第33節川崎F戦
皆川、野津田、浅野の3人を先発起用したのに対して寿人と高萩はベンチスタート。また石原はベンチにも入れずに次の布陣で戦いました。
林 塩谷 千葉 水本 青山 森崎和 清水 柏 野津田 浅野(→高萩57分) (→森崎浩73分) 皆川(→佐藤57分) SUB:増田、ファン、柴崎、ミキッチ対する川崎Fも何人か若手を起用して、GK:西部、DF:武岡、谷口、車屋(→福森85分)、小宮山(→ジェシ79分)、MF:稲本、山本、大島、森谷(→金久保90+3分)、FW:レナト、大久保、と言うメンバーでした。立ち上がりから攻勢に出たのは川崎で、1分には右からゴール前に侵入したレナトが危ういシュートを放ちましたが林が好反応で防ぎ、直後のCKからの武岡のヘディングは枠を外れます。続いて10分にはカウンターからレナトが突破してシュートしましたが枠外。18分には武岡のクロスに山本が飛び込みましたがシュートミスに助けられます。広島は両サイドからの攻撃でチャンスを作ろうとするものの、2分の柏のクロスは皆川が空振り。11分に浅野が反転してシュートしたものの枠を捉えることができず、22分には野津田のクロスが浅野に通ったものの変なところに当たってシュートできません。川崎はその後も攻撃を加速して、25分には車屋のヘディングに林が反応したもののこぼれを大久保に押し込まれそうになり、27分には大島にミドルで狙われます。そして33分、レナトが右に開いた森谷にパスを出すとワンタッチでクロス。水本がスライディングでクリアしようとしたもののわずかに届かず、ファーに走り込んだ大久保に決められて先制点を許してしまいました。
その後広島は同点を狙って前に出ますが、前線のコンビネーションが合わずになかなかシュートまで持ち込めません。逆に川崎はカウンターとセットプレーからチャンスを作り、その流れは後半になっても変わりません。しかし10分に皆川のパスから柏が決定的なシュートを放って反撃の烽火を上げると、その直後の寿人と高萩の同時投入によって完全に流れを変えます。12分には相手の横パスをカットした高萩が思い切ってシュートを打ちましたが惜しくも枠外。14分には青山がミドルを打ちましたがGK正面を突き、15分には野津田のスルーパスで抜け出した柏がシュート。そしてGKが弾いたボールを野津田がダイレクトで打ちましたが惜しくも枠外に外れます。続いて21分には森崎和が左足で強烈なミドルを打ちましたが枠を捉えることができず、22分の野津田のミドルはGK正面。25分には寿人のフリックから野津田が左足で狙いましたがポストを叩き、跳ね返りを柏が打ちましたがこれもGKに弾かれます。その後も川崎を自陣に釘付けにして次々と攻撃を仕掛け、柏が、水本が、森崎浩が決定機を迎えましたがなかなかゴールを割れません。40分前後にはさすがに攻め疲れたか川崎の反撃を受けましたが、しかしそれを跳ね返すとついに後半42分、森崎浩のCKから青山がクロス。水本の落としをDFもクリアし切れず、最後は寿人が押し込んでようやく同点に追いつきました。
これで勢いがついた広島はその後も攻撃の手を緩めず44分には森崎浩のクロスに寿人が飛び込み、48分には高萩がドリブル突破して倒されましたがPKの笛は無し。その直後にも寿人が強引に突破してシュートしましたが枠外に外れ、お互いに勝ち切れない、と言う今季を象徴するような結果に終わりました。
サンフレッチェの未来のためには次世代の選手を育てなければならない、と言うことで前線の3人を若手で固めて臨んだこの試合でしたが、前半のシュートは川崎が9本だったのに対して広島はわずかに1。攻撃のタクトを振るうはずの野津田はボールに絡むことが少なく、皆川も浅野もここぞと言うところで反応できないなど期待外れの出来に終わりました。それに対して後半途中から登場したベテラン3人はさすがの働き。川崎の足が止まったと言うこともあるかも知れませんが、それにしてもあっという間に流れを変えてしまったのには驚きました。特に寿人と高萩の投入後にはそれまで漂うばかりだった野津田までが生き生きとプレーし出した感じで、さすがに長年サンフレッチェで主力として戦ってきただけのことはある、と思いました。あれだけ決定的なチャンスを作り続けながら勝てなかったのは残念ですが、彼らの素晴らしさは称賛するしかありません。
それに対して皆川、浅野、野津田の3人は、やはりまだまだ成長しなければならないと言うことを改めて実感したのではないでしょうか。森保監督は試合後に「チーム全体で総合力として、結果を残してきたことの延長上で今日の試合もメンバーを組んで臨みました」と言いつつも「まだまだ、あの、改善しなければならないところはいっぱいある」と語っています。森保監督は当然のことながら練習で良い動きをしていたからこそ3人を先発起用したのだとは思いますが、それでも練習と試合は違います。結果は出せなかったものの貴重な経験をしたことは間違いないわけで、ここで得た経験をしっかりと咀嚼して、もっともっと練習して良い選手にならなければなりません。彼らだけでなくこの日はベンチに入らなかった選手も含めて、若手が寿人や高萩のようなお手本から学び、彼らを実力で越えた時に初めて新しいサンフレッチェの時代がやって来るのではないでしょうか。
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