最近、他のクラブからは頻繁に移籍の情報が流れてきています。大物では宮本恒靖、三都主アレサンドロのザルツブルグ入りに続いて、阿部勇樹が浦和に移籍。更に大久保嘉人の神戸への、久保竜彦の横浜FCへの移籍が発表されています。柏、東京Vからの大流出があった昨シーズンに比べて「静かだ」と言われていた今シーズンのオフですが、ここに来てようやく激しく動き出した、と言う感じ。各チームとも今シーズンのチームの始動に間にあうようにと言うことで、今週から来週で一気に決めてしまおうと動いているのではないでしょうか。
一方、ほとんど「無風」と言えるのがサンフレッチェ。レンタルから復帰する高萩と田村、新人の平繁と遊佐が「新戦力」と言えるもので、外国人枠を残してシーズン途中での補強の含みを残しているとは言え、昨年とほぼ同じメンバーでスタートすることが確定しています。ただ、実際のところは「同じメンバーでスタートできる」と言うところが重要で、戸田を完全移籍で獲得できたこととウェズレイと再契約できたこと、そして他の主力組も全員が残ったことは大きなアドバンテージだと言えるでしょう。と言うことで、予想される今季の布陣は次のようになります。
下田
森崎和 戸田 ダバツ
青山
駒野 服部
柏木 森崎浩
佐藤寿 ウェズレイ
また各ポジションには次の控え選手が並ぶことになります。
木寺(河野)
槙野 吉弘 盛田(中尾)
(橋内)
高柳(遊佐)
李 入船
高萩 桑田(趙)
前田(平繁)上野(田村)
昨年実績を積んだレギュラー組が「戦える」チームであることは確かだと思いますが、ただ他のチームにも研究されるはず。従って各選手が昨年以上に成長しなければ、上を狙うことはできないでしょう。また今年は五輪予選とU-20W杯があるため、仮にリーグ戦と重ならないように試合が組まれたとしても代表選手が疲弊するのは必然。となると、少なくとも年代別代表の主力である青山、柏木はチームでフルに戦うのは難しい、と考えておいた方が良いでしょう。その上、昨年は27試合に出て16ゴールを奪ったウェズレイも今年は35歳。怪我や疲労でお休みする事は常に考えておかなければなりません。怪我によるリタイアの可能性はどのポジションにでも言えることではあるのですが、少なくとも中盤とFWの選手は仮に控えに甘んじていても、いつでもレギュラーに取って代われるように力を付けておかなければならない、と思います。
そう言う意味で、今季最も期待できるのはMFでは高萩と高柳、FWでは前田でしょう。昨年の高萩は愛媛で44試合に出場し、3得点を挙げただけでなく中盤の「王様」として愛媛のJ2初年度の躍進に貢献しました。しかしやはりJ2とJ1はボールに対する寄せの鋭さなどが違いますし、また愛媛と広島では戦術も違います。昨年以上に大きく成長する気構えでやらなければ、出場機会をつかむことはできないでしょう。同じことは、広島でそれなりに実績を積んでいる前田と高柳についても言えます。彼らの能力が高いことは既に誰でも分かっていることだと思うのですが、それを実際に練習と試合で見せることができるかどうか、はまた別。気持ちのムラを無くしてコンスタントに力を発揮できるようにならなければ、昨年の繰り返しになってしまうでしょう。同期の桑田も昨年終盤には監督の信頼を得ていますし、またユースから昇格してきた平繁、遊佐も急成長して来ます。今年ポジションをつかまなければ来年は無い、と言う気持ちで、力を伸ばして欲しいと思います。また、昨年ポジションを取ったところで大怪我を負ってしまった吉弘や、U-19代表で中心選手だった槙野、ブラジルと愛媛での武者修行から戻った田村、更に入船、橋内、中尾、趙らにも必ずチャンスが与えられるはず。彼らが順調に成長してくれるなら、今後何年にもわたってのチームの財産になるに違いありません。