昨日横浜で行われた「FIFAクラブワールドカップジャパン2015」で、サンフレッチェは逆転で広州恒大を下してJリーグ勢としては過去最高に並ぶ3位でフィニッシュしました。
寿人、ミキッチ、浅野、丸谷、水本が先発に復帰。また宮原が今大会初先発して、次の布陣で戦いました。
林
宮原 塩谷 水本
青山 丸谷
ミキッチ 清水(→佐々木87分)
(→柏67分)
浅野 茶島
佐藤(→ドウグラス58分)
SUB:増田、廣永、高橋、山岸、森崎和、皆川
対する広州恒大は、GK:李帥、DF:梅方、張琳梵、金英権、李学鵬、MF:パウリーニョ、 鄭智、黄博文(→于漢超86分)、FW:エウケソン(→鄭龍HT)、グラル(→劉健81分)、告林、と言うメンバーでした。大きくメンバーが替わったためやや戸惑い気味だった広島に対して、広州は立ち上がりから激しく攻め込みます。そして2分、CKからのエウケソンのシュートは林がフィスティングしたものの小さく、告林のシュートをパウリーニョが軌道を変えて先制点を奪われてしまいました。
この後もしばらくは広州のペースで、4分にはカウンターから危ないシーンを作られ、7分には波状攻撃を受けましたが何とか凌ぎます。サンフはその後押し返して、9分にはミキッチが左足でシュートしましたが惜しくも枠外。10分にはミキッチのパスを青山が狙いましたがわずかに外れます。続いて12分にはミキッチのクロスを寿人が頭で狙いましたがキーパーの好反応に弾かれ、19分の寿人のシュートもGKにキャッチされます。また22分にも清水のクロスを寿人が頭で逸らせましたがGKの好反応に防がれ、23分には清水のクロスを寿人がボレーで狙いましたがこれも枠外。更に25分にはカウンターから浅野がシュートしましたがGKにセーブされます。広州も時折反撃し、20分にはエウケソンのシュートが水本に当たって危うくコースを外れ、26分にはエウケソンのシュートがDFに当たって軌道が変わったものの、ポストが弾いて助かります。その後も広州がボールを支配するもののしっかりと守り速攻からチャンスを作る広島。42分には青山のスルーパスを受けた丸谷がゴール前を縫ってGKも外してシュートしたものの、残念なことにDFに顔面クリアされてどうしてもゴールが割れません。結局前半は広島がチャンスを量産したものの広州の1点リードのままハーフタイムを迎えました。
後半最初にチャンスを作ったのは広島で、2分に浅野がドリブルからシュートしましたがGKが何とか抑えます。逆に6分にはグラルのヘッド、7分にはパウリーニョのヘッドが広島ゴールを襲い、19分にもセットプレーからグラルが頭で狙いましたが枠外に外れます。ドウグラスに続いて柏を投入して攻めの姿勢を強める森保監督。そしてサイドの崩しから広州を押し込んで、22分からしばらくはCKの連続で守備陣を揺さぶります。そして後半24分、左からの茶島のCKに誰も触れずにゴール前を横切ると、中央に飛び込んできたドウグラスが頭で押し込んでついに同点に追いつきました。
これで勢いがついた広島は、次々と相手ボールを奪って速攻を仕掛けます。これに対して広州は足が止まってクリアするのがやっと、と言う感じになります。32分には柏のハイクロスに対する緩慢な対応の隙を突いて茶島がシュートしましたがわずかに外。33分には清水のクロスにドウグラスが頭で合わせましたがクリアされます。そして後半37分、柏の突破からのクロスに合わせた浅野のヘッドはバーに阻まれましたが、詰めていたドウグラスが高い打点のヘディングシュートを決めて遂に広島が勝ち越し。その後広州はロングボール主体で攻め込んできたもののチーム全体で跳ね返して、試合終了のホイッスルとなりました。
500億円もの年間予算を元に、アジア有数のビッグクラブとしてJリーグクラブの前に立ちはだかってきた広州恒大。4人のブラジル人選手とその回りを固める中国代表選手と言う陣容は、ある意味マゼンベよりも強力なチームだと言えます。そのような相手に対してサンフレッチェは警戒心が強過ぎたか、やや腰が引けた立ち上がりとなりました。従ってそこで与えた先制点は、ある意味必然だったと言えるかも知れません。
ただ、そんな状況になっても下を向いたりしないのが今年のサンフレッチェ。押し込まれてもボールを支配されても耐えてそれ以上の失点を許さず、逆に鋭い速攻で相手ゴールを脅かしました。そして選手交代をするごとにパワーダウンしていく広州に対して、交代選手が前への推進力をアップさせる広島。中2日の広州に対して広島は中3日と言う日程上の有利はあったにせよ、19日間で6試合目と言う過密日程を戦ってきたサンフが運動量で上回ることができたのは、選手を入れ替えながらチーム全体の力で戦ってきたから。まさにここ1年、森保監督が作ってきたチーム力の集大成が「世界3位」と言う結果だったと言えるでしょう。
今大会でJリーグを代表するチームとして恥ずかしくない結果を残したサンフレッチェでしたが、しかし青山選手は試合後に「この大会に関しては準決勝で負けてしまって、やっぱり悔しいし、それをなしにして語ることはできない」と語っています。今回の大会で得られた手応えを力にしていくためには、ここで足を止めずに更に上を目指さなければならないのでしょう。来季はリーグ連覇とともにACL優勝を目標に戦うサンフレッチェ。再びクラブワールドカップの舞台に立つことができれば、今回以上の成績を挙げることもできるのではないでしょうか。
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