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2006.03.06

ライバルを占う2006年版(15)〜甲府

昨年のJ1/J2入れ替え戦は衝撃的でした。これまでの歴史や年間予算では雲泥の差の柏と甲府がガチンコの勝負をして、圧倒的不利だったはずの甲府が完璧な勝利を収めたのですから。サッカーの怖さと面白さを2試合に凝縮した、Jリーグの歴史に残る戦いだったと思います。

昨年よりは増やしたものの他のクラブよりは圧倒的に少ない予算で戦う甲府の目標は、当然「J1残留」。と言うことで、最小限の予算でJ1で戦う戦力を整えるため、最優先は現有戦力の意地。その上で、なかなか渋い補強を行いました。

[OUT] 仲田、小倉(引退)、水越(ニューウェーブ北九州)、横山(TDK)、アレックス・オリベイラ、土橋、鈴木、白尾(未定)、青葉(東京V)
[IN] 林(東京V)、森田(水戸)、ビジュ(鳥栖)、鶴見(清水)、宇留野(Honda FC)、堀井(札幌)、松田(中京大)、田森(法大)

昨年の柏戦で見せた攻撃的な組織サッカーは、ガチガチに守ってくるチームの多いJ2よりは、むしろJ1向き。走りまくってボールをつなぎ、バレーと長谷川の決定力に賭ける、と言う戦い方はJ1でもある程度の結果を残すに違いありません。ただ、それに対して脆かったのは守備。特に中盤はJ1を戦う上で大きな弱点となりうるため、ここを補うため林、ビジュ、鶴見を補強しました。昨年の甲府の中盤を支えた藤田、倉貫に加えて彼らが甲府の組織サッカーにぴたりとはまれば、大きな戦力になるだろうと思われます。

もっとも、問題は彼らの戦い方が覚えられてしまった後と主力に怪我人が出たときでしょう。J2ほどではないとは言え長丁場のJ1は、どのチームにも途中で必ず「何か」が起きます。そんなときに甲府がどれだけ我慢して踏みとどまることができるかが、目標とするJ1残留が果たせるかどうかのポイントになる、と思います。

甲府の登録選手31人のうち、J1の出場経験があるのは10人だけ。J1のクラブに居たことのある選手でも、ほとんどはそこをクビになって最後に甲府に流れ着いた、と言う歴史を持っています。彼が味わった悔しさや哀しさや切なさは、きっと彼らの戦う気持ちに込められているはず。甲府が苦しい戦いを強いられるのは間違いないところですが、しかしだからと言って他のチームが舐めたら絶対にやられる。それだけは間違いない、と言えるのではないでしょうか。「降格間違いなし」と言われながらイングランド・プレミアリーグで上位に進出し、リーグカップでは決勝まで進出したウィガンのようにならない、とは誰にも言えません。

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