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2004.09.30

ヴェルディ戦の感想

3日遅れで見たヴェルディ戦ですが、久々に内容と結果が伴ったゲームを見た、と言う感想を持ちました。ヴェルディの出来が悪かったのは確かです(たぶん「中位のメンタリティ」がもろに出たのでしょう)が、しかしそれだけであの内容になったとは思えない。サンフがきっちりと自分たちのサッカーをしたこと、それも90分続ける事ができたことが、勝因だと言ってよいと思います。

まずはキックオフから17秒で奪った得点は、ハイボールに競り勝ってマイボールにした盛田も素晴らしかったのですが、それ以上に良かったのはベットも大木も茂木もゴールに向かう姿勢を持っていたこと、特にこぼれ球を拾った茂木がすかさずシュートを放ったことでしょう。ゴールはDFに当たったボールがたまたま大木の前に飛んだというラッキーもありましたが、チーム全体から迸る積極的な姿勢が生んだゴールだった、と言って良いと思います。

しかし本当に良かったのはその後、特に後半に入ってからだと思います。前半サンフに圧倒されたヴェルディは、三浦淳宏を右サイドに入れて再構築を図ってきました。そしてその矢先にリカルドの軽いプレーから大ピンチ。ここは運良く切り抜けたものの、ヴェルディに勇気をあたえてしまいました。そして案の定ヴェルディは、小林大と小林慶を中心にパスをつなぐと言う得意のサッカーが戻ってきます。ここでもし失点していたら、あるいは盛り返すことができずにズルズルと行っていたら、またもやここ数試合と同じパターンに陥っていたかもしれません。

それを凌いだのは小村を中心とした守備陣の頑張りと、そしてここぞと言うところでの鋭い攻撃でした。特に後半10分ぐらいには高い位置でボールを奪って連続攻撃を仕掛け、最後は茂木のクロスからベットが惜しいヘディングシュートを放ちます。更にベットのスルーパスで抜け出した田中の思いきったシュートで、相手ゴールを脅かします。どんなにボールを支配していても、奪われた瞬間に逆襲されてシュートまで持ち込まれる、と言うのは嫌なもの。攻めに行ったときでもついつい及び腰になってしまうものですが、この時間帯のヴェルディはまさにそんな感じだったと思います。そして、田中がボールを奪い、盛田とベットがドリブルで持込み、最後は長駆ペナルティエリアまで来た李がフリーでシュートを叩き込むと言う理想的な攻撃で追加点。この得点は押し込まれた時間帯に我慢して、ボールを奪った瞬間に切り替えを早くしようとしていたチーム全体の姿勢の賜物だった、と言って良いでしょう。

更にその後、ヴェルディのチャンスが続きました。サンフも疲れからか運動量が落ち、またミスも目立つようになりました。しかし頑張る気持ち、集中を切らさないようにしようという選手達の気持ち。そしてその思いに応えようと大声援を送るスタンド。勝利のためには、もう迷わない。そう言うチーム全体から立ち上る覇気が、テレビの画面からでも伝わってきます。その中でチームにフレッシュな力を注ぎ込むために途中から投入された選手3人の力だけで追加点を挙げたこともまた、特筆すべき素晴らしい事でした。

思うにサンフはこのゲームで、特別なことは何もしていないと思うのです。確かにいつもよりはラインは低めだったかもしれません。しかしそれは「べた引き」とは違うもの。ここぞと言うところではしっかりと押し上げて、中盤のスペースを与えないようにして、そして「高い位置でボールをカットして、人数をかけて攻め切る」と言うチームコンセプトを実行できていました。迷ったときには原点に帰れ、と良く言うのですが、まさにサンフレッチェが目指しているサッカーの原点に戻ったからこそ、この勝利を得る事ができたのではないでしょうか。

次の相手は、1st stageで接戦を演じた末に力負けした鹿島です。2nd stageも5位とまずまずの位置に付けているチームですが、しかし怖れることはありません。むしろサンフがいかに普段通りのサッカーが出来るか、が勝敗の分かれ目になると思います。ヴェルディ戦でつかんだものを確固としたものにできるかどうか。自ら精神的に崩れることがないかどうか、が勝敗の分かれ目になるような気がします。

