第10節徳島戦
連戦が続くと言うことで前節から再びメンバーとシステムを変更し、3トップ気味の布陣で戦いました。
木寺 森脇 ストヤノフ 槙野 青山 森崎和(→平繁87分) 李 服部 高萩 森崎浩(→高柳64分) (→柏木59分) 佐藤寿 SUB:下田、ユキッチ対する徳島は、GK:島津、DF:麦田、登尾、西河、藤田、MF:六車、米田、玉乃(→阿部祐51分)、片岡(→石田58分)、FW:大島(→ダ・シルバ71分)、ドゥンビア、と言うメンバーでした。立ち上がりは前からプレスをかけてくる徳島のペース。サンフはボールを繋ぐことができず、ストヤノフのロングボールも通りません。そして森脇や槙野のパスミスを奪われて逆襲を食らう、と言うシーンが頻発します。しかし、そこでチームを立て直したのが森崎和。DFラインまで下がってボールをコントロールし、クサビのパスやボールキープでリズムを作ります。先制点はその森崎和が起点で、9分に左足でループ状に出したパスがぴたりと高萩へ。胸で落としたボールを森崎浩がドリブルで持ち込んでそのまま打ったボールは飛びつく西河とGKの間を抜けて、ゴールネットに突き刺さりました。更にその1分後には前線からの激しい守備でボールを奪うと、青山がワンタッチでDFラインの裏へのパス。ここに飛び込んだ佐藤寿がスライディングしながら決めて、早々にリードを2点に広げました。
しかし徳島もその直後に反撃。槙野のパスミスからのピンチはストヤノフが何とかクリアしたものの、CKのボールを西河に頭で決められてしまいました。
ところがその2分後、再びチャンスが巡ってきます。青山のスルーパスから佐藤寿のシュートはGKに防がれたものの、詰めていた服部がマイナスのパス。ここに走り込んだ森崎浩が左足で叩き込んで、点差を再び2点に広げます。その後は徳島がペースを上げて大島が、藤田がシュートを打ってきますが、正確性に欠けていたため助かります。サンフも森脇や森崎浩がミドルシュートを打って、追加点を狙います。結局前半は9分からの5分間以外はスコアは動かず、広島の2点リードのままでハーフタイムを迎えました。
後半早々は徳島のアーリークロスとドゥンビアの突破から何度か危ないシーンを作られたものの、徐々にサンフがポゼッションを高めて試合を支配するようになります。阿部祐、石田を投入して流れを変えようとする徳島。サンフも柏木、高柳を入れて、中盤の運動量を上げて対抗します。そして41分、再び青山からのロングボールで走った佐藤寿が、DF2人にマークされながら後ろ向きでボールをコントロールすると振り向きざまにシュート。これが見事にGKの脇を抜いて、ゴールネットを揺らしました。そして結局この1点がとどめとなって、サンフは徳島の地に初めての凱歌をあげました。
2点ずつ取った森崎浩、佐藤寿の「弟コンビ」も素晴らしかったのですが、この試合のキープレーヤーは、と言えば森崎和だったと言って良いでしょう。相手の高い位置からのプレッシャーにさらされ、パスミスから何度もピンチを迎えていた前半。落ち着きをなくしていたチームを蘇らせたのは、彼のポジショニングとボールさばきでした。DFラインまで下がってボールを受けると空いた選手にパスを回し、しっかりとキープして状況を見極め、ここぞと言うところで前線への鋭いパス。ボールを取りに来ようとする相手をいなし、味方に為すべきことを思い出させる、と言う感じのプレーでした。前節は熊本のプレスに慌てるシーンが多かったのですが、それがこの日は相手の監督に「積極的に前から守備に行こうとしましたが、相手の能力が高くボールを奪えず、また攻撃につなげる最初のパスの精度が悪いためカウンターを仕掛けることができませんでした」と言わせることができました。そしてそれができたのは、試合の流れをコントロールできる選手が居たからだ、と言えるでしょう。天皇杯での決勝進出の原動力となった彼の復帰で、本来の強さを思い出した感じのサンフレッチェ。今後の上位チーム相手の連戦に向けて、非常にポジティブな試合結果だったと言って良いのではないでしょうか。
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