林を投入するために吉野を下げたにも関わらず、攻めの圧力は全く落ちずに鹿島を一方的に押し込みます。後半34分にはパトリックが後ろから倒されたように見えましたがノーファウル。続いて35分には右から仕掛けた柏が倒れながらもラストパスを出すと、これをパトリックが押し込んで3点目を奪ったか、に見えました。ところが主審のジャッジは柏のシミュレーションでゴールは取り消し。サンフレッチェの選手もベンチも猛抗議を繰り返しますが判定が覆るはずもありません。後半43分にはCKのチャンスに林も上がって得点を取りに行ったものの、これを跳ね返されると速攻から土居にロングシュートを決められ再び同点となってしまいます。しかし広島は最後まで攻め続けると、後半アディショナルタイムにはパトリックがゲットしたPKを自ら蹴って再び勝ち越し。しかし主審はそれ以上の時間は取らずに無情なホイッスルを響かせて、広島の希望を断ちきりました。
 試合後の記者会見で城福監督は10秒間の沈黙の後に「選手はよく頑張ったと思います。持てる力を発揮してくれたと思います」と悔しさを噛み殺すように言葉を絞り出したそうです。この日のイラク人の主審はアリ・サバ・アルカイシ。ACLでは2016年から笛を吹いているベテラン主審で、3月のメルボルン戦でも主審を務めて特に問題は無かったのですが、この日のジャッジの不安定さは目に余りました。特に後半35分にパトリックのゴールを取り消したシーンでは、柏はしっかりとゴールにつながるラストパスを出しているわけで、ここで倒れて相手のファウルを主張しても何の特にもなりません。すなわち競技規則にある「競技者が不正なアドバンテージを得るために行う行為」と言うシミュレーションの定義には当てはまらないわけで、主審の競技規則の適用ミスだった、と言わざるをえないでしょう。今シーズンのJリーグではゴールラインを割ったか割らなかったか、と言う点でのジャッジミスが目立ちましたが、今回のミスはそれ以前の問題で、図らずもアジアのジャッジのレベルの低さを露呈した、と言わざるを得ません。
 この試合は「ゴールを盗まれる」ことによって広島の敗退が決まったわけでとても後味が悪いのですが、ただサンフレッチェの戦いぶりは称賛されるべきだと思います。前半こそボールを支配しながらもなかなか点が取れず、しかも与えたくなかったアウェイゴールを許してしまいましたが、後半は違いました。柏と佐々木の両SBは常に高い位置を取って攻撃に参加し、DFラインはほぼ「2バック」となりながらも粘り強く対応しました。中林が退場になったのはそのような守り方をしていたからであって、あそこで飛び出してクリアに行った対応は決して間違いではないと思います。そして更に凄かったのは、中林が退場になった後でしょう。1人少なくなっても決して攻撃的な姿勢を崩すことなく、鹿島を自陣に押し込み続けました。後半34分にパトリックが倒されたシーンと柏がシミュレーションを取られたシーンのどちらかで正当なジャッジが下されていれば、きっと勝利の女神は広島に微笑んだに違いありません。
 城福監督は試合後に「アジアの悔しさはアジアでしか晴らせない」と語っていますが、それはある意味正しいもののそうではない側面もある、と思います。なぜなら週末には鹿島との3度目の対戦があって、ここまでの1勝1敗と言う結果にある意味での「決着」をつけることができるからです。ここ最近のサンフレッチェは得点力不足に悩まされてきましたが、その閉塞を打ち破るキーポイントがここにある。それが後半から4バックにしたことやパトリックを投入したことなのかは分かりませんが、少なくともチーム全体がリスクを怖れずに戦うことができるなら、きっとこの試合のような「熱い」試合を見せることができるのではないでしょうか。2019年シーズンのアジアの旅は終わりましたが、リーグ戦も天皇杯もルヴァンカップもまだまだこれから。次の鹿島戦を、「2019年版サンフレッチェ」の本当の再スタートの試合にして、今度こそカシマスタジアムから勝って帰ってきて欲しい、と思います。

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