天皇杯5回戦川崎F戦
昨日長崎で行われた天皇杯5回戦でサンフレッチェは川崎Fを2-0で下し、2年連続でベスト8に進出しました。
日本代表に選出されている佐藤寿を欠いて、サンフは今季3度目の「ゼロトップ」で臨みました。
前半は完全に広島ペースでしたが、しかし後半立ち上がりから川崎の攻撃力が爆発します。いきなりカウンターからレナチーニョにフリーでシュートを打たれ、佐藤昭が足に当てたおかげでボールはクロスバーを叩きます。CKの連続から伊藤に決定的なシュートを打たれ、その後もヴィトール・ジュニオール、ジュニーニョ、レナチーニョに立て続けにシュートを打たれます。逆にサンフは5分に森崎浩がバー直撃のシュートを放ったものの、その他の時間帯は川崎の嵐のような攻撃を必死で耐えます。しかしそんな中で迎えた後半12分、相手の攻撃を耐えて奪ったボールを柏木が右に展開すると、李がワンタッチでスルーパスを出します。ここに飛び出した高萩がDFラインの裏を狙って入れたクロスを走り込んだ森崎浩が押し込んで、広島は見事なカウンターで追加点を奪いました。
その後川崎は、高い個人技を前面に出して広島ゴールに襲いかかります。16分には森のクロスを谷口が頭で合わせてきましたが、佐藤昭がスーパーセーブ。17分にはレナチーニョにミドルを打たれましたが、これも佐藤昭が横っ飛びで弾きます。広島は楽山、高柳、久保を投入して攻めの姿勢を貫き、相手の中盤とDFラインにプレッシャーをかけ続けます。40分には高柳がミドルを打ち、43分と47分にもカウンターから久保が前線に走るなど、川崎のDFラインを押し返します。そしてロスタイムの波状攻撃もしっかりと守りきり、完封シャットアウトで対J1第2ラウンドを制しました。
この試合のポイントは「J1最強の攻撃陣」と「J2最強の攻撃陣」のどちらが多く点を取るか、と言うことでしたが、それ以前に広島の守備が通用するか、と言うことだったと思います。川崎の強みは、当然ながらブラジル人3人と鄭大世の個人の力。キープ力、パス能力、ドリブル、シュート力とどれを取っても一級品で、J2ではみられないレベルの選手です。サンフレッチェは今年39試合で31失点と堅い守備を誇っているわけですが、それはあくまでJ2での話。昨年も今年と同じ監督の元で同じサッカーを狙って最多失点で降格の憂き目にあったわけですから、J1には通用しないのではないか、と思って当然だったと言えます。特に昨年は攻撃に人数をかけ過ぎて速攻から点を失ったり、あるいはゴール前での人数が揃っていてもマークがずれて失点する、と言うことが多かったわけで、川崎Fのようなチームは最も苦手とする相手でした。その強力な攻撃を、佐藤昭が大当たりだったと言う幸運(ただしこれは自分で勝ち取った「幸運」なのですが)があったにしろ完封できたという事は、チームにとって大きな自信になったのではないでしょうか。
そしてその原動力となったのは、全員で守備し全員で攻撃する、と言う姿勢でした。序盤からヴィトール・ジュニオールやジュニーニョがボールを持つと2人、3人と取り囲んで自由を奪い、鄭やレナチーニョとのホットラインを寸断しました。また高い位置でボールを奪われても高萩や柏木、森崎浩がボールホルダーにプレッシャーをかけて、速い攻撃を許しませんでした。逆に川崎は前線の4人がほとんど守備に参加せず、中盤から後ろとの意識が解離しっぱなし。これが攻め込んでいる時はまだ良いのですが、守らなければならない時に中盤でのスペースを明け渡し、サンフレッチェのサッカーを展開する余地を与えてくれていました。川崎は中盤の要である中村憲の不在が大きかったのは確かだと思いますが、しかしそれにしてもチーム作りのコンセプトの差、そして完成度の違いが如実に出たと言う内容と結果でした。試合後に監督と選手が口を揃えて言っているように、広島がJ1レベルにあることを示した試合だった、と言って良いでしょう。
これでサンフレッチェはリーグ戦3試合が終わってもシーズンは終わらず、12月下旬までサッカーができることが確定しました。次の相手は現在10位の柏レイソル。外国人や組織力など、色々な面でJ1の標準的な力を持っているチームだと思います。逆にこちらは森崎和と森脇が出場停止となりますが、これもある意味来季を占う上で貴重な機会になる、と言えます。ここから1ヶ月を十分に準備に使って、天皇杯制覇に向かって欲しいと思います。
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日本サッカー協会公式サイト
日本代表に選出されている佐藤寿を欠いて、サンフは今季3度目の「ゼロトップ」で臨みました。
