ナビスコ杯準決勝1st leg
サンフレッチェのメンバーは鹿島戦と同じで、以下の布陣でスタートしました。
西川 横竹 中島 槙野 青山 森崎和(→ストヤノフ71分) (→丸谷84分) 森脇 服部 高萩 高柳(→大崎80分) (→大崎75分) 李 SUB:中林、岡本、山岸、桑田対する清水はリーグ戦を考えて主力数名を温存して、GK:西部、DF:辻尾、平岡、ボスナー、太田、MF:山本真、兵働(→本田60分)、伊東、FW:大前(→岡崎64分)、原(→長沢81分)、枝村、と言うメンバーでした。立ち上がりは慎重だった広島でしたが、7分に森脇のクロスを李がヘディングで狙ったのをきっかけに徐々にペースをつかみます。11分には高柳が狙ったもののGK正面。15分には高柳のシュートがDFに当たり、こぼれを拾って李がシュートしましたがこれもGKに抑えられます。22分には槙野の強烈なシュート、23分にもCKから森脇が狙いましたがこれもGKにセーブされます。更に26分の高柳のシュートや30分に高萩がCKを直接狙ったシーン、37分に服部が高い位置でボールを奪いがら空きのゴールに向かった李にパスを出したシーン、直後に森脇が左足で狙ったシーンなどサンフが多彩な攻撃で攻め続けますが、西部の好セーブ連発でなかなか点が取れません。逆に清水は前半ロスタイムにFKに大前が頭で合わましたが枠を外れます。攻める広島、守る清水と言う流れは後半も続き、サンフはあの手この手で守備を崩そうとします。そして後半9分、中島の攻め上がりからショートパスを繋いで高萩が抜け出してゴール前にパス。ここにDFと競り合いながら李が飛び込んで押し込み、ついに広島が先制点を奪いました。
守ってばかりいられなくなった清水は、本田と岡崎を投入して流れを変えようとします。18分には中島が惜しいシュートを放ちますが、逆に21分には岡崎にヘディングで狙われます。しかし後半23分、カウンターから李が持ち込んでDFを引きつけて出した優しいパスを高萩が浮かして決めて、広島がリードを2点に広げました。
ペトロヴィッチ監督は森崎和に代えてストヤノフを投入し、守備を固めて逃げ切ろうとします。逆に清水は何とか点を取ろうとロングボールを放り込んできます。そして後半30分、山本真の右からのクロスをストヤノフが頭でクリアしようとします。しかしうまくヒットできずに流れたボールに西川が反応したもののこぼれを枝村に押し込まれ、痛い1点を奪われてしまいました。
その後は両チームともに「もう1点」を狙って激しく攻め合います。34分には槙野がボレーで狙ったものの西部がスーパーセーブ。37分には太田のクロスに岡崎が合わせましたが枠外に外れます。41分には大崎がドリブル突破してシュートまで行ったものの李の背中に当たってしまい、44分にもドリブル突破からシュート体勢に入ったところで軸足を払われましたがPKをもらうことができません。ロスタイムの4分もお互い攻め続けたものの決めきれず、2-1で広島での「前半」を終えることになりました。
ヨンセン、小野ら主力を欠いた清水は迫力と言う点ではやや欠けていたのは確かですが、大前のドリブルや原、枝村らの運動量は脅威でしたし守備の集中力も素晴らしく、さすが長谷川監督が5年間かけて作ってきたチームだと思いました。しかし、サンフレッチェはサッカーの質で清水を上回っていたと思います。特に良かったのは、前線の3人のプレー。特に李は2得点に絡んだだけでなく、前線でDFに取り囲まれながらも高い確率でボールを収め、味方の攻撃に繋げました。またチャンスがあればどんどんシュートを打って、相手守備陣を脅かしました。「まだまだ寿人さんの足下にも及ばない」と語ってはいますが、佐藤寿とは違うワントップ像を確立してサンフレッチェのサッカーに新しい形を作りつつある、と言えるのではないでしょうか。また高萩も高柳もそれぞれ自分の形での推進力を発揮していましたし、槙野、森脇は両サイドから何度も形を作っていました。そして彼らのパワーを引き出したのは、森崎和、青山、中島の長短のパス。守備もストヤノフのクリアミス以外は安定していて、本来であれば3-0か4-0で勝つべき試合だったように思います。相変わらず離脱者続出でメンバー構成は苦しいのですが、その状況を逆手にとるように若手がどんどん伸びてきて、サンフレッチェの新しい形を作りつつあることを示した試合だった、と言えるでしょう。次の準決勝2nd legは横竹が出場停止。また日本代表に選出されればその選手も出ることはできませんが、代わりに出る選手がまた新しい形を見せて、きっと決勝への切符を勝ち取ってくれるのではないでしょうか?
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