J2リーグ第44節山形×福岡
残り2つとなった来季のJ1の椅子を狙う戦いの第一ラウンド、J2の3位を決める戦いは、福岡が3-1で山形を下し入れ替え戦への挑戦権を得ました。12,000人の山形サポーターの応援をものともせずに、また何としても勝ちたかった山形の猛攻をがっちりと受け止めて完勝した福岡の落ち着いた戦いぶりは、この2年間の松田監督の指導の賜物、と言って良いでしょう。来週から始まる入れ替え戦に向けて、ますます勢いが加速する勝利であると言って良いと思います。
この日の福岡の一番のヒーローは、と言うとやはり2得点をあげたFW有光でしょう。層の厚い福岡のFW陣の中にあって燻っていた23歳のストライカーは、第38節の札幌戦から先発出場。その後7試合で5ゴールを挙げる活躍でチームの連勝に貢献しています。今日は途中までは山形のタイトな守備になかなか仕事をさせてもらえませんでしたが、後半になって相手陣内にスペースが出来始めると躍動感あふれるプレーを披露。松下のスペースへのパスを拾って決めた1点目、ドリブルで持ち込んでミドルシュートを決めた2点目ともにスキルフルな見事なゴールでした。
また元広島の選手たちのうち、山形恭平と宮崎光平は先発出場し、何度もチャンスメイクに絡んでいました。特に山形は怪我のため前節欠場していましたが、この日は痛みを押して強行出場し、結局フル出場して勝利に貢献しました。昨年広島を解雇され、その後草津からのオファーを蹴って福岡の練習生として半年間苦労した山形でしたが、プロ契約後もコンスタントに活躍。38試合出場で8ゴールという素晴らしい結果を残しました。この日怪我をしていたにも関わらず先発で起用され最後までプレーしたということは、彼の働きに対する監督からの信頼の現れでしょう。広島では芽が出ることなく終わってしまったわけですが、本来のポテンシャルからすればこれぐらいできて当然だった、と言う気がします。来季再びJ1でプレーするために、もう一踏ん張りして欲しいものです。
また広島からレンタルされている松下裕樹は、後半20分からの出場で有光の先制ゴールをアシストしています。今季はシーズン最初から怪我のため出場できす精神的に苦しい時期が長かったのではないかと思いますが、リーグの終盤にトップに合流すると8連勝中の全試合を含む11試合に出場してチームの躍進に貢献しました。今日のゲームでのポジションは、昨年の広島と同じ右のWB。得意のロングパスやFKこそありませんでしたが、有光へのアシストは彼のサッカーセンスの良さを示すもの。彼にもまた、J1昇格に向けての今後の活躍に期待したいと思います。
更にモンテディオ山形には、浦和からレンタル中の梅田直哉がいました。その恵まれた身体能力と運動量を生かしたプレーで存在感は抜群。大島とのコンビでチャンスを量産していました。ただ、決定力の無さと言うか運の悪さは相変わらず、と言えるかも。前半にあった決定機の2つのうち1つでも決めていれば試合展開は全く変わっていたのではないか、と思われるだけにチームにとっても本人にとっても残念な結果でした。
ともあれ、来週からはJ1の残り一つの枠を賭けた入れ替え戦が始まります。入れ替え戦自体はJリーグ初の事なのですが、思い出すのは98年(だったはず)のJ1参入決定戦。その中での福岡と川崎Fとの戦いは、今でも語り継がれるほどの熱戦でした。当時受けて立つ立場だった福岡は今回は挑戦者。まずは気持ちで負けないよう、戦い抜いて欲しいと思います。
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