佐藤昭 森脇 ストヤノフ 槙野 青山 森崎和 (→高柳63分) 李(→楽山57分) 服部 柏木 森崎浩 (→高柳80分) 高萩(→久保82分) SUB:中林、結城、桑田、清水対する川崎Fは代表3人と山岸が欠場で、GK:植草、DF:森、井川、伊藤、村上、MF:田坂(→我那覇83分)、谷口、ヴィトール・ジュニオール(→大橋77分)、FW:レナチーニョ(→久木野77分)、鄭、ジュニーニョ、と言うメンバーでした。この試合のファーストシュートは、0分の青山。そしてそのシーンに象徴されるように、前半から広島が圧倒します。DFラインでのゆっくりしたパス回しからテンポの速いパス交換。速い攻守の切り替え、そして次々と人がわき出してくるようなポジションチェンジ。逆に川崎の前線のカルテットがボールを持っても、複数で取り囲んで自由を奪い攻撃のリズムを作らせません。20分にはカウンターからジュニーニョが抜け出しストヤノフもかわしてシュートしましたが、佐藤昭が相手を良く見て対応して足に当てて得点を許しません。逆にサンフは15分に森脇のクサビのパスから森崎浩が決定的なシュート。16分にはバックパスを森崎浩と高萩が追ってあわや、と言うシーンを作り出し、23分には波状攻撃で川崎ゴールを脅かします。そして32分、GKからスタートしたボールが流れるように繋がり、柏木のサイドチェンジでフリーになった服部が狙いすましてクロス。森崎浩のヘディングはGKに弾かれたものの、長駆攻撃参加していた青山がダイビングヘッドで押し込み待望の先制点を奪いました。その後川崎に押し込まれるシーンがあったものの落ち着いて対応し、1点リードで前半を折り返しました。
前半は完全に広島ペースでしたが、しかし後半立ち上がりから川崎の攻撃力が爆発します。いきなりカウンターからレナチーニョにフリーでシュートを打たれ、佐藤昭が足に当てたおかげでボールはクロスバーを叩きます。CKの連続から伊藤に決定的なシュートを打たれ、その後もヴィトール・ジュニオール、ジュニーニョ、レナチーニョに立て続けにシュートを打たれます。逆にサンフは5分に森崎浩がバー直撃のシュートを放ったものの、その他の時間帯は川崎の嵐のような攻撃を必死で耐えます。しかしそんな中で迎えた後半12分、相手の攻撃を耐えて奪ったボールを柏木が右に展開すると、李がワンタッチでスルーパスを出します。ここに飛び出した高萩がDFラインの裏を狙って入れたクロスを走り込んだ森崎浩が押し込んで、広島は見事なカウンターで追加点を奪いました。
その後川崎は、高い個人技を前面に出して広島ゴールに襲いかかります。16分には森のクロスを谷口が頭で合わせてきましたが、佐藤昭がスーパーセーブ。17分にはレナチーニョにミドルを打たれましたが、これも佐藤昭が横っ飛びで弾きます。広島は楽山、高柳、久保を投入して攻めの姿勢を貫き、相手の中盤とDFラインにプレッシャーをかけ続けます。40分には高柳がミドルを打ち、43分と47分にもカウンターから久保が前線に走るなど、川崎のDFラインを押し返します。そしてロスタイムの波状攻撃もしっかりと守りきり、完封シャットアウトで対J1第2ラウンドを制しました。
この試合のポイントは「J1最強の攻撃陣」と「J2最強の攻撃陣」のどちらが多く点を取るか、と言うことでしたが、それ以前に広島の守備が通用するか、と言うことだったと思います。川崎の強みは、当然ながらブラジル人3人と鄭大世の個人の力。キープ力、パス能力、ドリブル、シュート力とどれを取っても一級品で、J2ではみられないレベルの選手です。サンフレッチェは今年39試合で31失点と堅い守備を誇っているわけですが、それはあくまでJ2での話。昨年も今年と同じ監督の元で同じサッカーを狙って最多失点で降格の憂き目にあったわけですから、J1には通用しないのではないか、と思って当然だったと言えます。特に昨年は攻撃に人数をかけ過ぎて速攻から点を失ったり、あるいはゴール前での人数が揃っていてもマークがずれて失点する、と言うことが多かったわけで、川崎Fのようなチームは最も苦手とする相手でした。その強力な攻撃を、佐藤昭が大当たりだったと言う幸運(ただしこれは自分で勝ち取った「幸運」なのですが)があったにしろ完封できたという事は、チームにとって大きな自信になったのではないでしょうか。
そしてその原動力となったのは、全員で守備し全員で攻撃する、と言う姿勢でした。序盤からヴィトール・ジュニオールやジュニーニョがボールを持つと2人、3人と取り囲んで自由を奪い、鄭やレナチーニョとのホットラインを寸断しました。また高い位置でボールを奪われても高萩や柏木、森崎浩がボールホルダーにプレッシャーをかけて、速い攻撃を許しませんでした。逆に川崎は前線の4人がほとんど守備に参加せず、中盤から後ろとの意識が解離しっぱなし。これが攻め込んでいる時はまだ良いのですが、守らなければならない時に中盤でのスペースを明け渡し、サンフレッチェのサッカーを展開する余地を与えてくれていました。川崎は中盤の要である中村憲の不在が大きかったのは確かだと思いますが、しかしそれにしてもチーム作りのコンセプトの差、そして完成度の違いが如実に出たと言う内容と結果でした。試合後に監督と選手が口を揃えて言っているように、広島がJ1レベルにあることを示した試合だった、と言って良いでしょう。
これでサンフレッチェはリーグ戦3試合が終わってもシーズンは終わらず、12月下旬までサッカーができることが確定しました。次の相手は現在10位の柏レイソル。外国人や組織力など、色々な面でJ1の標準的な力を持っているチームだと思います。逆にこちらは森崎和と森脇が出場停止となりますが、これもある意味来季を占う上で貴重な機会になる、と言えます。ここから1ヶ月を十分に準備に使って、天皇杯制覇に向かって欲しいと思います。
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