昨日ホームで「25周年記念試合」として開催された仙台戦は、2点をひっくり返されたもののラストプレーで追いつき、勝点1を積み上げて順位を1つ上げました。
怪我で離脱していた青山、千葉、柏が先発に復帰して、サンフレッチェは以下の布陣で戦いました。
林
塩谷 千葉 水本(→フェリペ83分)
青山 野上
高橋 柏
(→ミキッチ76分)
A・ロペス 柴崎
(→茶島89分)
工藤
SUB:廣永、清水、丸谷、森島
対する仙台は、GK:シュミット、DF:菅井(→蜂須賀65分)、大岩、平岡、増嶋、MF:富田、三田、佐々木(→梁65分)、永戸(→石川直83分)、FW:クリスラン、石原、と言うメンバーでした。ファーストシュートは3分の三田のFKでしたが、その後は広島がゲームをコントロール。千葉や青山のパスから相手陣内に迫ります。そして20分にはカットインから柏がシュートを放ちましたが枠外。21分には塩谷のクロスに工藤が頭から飛び込み、直後にはゴール前で水本がフリーになりましたがシュートは打てず。その後も仙台のプレスをかわしながら何度もDFラインの裏を狙います。対する仙台は39分にカウンターからクリスランが攻め上がりましたがシュートは千葉がブロックし、直後のCKも工藤がクリアします。その後も広島は42分にCKの流れから塩谷がシュートするなど攻め込みましたが得点は奪えず、スコアレスのままハーフタイムを迎えました。
後半もブロックを作って待ち構える仙台に対して、広島がパスを回して相手守備を崩そうとします。4分には柏のクロスにアンデルソン・ロペスが合わせましたがGKがキャッチします。そして後半8分、DFラインからパスを繋いで右に展開すると、高橋のクロスを柴崎がキープし、戻したボールを柏が右足で叩き込んで先制点を奪いました。
これで勢いの出た広島はその後もゲームを支配し、10分にはアンデルソン・ロペスが遠目から狙いましたが惜しくもバーに弾かれます。そして後半14分、柏のクロスをアンデルソン・ロペスが右足でシュート。これはゴールライン上でDFにクリアされたもののこぼれを工藤が押し込んで、リードを2点に広げました。
今季初めて2点リードした広島。その後もしばらくは攻め続けたものの、19分に三田に左から侵入されて決定的なシュートを打たれ(これは林が反応して千葉がぎりぎりでクリア)、仙台が蜂須賀と梁が投入して攻撃の意識を強めると徐々に流れが変わります。そして後半22分には右サイドのスペースからの三田のクロスを梁に右足で押し込まれて1点を返さます。24分には塩谷のロングドリブルから柏が惜しいシュートを放ちましたが流れを変えるには至らず。逆に27分にはFKを三田に決められて同点に追いつかれてしまいます。更に後半30分には自陣内でボールを回されて翻弄され、最後は石原にヘッドを決められてついに勝ち越しを許してしまいました。
何とか追いつきたい広島は、ミキッチ、フェリペ・シウバ、茶島と次々と攻撃的な選手を投入して攻め込みます。これに対して仙台は、石川直を入れて逃げ切りを図ります。41分にはフェリペがシュートしましたがDFがブロック。43分にはCKから野上が、塩谷が狙いましたが得点は奪えません。そして4分と表示されたアディショナルタイムが終わろうとする時間帯に、右からのミキッチのアーリークロスを柴崎が頭に当てると逆サイドに流れます。これを柏が頭で折り返すと、中央で受けた柴崎が胸トラップからシュートを決めて、土壇場で追いつき勝ち点1ずつを分けあうことになりました。
この試合、2点リードを奪うまでの広島のサッカーはほぼ思い通りだったと思います。仙台が前から来ても落ち着いて繋ぎ、DFラインの裏へのパスを有効に作ってチャンスを作り、そしてサイド攻撃を起点に流れから2点を奪いました。相手の仙台も3連敗中と言うこともあってか守備を固めながらも隙はあり、また攻撃も迫力不足でそのまま逃げ切れそうな雰囲気もありました。ところがそれが心の緩みを生み出したのか、三田に決定的なシュートを打たれたあたりから仙台の反撃を許してしまいました。そして梁と蜂須賀が投入されたところから運動量が落ち、マークも曖昧になって仙台の攻撃を止められなくなりました。特に1点を返された後は仙台の気持ちが前向きになったのに反比例して、サンフレッチェの選手たちの気持ちは後ろ向きになってしまいました。仙台の3点目のシーンではゴール前に人がいたものの立っているだけで、全員がボールウォッチャーになっていました。戦術がどうとか選手の組み合わせがどうとかいうことではなく、これは完全にメンタルの問題。今シーズン開幕からリードされて追いかけて、追いつけずに負けると言う試合ばかりが続いていたため、追いかけられる展開に慣れていなかったと言うことでしょう。まさに残留を争うチームに典型的な流れで、今のサンフの現状を如実に表していた試合だった、と言えるのではないでしょうか。
ただ、この試合はそのまま膝を屈するのではなく、最後の最後まで戦う姿勢を崩さずラストプレーで追いついた、と言うところはポジティブに考えて良いと思います。今年はこれまでリードを許して終盤に追いかける展開が多かったのですが、策に窮してロングボールを放り込むしかなくなったこともありました。しかしこの日は最後まで落ち着いてパスを回し、前線に人数をかけて効果的な攻めを続けました。最後の得点シーンもそれまで何度もドリブルで仕掛けていたミキッチがアーリークロスで意表を突き、逆サイドには柏がしっかりと詰めていたからこそ決めることができたと言えます。負けが続いてなかなか結果が出ず、しかも苦しい展開の試合になってもチーム全体が同じ方向を向くことができたことが、チームを敗戦から救うことができた要因だったと言えるでしょう。試合全体としては「勝点2を失った」としか言いようの無い内容で、特に豊富な経験を持っているはずのベテラン選手たちには猛省して欲しいものですが、ぜひともその反省を次の試合に活かして欲しいもの。そしてこの試合を苛々しながらベンチやスタンドで見守るしか無かった若手選手たちには、ぜひとも次のルヴァンカップにその気持ちをぶつけて欲しいと思います。
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