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2004.09.29

ヴェルディ戦短評

やっとヴェルディ戦のビデオが見れました。今日はまとめて書く余裕が無いので、kasaさん風の観戦メモをどうぞ。

【前半】
・キックオフからのゴール。いつも狙っているパターンだと思うけれど、あそこまでうまく行くのは珍しい。ヴェルディの集中が無かった?
・コールが無くて拍手と歓声、と言うのもなかなか新鮮でいいかも。これであちこちから唄が出れば、イングランドみたいなんだけど。
・リカルドと茂木の関係がうまくいっている。
・中盤のアプローチが速い。ゾーンは低いがコンパクトにできている。DFラインもペナの前で踏みとどまっている。
・茂木のクロスの先に盛田!惜しくも届かず。二次攻撃はカズからコウタ。惜しくも合わず。
・盛田のポストからハンジェ?のパス。惜しくも大木がトラップできなかったが狙い通りの攻撃。
・ベットは本当に足が痛いのか?信じられん。
・盛田のスーパーロングシュート!ピッチコンディションを考えた素晴らしいシュート。
・15分頃から凄い雨になっている。だがボールの走りは良いので、パスサッカーはある程度できている。
・カズの高い位置でのインターセプトからハーフカウンター。
・22分ヴェルディがセットプレーから初シュート。
・25分ハンジェのワンタッチのパスを大木がサイドに開いて盛田がロングシュート。
・高い位置でボールを奪って左右に振って、茂木のロングクロスから服部シュート。惜しい!
・ヴェルディの切り替えが遅い。
・相手のトラップミスをさらったベットがスルーパス。盛田が抜け出してシュート。惜しい!
・平野→戸川
・ベンちゃんパスミスすんな。
・36分。いい展開。ベット鬼のようなキープからサイドへ振って服部シュート枠外。
・37分ちゃんと狙ってオフサイドが取れている。
・桜井にイエロー。なんで?
・ベットすげー。鬼のような走りとプレッシャー。
・42分。ベット、ドリブルドリブルドリブルからシュート!
・吉田のクロスも今日は結構精度が高い。

【後半】
・大木→田中
・雨がますます激しい。
・リカルドの軽いプレーからクロスを入れられ、山田がわずかに合わず。危ね〜〜
・ヴェルディ前から来るようになった。
・アツのクロスは危険だ。
・ベットが倒れているのにプレーが切れない。お互いゴール前のシーンだったから仕方がないが...
・ヴェルディらしいパス回しが戻ってきた。なかなか前に行かないのもいつもと同じ。
・小林大のキープからのシュート下田の正面。
・56分高い位置で拾って拾って連続攻撃。最後は茂木のクロスにベットのヘディング。惜しい!
・ベットのスルーパスで抜け出した田中が思い切ってシュート。その姿勢はgood。
・茂木、落ち着いて守備が出来ている。
・アツのFK大きく外れる。助かった。
・素晴らしい2点目!田中の守備、盛田とベットのドリブル、盛田のポストプレー、ハンジェの走り込み。
・リカルドのオーバーラップ。しかしクロスが悪い。
・アツのFK、GKの前でワンバウンドする難しいボールだったが下田ががっちりキャッチ。
・リカルド、イージーなパスミスするな。
・カズのクサビのパス。ベットのワンタッチパス。通らなかったがアイディアと技術が素晴らしい。
・パスが大きく動かせているのがいい。パスの受け手が良く動けているため。
・下田とDFの連携ミスからあわやのシーン。
・平本→飯尾。
・茂木にイエロー。ちょっと動きが鈍くなってきたかな?
・71分クロスに服部がかぶって山田。トラップミスしてくれて助かった。
・ベットがカットしたボールを受けた田中がミドルシュート。
・73分カウンターからベットが怒濤の上がり、クロス。DFがわずかに触ってクリア。
・だんだん歓声と拍手が大きくなってきた。
・茂木→木村。
・75分服部が相手の緩慢なプレーを突いてボールをカットしてそのままシュート。惜しい!
・79分林のパスで抜けた小林大がシュート。ポスト直撃!
・右からの小林慶のクロス。下田が反応してクリア。
・ヴェルディの攻勢。守備の集中は切れていない。
・ショートコーナーにちょっと反応が遅れた。
・田中そこはキープして欲しい。
・ベット→八田。ベット終盤はさすがに運動量が落ちた。
・3点目も素晴らしい!木村と田中の2人で取った得点。
・小村がしっかりラインコントロールしている。
・サイドに流れる桜井は怖くない。
・リカルドオーバーラップ。うまくファウルを誘う。
・木村のボレーシュート。ナイスチャレンジ。
・桜井のミドルシュート。危なかったが下田が落ち着いてセーブ。

