昨日アウェイで行われたJ1リーグ戦第7節神戸戦は渡の2ゴールなどで逆転で勝ち、連勝を5に伸ばしました。
怪我のドウグラス・ヴィエイラと柴崎に代わってパトリックと渡が先発して、以下のメンバーで戦いました。
大迫
野上 吉野 佐々木
川辺 松本泰
エミル 柏
(→清水81分)
渡 野津田
(→稲垣79分)
パトリック(→皆川60分)
SUB:廣永、井林、森島、東
対する神戸は、GK:前川、DF:西、大崎、ダンクレー、初瀬、MF:山口、サンペール(→三田74分)、イニエスタ、FW:ポドルスキ、古橋、ウェリントン、と言うメンバーでした。立ち上がりは積極的に前からプレスをかける広島に対して、神戸はDFラインからイニエスタに渡して攻撃を構築します。そして前半14分、中盤左寄りからのFKをイニエスタが蹴るとここに走り込んだウェリントンが頭で合わせて先制点を許しました。
これで勢いのついた神戸はその直後にも速攻からイニエスタにシュートを許し、19分にもイニエスタのスルーパスでウェリントンが飛び出しましたが野上が防ぎます。逆に前半22分、ダンクレーのバックパスを奪った柏がドリブルからパトリックにパスを送るとこれを冷静に決めて、広島が同点に追いつきました。しかし前半27分、イニエスタの素早いリスタートから古橋に抜け出され、大迫もシュートを止めることができずに失点。その後も古橋やポドルスキに危ういシュートを打たれましたが何とか凌いで、神戸の1点リードで前半を折り返しました。
後半もしばらくは神戸のペース。神戸にパスを回されなかなかボールを奪えません。そして7分にはポドルスキからのボールをイニエスタに打たれましたが枠外に外れて助かります。また12分にもカウンターからポドルスキに抜け出されましたが佐々木が戻って防ぎます。パトリックに代えて皆川を投入する城福監督。すると神戸の運動量が落ちたこともあって流れは広島に移ります。そして後半19分、川辺のヘディングは相手のハンド気味の守備で防がれたものの、右からのクロスを渡が頭で折り返すと中央の野津田がヘディングシュート。これをDFの前で柏が方向を変えて押し込み、広島が同点に追いつきました。
これで勢いが出た広島は、高い位置でボールを繋いで神戸を押し込みます。そして後半24分、左サイドを抜け出した川辺のクロスが逆サイドへ。これを拾ったサロモンソンがクロスを入れると渡がボレーシュートを放ちます。するとこのボールが右ポストを叩いてゴールに飛び込み広島が勝ち越し。更に後半27分には柏のパスで抜け出した野津田がクロスを入れると、渡が再びダイレクトボレーを決めて点差を2点に広げました。
その後は両チームともスペースができてきて攻め合いとなります。31分には野津田のFKに皆川が飛び込みましたがGKがキャッチ。37分にはイニエスタのFKをクリアし、39分にはCKのこぼれをポドルスキに狙われましたが大迫が反応して弾きます。また42分には初瀬のクロスに古橋がフリーで合わせましたが枠を外れて助かります。広島は高い位置でボールを回しながら時計を進め、後半アディショナルタイムには清水と野津田が決定的なシュートを放ちましたが決めることができず。結局スコアはそのまま動かず、広島が2点リードを保ったままで終了のホイッスルが鳴りました。
ここまで5試合連続無失点とクラブ記録を更新してきた広島でしたが、相手はさすがイニエスタ、と言う感じ。今季リーグ戦初の2失点は、いずれもイニエスタの正確なキックからのものでした。特に2点目はファウルを取られた後の一瞬の隙を突かれたもので、さすがの戦術眼だった、と言えるでしょう。(逆に広島としてはあってはならない失点で、反省が必要。)それ以外の時間帯でも中盤のあちこちに顔を出してボールを散らし、機を見て前線に飛び出してゴールを狙うなどさすがのプレーの連発でした。
ただ神戸にリードを許しボールを支配されても、サンフレッチェの選手たちは冷静でした。パスを回されても諦めずに追い回し、マイボールになれば怖れず前に飛び出してチャンスを広げました。後半19分の同点のシーンは、その前の川辺のシュートと合わせてまさにチーム全体で勝ち取ったものだと言えます。そして圧巻だったのはその直後の渡の2ゴール。いずれもクロスに高い位置で足を合わせて叩き込んだもので、渡のストライカーとしての技術の高さを見せたものでした。リーグ戦は開幕戦以来6試合ぶりの先発でしたが、ACLでは2試合連続でゴールを決めている勢いをそのままリーグ戦に持ち込んだと言う感じ。昨年はリーグ戦で1ゴールに終わったたたき上げのストライカーが、ついに覚醒した、と言って良さそうです。
今節は広島と勝点で並ぶFC東京も勝って、得失点差で広島が首位に立っています。そして今週金曜日はそのFC東京との直接対決。今の時期の順位にさほど大きな意味は無いとは言え、是非とも勝っておきたい試合です。次節は柴崎が戻ってくる予定なのでポジション争いはますます激しくなりそうですが、チーム全体で良い準備をして金曜日を迎えて欲しいものです。
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