ACL第4節アデレード戦
出場停止のストヤノフと怪我の槙野を欠いて、広島は動けるフィールドプレーヤーを全員ベンチに入れて次のメンバーで戦いました。
西川 森脇 中島 横竹 森崎浩 森崎和 山岸 服部 山崎 高柳(→桑田76分) (→丸谷90+2分) 佐藤寿(→李85分) SUB:中林、石川、清水、大崎対するアデレード・ユナイテッドは、GK:ガレコヴィッチ、DF:コーンスウェイト、ファイフ、ミューレン、MF:ジャミソン(→バルビエロ78分)、パンテリス(→リード78分)、ドッド、マローン、フローレス、FW:ヴァン・ダイク、レッキー(→カッシオ59分)、と言うメンバーでした。長旅の疲れか動きの鈍いアデレードに対して、サンフレッチェはチーム全体で躍動します。7分には森崎和のロングパスを受けた高柳が仕掛けましたがDFがカット。12分には山崎のパスから佐藤寿がシュートしましたがわずかに枠を外れ、14分には森脇のミドルをGKが横っ飛びでキャッチします。アデレードは時折単独突破からチャンスを作ろうとするものの、DFラインの集中は高く自陣で自由にプレーさせません。24分には高柳のパスを受けた山崎が決定的なシュートを放ったもののGKが好セーブ。28分にも山崎が決定的なシュートを打ちましたが、ボールは無情にもバーに弾かれます。41分の山崎のミドルはGKが横っ飛びでキャッチし、44分にも山岸がフリーでシュートしたもののGKのスーパーセーブに防がれます。圧倒的にゲームを支配しながら得点を奪えずじりじりした展開が続きましたが、しかしその直後のCKで森崎浩のボールを中島がニアで逸らし、これを逆サイドに詰めていた佐藤寿が頭で押し込み待望の先制点を奪ってハーフタイムを迎えました。
後半に入るとアデレードは前からプレスをかけてくるようになりますが、しかし広島は落ち着いて対応します。9分には佐藤寿からのパスを受けた山崎が敵陣深く侵入し、16分には森脇が攻め上がって決定的なシュートを放つなど、何度か良いチャンスも作ります。フレッシュな選手を入れて運動量を上げ、攻めの圧力を強めるアデレード。広島はゴール前にブロックを作って守備を固め、佐藤寿や山崎は前線を動き回ってプレッシャーをかけます。24分にはコーンスウェイトのヘディング、26分にはファン・ダイクのFKがゴールを脅かすなど、アデレードはセットプレーから、あるいはアーリークロスでチャンスメイクしますがしっかりとはね返します。42分にはドッド、44分にはファン・ダイク。どちらも決定的なシーンでしたが、シュートミスや西川の好守で防ぎます。終盤は攻め込まれるシーンが多かったサンフでしたが、しかしロスタイムには途中投入の選手の頑張りで相手陣内までボールを運び、高い位置でキープし、またファウルを誘って時間を消費します。そして最後はアデレードのカウンターからのロングクロスを西川がキャッチして終了のホイッスル。ピッチ上もスタンドも勝利の歓喜に大きく沸きました。
試合後にペトロヴィッチ監督は「前半のサッカーは、日本でも稀に見る内容のサッカーを見せられたと思う」と語っていますが、まさにその通り。サンフは複数のレギュラー選手を欠いているとは思えないような素晴らしいサッカーを展開しました。そして後半は攻め込まれるシーンが増えたもののゴール前にがっちりと鍵をかけ「イニシアチブは渡しても、試合はコントロールできた」(ペトロヴィッチ監督)と言うことで、スコアはともかく内容的には完勝でした。ここまでACLは内容が良くても結果が伴わない試合が続いていましたが、その鬱憤を晴らす素晴らしい試合だった、と言えるでしょう。
この結果広島の勝ち点は3。ただもう一つの試合は浦項が勝って勝ち点を9に伸ばしたため、次節にもアデレードと浦項の勝ち抜きが決まると言う厳しい状況には変わりありません。勝ち抜きを考えるだけならますます苦しい状況になったわけですが、ただ厳しい戦いを続ける中で、選手とチームが成長しているのは間違いない、と思います。グループリーグの残り2試合も同じようにしっかりと戦って、サンフレッチェのサッカーの素晴らしさをアジアに見せつけて欲しい、と思います。
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