全体的な感想は明日書く予定です。

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2004.09.28

どっちが強い?J1下位とJ2上位

J1の下位チームとJ2の上位チームはどっちが強いか。きっと多くのサッカーファンが興味を持っていて、しかしどう議論したって簡単には結論が出ない問題です。4回戦総当たりの44試合のJ2と、1回戦総当たりの15試合が2ステージのJ1は、同じチームだって戦い方は違うはず。だからそれぞれの中で強い、弱いを議論することに意味はあっても、お互いの強弱を議論しても意味はない、と正論を言ってしまえばおしまいです。しかし今年は、シーズンの終わりに初めてまともな入れ替え戦が行われて、ある意味この問題に決着が付くわけです。従ってこれを占う意味も込めて、私なりの考えを書いてみましょう。

まずは今年J1に昇格した両チームの現在の成績は、2nd stageの第7節を終えて新潟が勝ち点25の10位、広島が23で12位となっています。相手との力関係を正確に測って、現実的なサッカーで勝ち点を積み重ねてきた新潟。まずは自分たちのサッカーで戦うことを重視しつつ、結果を見てその場その場で修正を施して勝ってきた広島。監督が同じで選手にも大きな変動のない両チームは、J2時代もJ1に上がってからも、ほぼ同じような戦いを続けて来ています。J1と言うことで昨年よりは積極的な補強をしていること、高いレベルで揉まれていることを考えると、どちらのチームも実力は昨年並かやや上だと考えて良さそうな気がしますが、まあ大きな違いはないと考えます。昨年のこの時期、36節終了時点の新潟の勝ち点は75、広島は72でしたから、大雑把に言ってJ2の勝ち点を1/3にすればJ1の勝ち点になる、と言う計算になります。

因みに今年J2を独走して早々にJ1昇格を決めた川崎は、現在の勝ち点が87。従って上の計算を応用すると、J1で29と言うことになります。つまり東京V程度の実力、ということですが、今年の川崎がおそらく昨年を上回る力を持っている事を考えると、まあまあいい線なのではないでしょうか。

では、同じ考察をJ2の方でしてみます。降格組の一つ、京都は昨年の戦力をほぼ保持しただけでなく、チェ・ヨンスを入れて万全の戦力で戦う予定でした。しかしチームはあまりうまく回転せず、西村監督を途中で解任せざるをえなくなり、現在は後任の柱谷監督が何とか立て直しに必死です。そう考えるとチーム状況は昨年並かやや上というのが妥当なところ。京都の昨年の2nd stage第7節時点での通算勝ち点は18で、36節終了現在の勝ち点56のほぼ1/3になっています。すなわちここでも、上の計算が成り立っていることになります。

もう一つの降格組の仙台は、昨年の今頃の勝ち点は16で、現在は50。今年は主力を大量に放出して若手中心のチーム作りを進めている事を考えれば昨年との比較に意味はないかもしれませんが、これもちょうど?1:3の関係になっています。

と言うことで、J2の勝ち点を1/3にすればJ1での位置が分かると考えてJ2の2位、3位の実力を見積もると、大宮の勝ち点63はJ1では勝ち点21に相当し、3位山形の勝ち点60はJ1の勝ち点20にあたります。つまりJ2の2位、3位の実力は、J1の年間14位の神戸なみで、C大阪と柏の力を上回っている、と言うことになってしまいます。

