« 今日の鹿島戦 | トップページ | 井波のトップ昇格内定 »

2010/09/26

第24節鹿島戦

 昨日のJリーグ第24節鹿島アントラーズ戦は、後半ロスタイムの失点で引き分けに終わりました。
 発熱のためストヤノフが、疲労のため森崎浩が欠場したものの中島が復帰。また森崎和が4ヶ月ぶりに公式戦に登場して、次の布陣で戦いました。
 
        西川
 
   横竹   中島   槙野

     青山   森崎和(→丸谷63分)

森脇              服部(→山岸70分)

    高萩      高柳(→大崎80分)

         李
 
 
SUB:中林、岡本、桑田、清水
 対する鹿島は、GK:曽ヶ端、DF:新井場、岩政、伊野波、ジウトン(→佐々木83分)、MF:中田、小笠原(→本山71分)、野沢、フェリペ・ガブリエル、FW:興梠(→大迫76分)、マルキーニョス、と言う布陣でした。ベストメンバーの鹿島に対して広島は久々の組み合わせの中盤と言うことで、立ち上がりはどちらかと言うと鹿島のペース。6分にはゴール前で左右に振られ、中央でマルキーニョスにフリーで打たれましたがシュートミスに助けられます。ところが先制点を奪ったのは広島で、前半19分に左サイドを持ち上がった槙野が切り返して右足でクロス。ニアに飛び込んだ李がDFと競り合いながら一瞬先に触ってコースを変えると、ボールは見事に逆サイドのネットに収まりました。
 これで勢いがついた広島は、その後は素晴らしいサッカーを展開します。22分には高萩のスルーパスで抜け出した李がフリーでシュートしたものの曽ヶ端が反応。26分には青山からのボールを高柳がシュートし、高柳は28分にもドリブル突破から左足で狙います。更に32分には槙野のクロスを李が倒れ込みながらもボールを繋ぎ、高萩がDFとGKを良く見てコントロールシュートを打ったもののわずかに枠を捉えることができません。鹿島のチャンスは主にセットプレーからで、CKやロングスローでゴール前に攻め込みます。前半ロスタイムにはCKからフェリペ・ガブリエル、岩政、小笠原に次々とシュートを打たれますがいずれも枠を外れて、1点リードで前半を折り返しました。
 後半も立ち上がりは広島のペース。0分に高柳がドリブルで攻め上がってシュートを狙ったのを手始めに、何度も決定機を作ります。2分の森脇のシュートは曽ヶ端が横っ飛びでセーブし、6分には高柳がループで狙ったものの惜しくもバーの上。7分には李が思い切ってミドルを狙い、15分にはカウンターから森脇がシュートしましたが曽ヶ端の正面。そして21分にも森脇が左足で強烈なシュートを放ちますがボールはバーに弾かれます。しかし後半17分に森崎和が大きな拍手を背にベンチに下がり、その後服部も山岸に交代すると、徐々に流れは鹿島に移って行きます。31分にはセットプレーから大迫がフリーでシュートしたものの西川が弾き、32分にも大迫が頭でそらしたボールに西川が反応します。その後もボールを支配する鹿島。広島はカウンターからチャンスを作ろうとしますがなかなかシュートまで行けません。そしてそのまま逃げ切れるかと思えた後半ロスタイム。大迫の強烈なミドルに西川が反応したものの、手に当たって下に落ちたボールは身体に当たって後ろに転がってそのままゴールラインを割ってしまいます。そしてその後も両チームとも死力を尽くして攻め合ったものの決着はつかず、ホイッスルとともにがっくりとピッチの上に倒れ込みました。
 この試合のポイントは、何と言っても森崎和の4ヶ月ぶりの復帰でしょう。昨年よりもより重かった、と言う「慢性疲労症候群」との戦い。家族と監督、そしてチームメイトの助けも得ながら、一歩一歩階段を上がるように復帰の道を歩んできました。そして自分自身は「自分がイメージした通りのプレーはまだできなかった...自分で『戻った』と言う実感が一番薄い試合でした」と語るように、本当はまだ試合出場は難しい状態だったのかも知れません。ところがピッチ上でプレーする姿は、とてもそんなことを感じさせないような素晴らしいものでした。キープする相手から身体を入れてボールを奪い、正確な予測から相手のパスをカットし、そして針の穴を通すような長短のパスでリズムを作る。まさに「ドクトル・カズ」の名にふさわしい、見事なプレーを見せてくれました。チームが前半20分に先制し、そこから少なくとも後半途中までは相手よりも優位に立てたのは、間違いなく彼の存在があったからだと思います。
 また、これまで出場機会が少なかった選手たちの頑張りも目に付きました。2試合連続で先発した李は、90分を通して前線で身体を張り、また何度もチャレンジして相手の守備陣を脅かしました。先制ゴールはペトロヴィッチ監督の教えを受けてのものだったそうですが、伊野波との競り合いを制してわずかに先にボールに触れてコースを変えて流し込むと言う、高い技術に裏打ちされたゴールでした。広島に来てから1年余り。決意の移籍だったにも関わらずなかなか結果が出せずに苦労してきましたが、エース欠場と言うチームにとっての最大の危機を自分のチャンスに変えたメンタルの強さは、本当に素晴らしいと思います。またリーグ戦は14試合ぶりの先発出場となった高柳。なかなか調子が上がらず一時はベンチにも入れず、天皇杯では監督から「52歳の運動量」と酷評されていましたが、この日は前線からDFラインの前まで走り回ってボールを奪い、またチャンスに絡みました。もともと高いポテンシャルを持ちながらなかなかチームの中で生かせなかった彼らがフィットして来たことは、チームにとって大きな戦力アップになると言えるでしょう。
 試合後にオリヴェイラ監督は「内容からしてみると、勝点3が完璧にとれる試合だった」と語っていましたが、しかし決してそんなことはなかった、と思います。むしろ試合全体を通して見れば広島がゲームを支配していた時間帯も長く、チャンスも量産していました。終盤は確かに相手に攻め込まれて西川のスーパーセーブに助けられていましたが、疲れが出る前に追加点を奪えていれば広島が問題なく勝っていた試合だった、と思います。メンバー構成に苦しむ中で王者相手にこれだけの内容の試合ができたことは、誇って良いことだ言えるでしょう。今週から来週にかけてまた過密日程となりますが、チーム全体で困難を乗り越えて欲しい、と思います。

日刊スポーツスコア速報
中国新聞戦評 コーナーフラッグ 中国新聞記事1 中国新聞記事2 
J's GOALゲームサマリー
Jリーグプレビュー&レポート

|

« 今日の鹿島戦 | トップページ | 井波のトップ昇格内定 »