応援拒否の論理
調子の悪いチームに対してサポーターが応援を拒否すると言うシーンは、Jリーグでは割合良く見られる光景のように思います。サンフレッチェに限っても、1st stageのC大阪戦では試合前のコールなどは一切無し。また先日の横浜戦では一部のグループが声出しを拒否していたのだそうです。またビッグアーチで行われた柏戦では、南のオウンゴールなどに呆れた柏サポが途中で応援を止めましたし、先日のFC東京戦では色々な横断幕を出して「挑発」とも取れるような行動をして物議をかもしました。同様の話は浦和等でも知られていて、多分ほとんどのクラブであるはず。応援拒否は普通の事であって、調子の悪いチームに対してはやるのが当たり前、と言う雰囲気すら感じます。
自分のお金を出してわざわざ出かけていった人たちが、応援するためにスタジアム入りした観客が応援を拒否する、と言うのはある意味異様な光景です。そしてその異様さが、サポーター側からの怒りの表現であり選手にもダイレクトに伝わる。そう言う意味あいは分からないではありません。
しかし、個人的な意見を言わせてもらうと、単なる応援拒否と言うのは論理の欠乏の表現でしかないのではないか、と思うのです。要は子供が叱られて不満があるのだけれど、それを言葉にする術がない。だから黙り込んでしまうと言うのと本質的には同じことなのではないでしょうか。
自腹を切ってスタジアムに行って全身全霊を込めて応援するサポーターは、選手とともに戦っている、少なくとも気持ちの面でそうなのは間違いない、と私も思います。ただ、その表現がただ黙り込むだけだったりブーイングするだけだったり、と言うのは本当に「戦っている」とは言えないのではないでしょうか。チームの「試合」と言う表現に対して、サポーターなりの表現ができてこそ本当に役に立つサポートが出来るのではないでしょうか。
それに関して私が思い出すのは、昨年の第三クールのホームの水戸戦です。序盤から動きが悪くあっけなく1点取られて下を向いてしまったサンフレッチェの選手達。それに対してサポーターたちは「動け」コールを繰り返しました。この声は選手の気持ちを強く動かし、それがサンパイオの同点ゴールに結びつきました。選手のパフォーマンスに対するサポーターの適切な表現が、結果的にチームを勝ち点1に導いたのです。
おそらく、チームを救うためにサポーターが出来る一番のことはこれなんじゃないでしょうか。単に黙り込んでしまうのではなく、ブーイングによって不満を表現するだけでなく、適切なタイミングで適切なコールをすることによって(例えばペースを相手に握られて押し込まれたときに「攻めろ」コールや「下がるな」コールをするとか)、選手を勇気づける。それこそが、チームを「サポート」することなのではないか、と私は思うのです。
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