第2節神戸戦
昨日アウェイで行われたJリーグ第2節神戸戦は、中島、高萩のゴールで得た2点を守りきって今季初勝利を挙げました。
水曜日にアウェイゲームを戦ったサンフレッチェでしたがメンバーはいじらず、現状のベストメンバーで試合に臨みました。
その後神戸は遠い位置からも積極的に狙ってきますが、シュートは正確性を欠いて枠を外れたりGKの正面を突いたり。逆に40分には、CKに森脇が頭で合わせたもののヒットせず枠外に外れます。神戸はロスタイムにもセットプレーなどから波状攻撃を仕掛けてきますがしっかりと守りきって、前半は広島が1点リードで折り返しました。
後半から怪我から復帰したばかりの大久保を投入した神戸は、立ち上がりから攻めの圧力を強めてきます。逆に広島も高萩を中心に何度か良い形を作ります。5分の高萩のドリブル突破からのクロスに佐藤寿が合わせたシーンは惜しくも枠外に外れましたが、7分にはロングパスを受けた服部が狙いすまして中央へのクロス。ここに走り込んだ高萩が芸術的なダイレクトボレーでゴールネットに突き刺し、広島はリードを2点に広げました。
後がなくなった神戸は、こちらも怪我から復帰したばかりのボッティを投入して来ます。そして23分、朴のクロスに競り合った森脇の手にボールが当たり、PKを与えます。ボールをセットした大久保はGKの動いた瞬間を狙って緩いキック。逆を突かれた西川は反応できず、リードが1点になってしまいました。
その後は神戸の波状攻撃を広島が必死で耐える、と言う展開が続きます。26分には茂木が決定的なシュート。32分にはペナルティエリア内で混戦となりましたがDF陣が必死でクリアし、34分にはCKのこぼれをボッティに狙われますが枠外に外れます。そして41分にはボッティが2枚目のイエローをもらって退場。しかし広島も最後のカードを切った後に高萩が膝を痛めて退場し、数的有利を失います。ロスタイム4分の表示に清水戦、浦項戦の悪夢が蘇りますが、サンフレッチェの選手たちはただ蹴り出すだけでなくボールを繋いで相手陣内に持ち込んで時間を使います。神戸は高い位置まで持ち込むことができずにやむなくアーリークロスを放り込むものの、広島のDFは集中を切らさず跳ね返して、そのまま終了のホイッスルを聞きました。
神戸は快勝した開幕戦に続いてのホームゲーム。逆に広島は韓国遠征を経ての神戸入りと言うことで、コンディションの優劣は明らかだったと思います。しかしそれが神戸にとっての心の隙となったのは「なんなんですかね、向こうのペースに合わせたのかな。神戸っていつもそうなんだけど、1回勝てばちょっと安心してしまうというか…」と言う大久保の言葉に表れていると思います。逆にサンフレッチェはメンバー的にも体力的にもぎりぎりのところで戦っていて、しかも3試合戦って勝利がなく何としても勝ちたい試合でした。この試合のシュート数は広島の11本に対して神戸は倍の22本。これはそれぞれのチーム状況を反映した数字だと思いますし、実際に神戸が圧倒していた時間が長かったわけですが、しかし決定機の数はむしろ広島の方が多かったかも。このような結果になったのは、それぞれのチームの完成度と集中力の差だったと言って良いのではないでしょうか?
ペトロヴィッチ監督は試合後のインタビューで「最後の最後まで選手たちは力を振り絞って、最後の1滴も力を残さないほどに出し切って闘ったこと」を勝因として挙げメンバーを讃えていますが、しかしその一方で「そしてベンチに座っている選手たちは、彼らに『おんぶにだっこ』のような感じにある。そういう状況は、いいことではない」とも語っています。青山、山崎、ミキッチ、盛田と主力に怪我人が多い状況で良くやっていると思いますが、ただその一方で若手にとっては大きなチャンス。それを生かす選手が1人でも2人でも出てくることが、これから安定した戦いを続けるためのカギでしょう。ACLに出場する事によって過密日程を戦わなければなりませんが、逆にチームを大きく成長させるチャンスでもあります。この神戸戦の勝利は、サンフレッチェの選手たちがその中で「何か」を掴みつつある、と言うことなのかも知れませんが、それと同時に課題もまた明らかになりつつあるのかも知れません。
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水曜日にアウェイゲームを戦ったサンフレッチェでしたがメンバーはいじらず、現状のベストメンバーで試合に臨みました。
