今年の戦力補強(期待の若手編)
昨年は佐藤寿、茂原、池田と「アテネ世代」を補強してチーム全体のレベルアップを図った小野監督でしたが、今年はこの世代は中里だけ。即戦力と言えるのはウェズレイ、戸田、上野らベテランばかりとなっています。これは一見「方向転換」に見えますが、しかし実際のところはむしろ逆。育ってもらわなければならない若手に蓋をしない選手、お手本になりうる選手を取ってきたと見るべきで、これまでの「育成路線」を更に進める、と言う意図だと思って間違いないと思います。
と言うことで、今年期待できる若手選手をポジション別に挙げてみたいと思います。
まずGKですが、ここは昨シーズン8試合に出場した佐藤昭です。何度も良いプレーを見せたものの、経験不足も露呈した佐藤昭。下田が復帰すれば、またベンチ入りから争うことになります。それもベテラン木寺と若手の河野との争いとなりますが、まずはW杯後に招集される予定のU-21代表入りを果たして欲しい、と思います。
続いてDFは、昨年後半を中心に13試合に出場した西河と、1試合、それもわずか1分間の出場にとどまった吉弘の争いが見ものです。36歳にして33試合に出場したもう1人の鉄人・小村をどちらかが実力で抜かなければ、広島の未来は見えません。また2年目の中尾とルーキー・槙野にも注目。中尾はロングスローを武器に、また槙野は強い気持ちを見せるプレーで、ベンチ入り争いに絡んで来るものと思われます。
守備的MFで一番の期待は高柳です。昨年は開幕ベンチ入りを果たしながらも6試合の出場にとどまった彼は、病気でワールドユース出場を逃すなど失意の一年でした。ついつい下を向きがちな性格が災いしたようでしたが、しかし練習で見せている(らしい)1対1の強さを発揮すれば、絶対に試合でも活躍できるはず。駒野の不在で右サイドでの起用も増えるはずなので、まずは同タイプ?の中里との争いに勝って欲しい、と思います。
更にもう「若手」とは言えないかも知れませんが、李漢宰にも期待したいところです。昨年は北朝鮮代表としてW杯予選に出場し、怪我から復帰してからは19試合に出場して駒野に次ぐアシスト数を記録した彼ですが、しかし今年は戸田の加入で、またポジション争いからスタートすることになります。ここでレギュラーを取ってチームに貢献できるか否か。李漢宰が並の選手で終わるか、それとも「一流」と言われる選手になるかのターニングポイントになるのではないでしょうか。
攻撃的MFでは桑田と柏木。どちらも運動量と動きの質で勝負するタイプで、中盤での潰し役とつなぎ役を果たせるだけでなく、前線への飛び出しでゴールも狙える選手です。サンフで出場機会をつかんでレベルアップして、U-21代表やU-19代表でもレギュラーを取って欲しいと思います。
しかしここでも一番の期待は、もう「若手」とは言えない森崎浩司ではないか、と思います。もし彼が昨年1年普通に働いていれば、チームはもっと楽に戦えたはず。彼が全試合出場して10ゴールぐらいしてくれれば、チームは昨年以上の成績を残せるのは間違いありません。
更に密かに期待しているのは、C契約で広島入りする趙佑鎮です。どんな選手か全く分からないのですが、高卒で日本でのプロ入りを選ぶと言うことは、自分に自信があって強い気持ちを持っているはず。彼がポジション争いに加わることで、チーム全体のレベルアップも期待できるのではないでしょうか。
そして最後のFWは、「唯一の若手」である前田俊介に大きく期待します。昨年は26試合に出場して5ゴールをゲットした前田。特に終了間際の決定的なゴールが多く、チームへの貢献度が大きかった印象が強いのですが、しかし実際のところはなかなか微妙なところです。調子の波が大きく出場しても何も出来ないことも多く、また意外に前線でボールを失うことも多かったように思います。また課題の守備もまだまだ学ぶことは多いはずです。ただ、それらを別にしてサポーターに「見たい」と思わせる魅力があるのも事実。ウェズレイと佐藤寿の壁は高いのですが、しかし逆に彼らから良く学んで、レギュラーを取って欲しいと思います。
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