昨日広島ビッグアーチに13,636人を集めて行われた横浜FC戦は、前後半合わせて22本のシュートを打ったものの無得点。逆にミスから2点を奪われて、0-2で敗れました。
選手達は広島交響楽団の金管奏者たちによるファンファーレと共に入場し、次のメンバーがピッチに散りました。
下田
森崎和 戸田 盛田
青山
駒野 服部
柏木 森崎浩(→平繁62分)
佐藤寿 ウェズレイ
SUB:木寺、槙野、李、桑差、高柳、前田
対する横浜FCは久保、小村はベンチに控えて、GK:菅野、DF:和田、早川、室井、中島、MF:内田、鄭、吉野(→小村88分)、滝澤、FW:三浦(→根占64分)、難波。引いて守る横浜FCに対して、序盤から圧倒的に攻めたのはサンフレッチェ。1分に森崎浩のパスを受けた駒野がシュートしたのを手始めに、怒濤のように攻め込みます。その中で特に決定的だったのは16分のシーンで、青山のパスを受けた森崎浩が右足でシュートしましたが、ボールは逆サイドのポストの当たってゴール外に逃げてしまいます。その後もセカンドボールをことごとく拾い波状攻撃を仕掛けていたサンフでしたが、しかし23分に痛恨のミスが出ます。DFラインから持ち上がろうとした戸田のボールを滝澤が奪い、そのままスルーパス。難波が抜け出して下田の脇を抜いてシュートを決め、つまらない先制点を与えてしまいました。
これですっかり息を吹き返したのが横浜。逆に広島は落ち着きを失い、焦ってボールを前に出してクリアされる、と言うシーンが続きます。34分には服部のクロスをウェズレイがボレーで狙いましたが枠外。37分には駒野のクロスに柏木がヒールで合わせてシュートしましたがこれも外れます。そして前半42分、ゴールキックに盛田が競り合ったものの後ろに流れ、ここに走り込んだ三浦が思い切ってループシュート。これが下田の上をわずかに越えてゴールにすっぽりと飛び込んで、致命的とも言える2点目を失って前半を折り返すことになりました。
横浜FCは望外とも言える2点リードを守るべく、後半は徹底してゴール前に白い壁を作ります。サンフはこれを何とか突き崩そうと、あの手この手で攻撃を仕掛けます。4分のウェズレイのシュートはGKに止められ、6分に服部のクロスに合わせた佐藤寿のシュートは枠外。11分のFKからのウェズレイのヘッドは枠外に外れ、13分にペナルティエリアの中に抜け出して放った柏木の強烈なシュートもGKの素晴らしい反応に弾かれます。14分のウェズレイのヘディング、15分の右足でのシュート。更に19分には駒野のクロスにツートップが飛び込みましたが、ウェズレイのタイミングがわずかに合わずに上に外します。19分に三浦を下げてボランチの根占を入れ、更にゴール前に閉じこもる横浜。逆に広島は戸田が頻繁に攻撃参加して何とか崩そうとします。23分の服部のヘッドや30分のウェズレイのシュート、34分の盛田のヘッド、36分の服部のボレーシュート、37分の平繁のヘディング。サンフは何度も決定機を作りましたが、ことごとく枠を外し、あるいは菅野にキャッチされます。最後は盛田を前線に上げて起点にしようとしましたが、横浜は小村を投入して守りを盤石とします。結局広島が放った22本のシュートは全て空砲に終わり、試合終了後にはブーイングが鳴り響きました。
得点、失点共にリーグワーストだった横浜FCにとっては、1点目を早めの時間帯に奪い、できれば2点目も追加して後は守り切ると言うのは唯一と言って良いほどの勝ちパターンでした。三浦知良の日本人最年長ゴールは素晴らしかったのですが、しかしあれは何年かに一度入るかどうかと言うシュート。あの大事なところで出たのは横浜FCにとっては幸運な、そして広島にとっては不運なことだったとも言えるでしょう。しかしそんなことよりも、最大の問題はミスから先に失点したことで、その時点でこの試合はほぼ決着がついた、と言っても言い過ぎではないでしょう。後半は広島が圧倒的に攻め込み何度も決定機を作りましたが、あれだけ守りを固められてしまったらどうにもならないのがサッカー。むしろ前半の失点するまでの時間にボールを支配しただけに終わってしまったこと、そして失点後はやや気持ちが落ち込んだかすぐに反撃できなかったことが、敗因だったと言わざるをえません。まさに負けるべくして負けた、と言う試合でした。
試合後にペトロヴィッチ監督は「残留争いをしていたチームが、勝つことでもう一歩上に行けるチャンスを得た。そう言うチャンスに、我々はいつもいい結果が出せない。そこは簡単ではないが、突き破らないと」と述べています。確かに昨日のように守りを固められると言う経験は、おそらくJ1に復帰して以降初めてのこと。こちらが警戒されるような力を付けたからこそあのようなことになった、とも言えるわけで、この敗戦自体にがっかりする必要は無いと思います。どんなチームでもいくつもの壁を乗り越えながら成長していくもので、その一つにぶつかったに過ぎない、とも言えるからです。しかしこれをどう乗り越えるかは、自分たち次第。これまで以上に自分たちとチームメイトに厳しくし、ミスを減らしてサッカー全体の質を高めて行かなければ、決して本当に強いチームにはなれないのです。サンフレッチェと言うチームがこれから更に上を目指すことができるのか、それともこのまま平凡なチームに終わってしまうのか。今はまさにその分岐点にいると言えるのではないでしょうか。
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