西川 森脇 ストヤノフ 槙野 (→横竹73分) 中島 森崎和 山岸 服部 森崎浩 高萩 (→高柳70分) 佐藤寿(→李89分) SUB:中林、石川、岡本、清水対する神戸は、GK:榎本、DF:石櫃、北本、河本、小林(→大久保HT)、MF:エジミウソン、松岡、朴、吉田、FW:ポポ(→ボッティ65分退場87分)、茂木(→永井80分)、と言うメンバーでした。「前半は開幕戦以上にアグレッシブに闘うことを要求していた」(三浦監督)と言う神戸でしたが、しかしペースはどちらかというと広島。1分に佐藤寿が難しいパスを巧い身体の使い方からシュートに持ち込んだのを手始めに、いつものようなパスサッカーで攻め込みます。11分にはDFラインの裏でボールを受けた佐藤寿が思い切ってシュート。13分にも森崎浩のクロスに佐藤寿が頭で合わせたものの枠外に外れます。神戸は高い位置でボールを奪うとハーフカウンターから攻めてきますが、西川ががっちりと守ります。そして20分、佐藤寿が倒されて得たFKで森崎浩の蹴ったボールを中島がフリーでヘッド。これが見事にゴールネットを揺らして、広島が先制点を奪いました。
その後神戸は遠い位置からも積極的に狙ってきますが、シュートは正確性を欠いて枠を外れたりGKの正面を突いたり。逆に40分には、CKに森脇が頭で合わせたもののヒットせず枠外に外れます。神戸はロスタイムにもセットプレーなどから波状攻撃を仕掛けてきますがしっかりと守りきって、前半は広島が1点リードで折り返しました。
後半から怪我から復帰したばかりの大久保を投入した神戸は、立ち上がりから攻めの圧力を強めてきます。逆に広島も高萩を中心に何度か良い形を作ります。5分の高萩のドリブル突破からのクロスに佐藤寿が合わせたシーンは惜しくも枠外に外れましたが、7分にはロングパスを受けた服部が狙いすまして中央へのクロス。ここに走り込んだ高萩が芸術的なダイレクトボレーでゴールネットに突き刺し、広島はリードを2点に広げました。
後がなくなった神戸は、こちらも怪我から復帰したばかりのボッティを投入して来ます。そして23分、朴のクロスに競り合った森脇の手にボールが当たり、PKを与えます。ボールをセットした大久保はGKの動いた瞬間を狙って緩いキック。逆を突かれた西川は反応できず、リードが1点になってしまいました。
その後は神戸の波状攻撃を広島が必死で耐える、と言う展開が続きます。26分には茂木が決定的なシュート。32分にはペナルティエリア内で混戦となりましたがDF陣が必死でクリアし、34分にはCKのこぼれをボッティに狙われますが枠外に外れます。そして41分にはボッティが2枚目のイエローをもらって退場。しかし広島も最後のカードを切った後に高萩が膝を痛めて退場し、数的有利を失います。ロスタイム4分の表示に清水戦、浦項戦の悪夢が蘇りますが、サンフレッチェの選手たちはただ蹴り出すだけでなくボールを繋いで相手陣内に持ち込んで時間を使います。神戸は高い位置まで持ち込むことができずにやむなくアーリークロスを放り込むものの、広島のDFは集中を切らさず跳ね返して、そのまま終了のホイッスルを聞きました。
神戸は快勝した開幕戦に続いてのホームゲーム。逆に広島は韓国遠征を経ての神戸入りと言うことで、コンディションの優劣は明らかだったと思います。しかしそれが神戸にとっての心の隙となったのは「なんなんですかね、向こうのペースに合わせたのかな。神戸っていつもそうなんだけど、1回勝てばちょっと安心してしまうというか…」と言う大久保の言葉に表れていると思います。逆にサンフレッチェはメンバー的にも体力的にもぎりぎりのところで戦っていて、しかも3試合戦って勝利がなく何としても勝ちたい試合でした。この試合のシュート数は広島の11本に対して神戸は倍の22本。これはそれぞれのチーム状況を反映した数字だと思いますし、実際に神戸が圧倒していた時間が長かったわけですが、しかし決定機の数はむしろ広島の方が多かったかも。このような結果になったのは、それぞれのチームの完成度と集中力の差だったと言って良いのではないでしょうか?
ペトロヴィッチ監督は試合後のインタビューで「最後の最後まで選手たちは力を振り絞って、最後の1滴も力を残さないほどに出し切って闘ったこと」を勝因として挙げメンバーを讃えていますが、しかしその一方で「そしてベンチに座っている選手たちは、彼らに『おんぶにだっこ』のような感じにある。そういう状況は、いいことではない」とも語っています。青山、山崎、ミキッチ、盛田と主力に怪我人が多い状況で良くやっていると思いますが、ただその一方で若手にとっては大きなチャンス。それを生かす選手が1人でも2人でも出てくることが、これから安定した戦いを続けるためのカギでしょう。ACLに出場する事によって過密日程を戦わなければなりませんが、逆にチームを大きく成長させるチャンスでもあります。この神戸戦の勝利は、サンフレッチェの選手たちがその中で「何か」を掴みつつある、と言うことなのかも知れませんが、それと同時に課題もまた明らかになりつつあるのかも知れません。
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