ナビスコ杯大宮戦
ペトロヴィッチ監督は代表招集で抜けた槙野のポジションには盛田を入れ、次の布陣で戦いました。
中林 森脇 ストヤノフ 盛田 青山 中島(→横竹68分) ミキッチ 服部 柏木 高萩(→岡本70分) (→高柳62分) 佐藤寿 SUB:原、李、楽山、平繁対する大宮はリーグ戦から何人か入れ替えて、GK:高木、DF:波戸、片岡、マト、パク、MF:青木、金澤(→斉藤45分)、土岐田、藤本、内田(→デニス・マルケス37分)、FW:藤田、と言うメンバーでした。立ち上がりからゲームを支配したのは広島で、4分にはミキッチのクロスを佐藤寿が頭で決めて先制点を奪います。続いて12分には、左サイドの角度のない位置からのストヤノフのFKがDFに当たってゴールイン。その後も17分にはミキッチのシュートがバーに当たり、24分には青山のパスを佐藤寿がループでゴールネットに沈めましたがその前のファウルを取られて取り消されます。しかし35分、DFラインの裏に抜け出した柏木がGKの横を抜いてゴールを決めます。その後も広島が攻め立て、43分には柏木のループシュートがポストに当たると言うシーンも作りつつ、3点リードでハーフタイムを迎えました。
前半途中にデニス・マルケスを入れた大宮は、後半の頭から斉藤を入れて立て直しを図りますが流れは相変わらず広島。後半6分には、ミキッチが得たPKを自ら蹴ったところバーに当たり、これを押し込んだもののオフサイドを取られゴールはなりません。しかし後半8分、服部から佐藤寿へのロングボールをマトがヘディングでバックパス。これがGKと合わずにそのままゴールに転がり込み、4点目が入りました。
後半11分には中島のスルーパスで抜け出した柏木が左足で見事に決めて5点目。その後も高柳や森脇が決定的なシーンを作ります。そして22分、佐藤寿からのパスを受けた青山が至近距離からGKの股の間を抜いてゴール。ロスタイムにはドリブルで攻め上がった横竹が森脇とのワンツーでDFラインのギャップに入り込み、落ち着いてシュートを決めてゴールラッシュの最後を締めました。
この試合はゴールシーンしか見ていないのですが、それを見る限りでは大宮が壊れていたのは間違いない、と思われます。1点目はミキッチのクロスが良かったとは言えゴール前で佐藤寿をフリーにしていたわけですし、柏木や青山、横竹のゴールは簡単にDFラインのギャップに入り込んでフリーになって決めていて、とてもプロが守っていたとは思えないようなシーンでした。スタジアムに行った人の話によると昨日のビッグアーチはかなり蒸し暑かったようで、「走るサッカー」を目指す大宮にとってはやや厳しい条件だったのかも。ボールホルダーへ厳しく寄せることが出来ずにパスを回され、追っているうちに体力を消耗して更にマークが甘くなる、と言う悪循環からこのような結果になった、と言うことなのだと思います。サンフレッチェがパスサッカーで相手を振り回して体力と気力を奪って行ったこと、そして早い時間帯に得点を重ねて反撃の意欲を失わせたことがこのような点差になった(PK失敗やバー直撃、不可解なジャッジが無ければもっと点差が付いてた)わけで、素直に「サンフレッチェのサッカーの勝利」を喜んでいいと思います。
ただ一方で、この結果には注意しなければならないとも思うのです。例えば大宮とのホーム開幕戦もこのような結果になる可能性はあったと思うのですが、しかしちょっとしたミスから逆転されて敗れています。昨日は早い時間帯に得点を重ねることが出来たから大量点に繋がっただけで、いつもそのように上手く行くとは限らない。むしろいつもホーム開幕戦のような展開になりうる、と常に考えておくべきなのです。ペトロヴィッチ監督も言うように「大量点で勝った試合の後は、危険なもの」です。しっかりと気持ちを入れ替えて次の試合に臨まなければ、きっと痛い目に遭うことになるのです。幸い、この日の勝利で残り3試合中2試合に勝てばほぼ勝ち抜き確定、と言う状況になりましたが、しかしだからと言って油断せず、しっかりと次の試合に備えて欲しいと思います。
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