昨日ユアテックスタジアムで行われたJ1リーグ戦2nd stage第10節仙台戦は、青山と柴崎のゴールで2-0で勝利。ステージ順位は変わらないながら、首位との勝ち点差を5に縮めました。
先発に塩谷と水本が復帰。またアンデルソン・ロペスに加えてウタカまでが欠場(胃腸炎のため試合直前に出場回避)したため茶島と寿人が久々に先発して、前節から4人を入れ替えて以下のメンバーで戦いました。
林
塩谷 千葉 水本
青山 丸谷
ミキッチ 柏
(→清水62分)
茶島 柴崎
(→森崎浩88分)
佐藤(→皆川70分)
SUB:増田、野上、森崎和
対する仙台は、GK:関、DF:菅井(→パブロ・ジオゴ75分)、大岩、渡部、石川直(→小島88分)、MF:富田、三田、奥埜(→茂木81分)、藤村、FW:ウイルソン、ハモン・ロペス、と言うメンバーでした。ファーストシュートは広島で、ミキッチがカットインして左足でシュートしましたが枠外に外れます。また14分にもミキッチが左足でシュート性のクロスを入れ、続けてミキッチのスルーパスを寿人がペナルティエリアの中で受けましたがマイナスのパスは合いません。更に17分にはミキッチのクロスに茶島が頭で合わせましたがGKのファインセーブに防がれ、27分にも柴崎のパスを寿人がスルーして茶島がダイレクトで叩きましたがGKのファインセーブに防がれます。それに対して序盤はなかなかゴール前にボールを運べなかった仙台でしたが、15分にはウイルソンの落としを受けたハモン・ロペスが遠目から左足を振り抜くと、これが林の上を越えてバーに当たって肝を冷やされます。続いて20分にはハモン・ロペスがミドルを打ちましたが枠外。24分にはパスミスを拾われハモン・ロペスにフリーで打たれましたが林のファインセーブが救います。「組織の広島」対「外国人ツートップの仙台」、と言う様相の試合を先に動かしたのは広島。前半29分、青山のパスを左のスペースで受けた柴崎が寿人がDFを引っ張って空けたスペースにパスを送ると、走り込んで来た青山が右足を一閃。これがゴール左隅に突き刺さって、広島が先制点を奪いました。
リードされた仙台は、すぐに反撃態勢を整え30分には藤村の横パスに奥埜が走り込んでシュート、と言うシーンを作ります。また33分には三田のクロスが広島ゴール前を横切り、40分にはFKからフリーでシュートを打たれそうになりましたが空振りで助かります。広島も守りっぱなしではなく時折逆襲して仙台を押し返しつつ、1点リードでハーフタイムを迎えました。
後半立ち上がりは広島がペースを握り、何度も仙台陣内に攻め込みます。特に後半2分には仙台のハイプレスをかい潜って前線にボールを送ると、茶島が抜け出して一瞬GKと1対1になり、こぼれに千葉が反応したが打てない、と言う決定機を作ります。しかしその後は仙台がペースを握り返すと、20分前後には何度も広島陣内に攻め入ります。攻める仙台、耐える広島。仙台は奥埜やウイルソンがゴールを狙いますが、広島守備陣は必死の守りで得点を許しません。逆に後半32分、清水が単独突破してペナルティエリア内まで入り込むとグラウンダーのクロス。これはDFに引っかけられたもののそのボールを拾った柴崎がワントラップから強烈なシュートを放つと鋭い弾道のボールはバーの下側を叩いてゴール内で弾んで、広島がリードを広げました。
諦めない仙台は、リードを広げられても意に介することなく攻め続けます。そして33分にはハモン・ロペスのクロスを林が弾いたものの落ち着いて抑え、35分には中央でボールを受けたハモン・ロペスが一瞬フリーになったものの、戻ってきた水本が素晴らしいタックルで奪って危機を防ぎます。続く36分にもパブロ・ジオゴがゴール前でフリーになったものの、林が反応して得点を許しません。更に44分にもハモン・ロペスのクロスにウイルソンが合わせましたが枠外に外れて、広島は2点リードのまま勝利のホイッスルを聞きました。
ウタカの突然の欠場、と言う緊急事態を救ったのは、エース・佐藤寿人でした。「いつでも出れる準備をしている」と言う言葉のままに、立ち上がりから前線でクレバーな動きを繰り返して攻撃をリードしました。また久々出場の茶島も及第点の出来。三度あった決定機を一度ぐらいはものにしたかった、とは思いますが、そのような場面に絡むことができたと言うこと自体が動きが良かった証拠でしょう。寿人、柴崎、茶島が先発で並ぶのは実に開幕戦以来だったわけですが、それでも全く問題なくチームとして機能していたのは、出場機会が少なくともしっかりと準備していたからに違いありません。久々の組み合わせ、と言う意味ではDFラインの3人が揃ったのも6/11の神戸戦以来だったわけですが、こちらも素晴らしい安定感を見せました。特に水本は骨折によるブランクを微塵も感じさせないプレーぶりだったと思います。試合全体としては仙台にボールを支配される時間が長く、またシュートを18本も打たれただけでなく決定的な場面も多かったのですが、それでも無失点に抑えたと言うところにチームとしての熟成の力を感じます。この試合はまさに広島らしい勝利だった、と言って良いのではないでしょうか?
この日の結果、年間4位、ステージ8位と言う順位こそ変わらなかったものの、上位が崩れたためステージ首位との勝点差が5に縮まりました。この首位・川崎Fと広島の間には、浦和、鳥栖、G大阪、神戸、柏、横浜FMとステージ優勝をうかがうチームがひしめく大混戦となってきています。広島としてはチャンピオンシップに出るためにはまずは年間3位に上がることが目標ですが、そのために勝ち続ければステージ優勝のチャンスも見えてくるはず。怪我人続出で苦しいシーズンとなっていましたが、ここに来て水本だけでなく森崎浩も復帰して、上位進出の道は見えてきた、と言えるかも知れません。今週はナビスコカップの2試合が行われることになりますが、まずはそこで勝利して、シーズン終盤のタイトル争いに向けて突き進んで欲しいと思います。
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青山の不退転の決意
森崎浩は"切り札"となるか
アクシデントを救ったエース佐藤