昨日アウェイで行われた第3節鹿島戦は、和田のゴールを守りきって勝ち、暫定ながら2年3ヶ月ぶりに首位に立ちました。
メンバーは控えも含めて前節と同じで、以下の布陣で戦いました。
林
和田 野上 水本 佐々木
青山 稲垣
川辺 柏(→吉野69分)
(→渡84分)
パト ムイ(→柴崎60分)
SUB:中林、丹羽、馬渡、工藤
対する鹿島は、GK:クォン・スンテ、DF:安西(→金森81分)、植田、昌子、山本、MF:小笠原、三竿健、中村(→伊東66分)、土居、FW:ペドロ・ジュニオール(→鈴木、金崎、と言うメンバーでした。いきなり大ピンチになったのは前半2分で、水本がバックパスをミスしてペドロ・ジュニオールに奪われGKと1対1になりましたが、林が素晴らしい飛び出しでセーブでチームを救います。続いて6分には安西のパスでペドロ・ジュニオールがフリーでシュートしましたが林がキャッチします。その後広島も徐々にペースをつかむと、11分にはカウンターから柏がシュートしたもののGK正面。14分には川辺が右から仕掛けてGKの後ろを狙って鋭いボールを送りましたが枠を捉えず、また詰めていた選手も触れません。21分には土居にミドルを打たれましたが林が横っ飛びでセーブ。31分にはパトリックのポストプレーからティーラシンがシュートを放ちましたがDFにブロックされ、こぼれを川辺が狙いましたがGKに止められます。また38分には小笠原にミドルを打たれましたが林が弾きます。前半は一進一退の攻防ながら両者とも得点を奪えず、スコアレスでハーフタイムを迎えました。
後半も最初に攻勢に出たのは鹿島でしたが、しかしその流れを押し返すと広島が右サイドから攻めます。後半6分、まずはパトリックが右サイドに抜け出してクロス。続いて再び右から川辺が仕掛け、低いクロスを入れましたが三竿健にカットされます。しかしそのパスを和田が奪うと慌てて取りに来た三竿健をかわして右足でシュート。これがニアサイドを打ち抜いて、広島が先制点を奪いました。
その後は再び鹿島がボールを握りましたが、広島がタイトな守備でシュートを許しません。チャンスを生かせなかったペドロ・ジュニオールに代えて鈴木を投入する大岩監督。対する城福監督も柴崎を投入し、中盤を厚くして対抗します。そして後半17分、鈴木の右からの仕掛けに対して佐々木がいったんは奪ったものの、再び奪われ後ろから倒したとしてPKを宣告されます。その時鈴木の足はペナルティエリアの外で、しかも足がかかっていないにも関わらずわざとらしく両足を揃えて倒れたというものでしたが、しかし林はそのようなことで動揺せずに集中を極限まで高めて対応します。逆にこの日は苛つきが目に見えていた金崎のキックに素晴らしい反応で弾き、こぼれを拾って打ってきた小笠原のシュートも身体に当ててセーブ。守護神の活躍で、この日最大のピンチを凌ぎました。
その後鹿島は広島の左サイドを攻略すべく伊東を投入して安西を前に出してきます。これに対して城福監督は吉野をアンカーの位置に入れ、稲垣を左に配置して守備を落ち着かせます。その後はボールを保持しつつも守備を崩せない鹿島が両サイドからクロスを放り込んできたものの広島守備陣が踏ん張り、終盤の金崎のヘディングシュートも林が横っ飛びで抑えます。そして後半アディショナルタイムには渡がサイドでボールをキープしつつ時間を使って、1点差を守って逃げ切りました。
アウェイの鹿島戦と言うと思い出すのは2013年の最終節。広島が石原の2ゴールで快勝して逆転優勝を決めた試合だったわけですが、それが祟ったかその後は4年間にわたって鹿島には勝てていませんでした。その上鹿島は昨年5月に川崎Fに敗れて以来10ヶ月にわたってホームで負けなし。鹿島がシドニーから戻ってきたばかりで疲れがたまっているとは言え主力の数人は休ませていたわけで、鹿島有利は揺るがない試合か、と思われました。ところが試合展開は、と言うと少なくとも前半はほぼ互角。序盤のミスからのピンチを凌ぐと、その後は鋭い出足と球際の強さで鹿島のパスワークを寸断してチャンスを作るとともに、高い集中力で相手に決定的なシーンを作らせませんでした。また得点シーンではパトリックと川辺が鋭いドリブルからチャンスを作り、最後はゴール前に詰めていた和田が決めて見せました。モバイルサイトによると城福監督はこの場面について「サイドバックがあそこまで上がっているということは、自分たちの時間が作れているということ。そう言うシーンをもっと作りたい」と語っていますが、このようにメリハリをつけたサッカーから得点を奪う、と言うところに、城福監督の狙いがあるのかも知れません。その後鹿島にずっとボールを支配されただけでなく、マイボールになっても落ち着いて繋ぐことができず波状攻撃を受けたことは反省材料ではありますが、しかし今季の練習を開始してから2ヶ月も経っていないことを考えればやむを得ないところ。今後チーム戦術が熟成されてコンビネーションも高まって行けば、もっとコントロールする時間が増えるのは間違いない、と思います。
ところで何といってもこの試合の勝利の最大のヒーローは、守護神・林卓人だったと言って間違いありません。最初のピンチでは「ああいうことが起きえると思って準備していた」と語り、PKについては「判定が下された瞬間から気持ちは切り替わっていた」と言う林。まさに良い準備と研ぎ澄まされた集中力があってこそ、チームを救うことができたのだと思います。城福監督をして「ボールが林のもとに吸い込まれる」と語らしめた守護神の活躍があってこそ、強い鹿島に勝つことができたと言って良いのではないでしょうか。
この試合の結果広島は3連勝となりましたが、これは初のステージ優勝を果たした94年以来のこと。当時は延長での勝利も含まれていたため、90分間での開幕3連勝はクラブ史上初、と言うことになりました。ただそのような結果でも監督にも選手にも浮かれた様子は無かったのは、おそらく昨年の記憶があるから。今勝てていたとしても何を得たわけでもなく、逆に流れが悪くなったときには苦しい状況になることが分かってるからだ、と思います。次週はまた水曜日にルヴァンカップがあり、そして週末にリーグ戦と中3日の試合が続きますが、これまでの4試合と同様にチーム一丸となって、このまま突っ走って欲しいと思います。
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