客観的に見れば下位とは言えJ1のチームの選手の質が高いのは確かなので、ポテンシャルを見ればJ1チームの方が強そうな気がしますが、力が上のチームが勝つとは限らないのがサッカーの面白いところです。少なくともJ2のチームの粘り強さと勝負強さは天下一品なので、J1最下位のチームが少しでも油断すれば(あるいは調子が悪ければ)入れ替え戦で敗退することは十分あり得るのではないでしょうか。

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2004.09.27

ハシェック監督の辞任

今日の報道によると、ヴィッセル神戸のイワン・ハシェック監督が今日付けで辞任を発表したそうです。1st stageは3勝6分け6敗の12位。2nd stageはここまで1勝2分け4敗で15位。このところ5試合は勝ち点2しか取れず、通算成績も14位に落ちて「崖っぷち」も見えてきたと言う状況も考えると、ここで監督交代という選択も仕方がない、と言えるかもしれません。

 元チェコ代表の主将で、サンフレッチェの選手として初めてJリーグに来たハシェック。94年のステージ優勝の時には主力として貢献し、翌年はヤンセン監督と合わずに広島を離れたものの移籍した市原で12ゴールを挙げるなど活躍。その後引退して指導者に転身すると、今度はスパルタ・プラハやストラスブールで監督としての経験を積んで来ています。一流のサッカー選手としての実力はもちろん、日本語を含む数か国語を自在に操る語学力と指導力にもまた定評があります。サンフレッチェも何度か監督就任の打診をしていたと言う噂もあったほどで、神戸の監督になると知ったときにはかなり驚いたものです。

 しかし神戸の監督としてのハシェックが恵まれていたか、と言うとどうでしょう?前年度残留争いを展開しただけでなく、一度は運営会社が倒産してしまったチームです。幸い「楽天」の社長が引き取って再出発したものの、強化部長を含めていささか経験の足りないスタッフに率いられて迎えた今シーズンの戦いだったわけです。資金をふんだんに使ってイルハンなど補強を敢行し、2nd stageに向けても平瀬やエムボマを獲得したものの、それが果たして監督の求める補強だったのかどうか。与えられた戦力で戦うのが監督の使命だとは言え、困難な仕事を与えられてその道の途中で断念せざるを得なかったような、そんな印象があります。その上この間は社長自身がプロ野球のオーナーになりたいと大騒ぎしている状態で、監督自身が嫌気をさしてしまったとしても不思議ではありません。

 ヨーロッパでは知名度も実績も十分な彼のことですから、おそらくこれで「失業」することはないでしょう。むしろ日本から戻るのを待ち構えていたクラブも多いだろうと思います。しかしそれよりも、ここで彼ほどの指導者があっさりと日本から離れてしまう、と言うのが惜しい、と個人的には思うのです。

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2004.09.24

応援拒否の論理

 調子の悪いチームに対してサポーターが応援を拒否すると言うシーンは、Jリーグでは割合良く見られる光景のように思います。サンフレッチェに限っても、1st stageのC大阪戦では試合前のコールなどは一切無し。また先日の横浜戦では一部のグループが声出しを拒否していたのだそうです。またビッグアーチで行われた柏戦では、南のオウンゴールなどに呆れた柏サポが途中で応援を止めましたし、先日のFC東京戦では色々な横断幕を出して「挑発」とも取れるような行動をして物議をかもしました。同様の話は浦和等でも知られていて、多分ほとんどのクラブであるはず。応援拒否は普通の事であって、調子の悪いチームに対してはやるのが当たり前、と言う雰囲気すら感じます。

 自分のお金を出してわざわざ出かけていった人たちが、応援するためにスタジアム入りした観客が応援を拒否する、と言うのはある意味異様な光景です。そしてその異様さが、サポーター側からの怒りの表現であり選手にもダイレクトに伝わる。そう言う意味あいは分からないではありません。

 しかし、個人的な意見を言わせてもらうと、単なる応援拒否と言うのは論理の欠乏の表現でしかないのではないか、と思うのです。要は子供が叱られて不満があるのだけれど、それを言葉にする術がない。だから黙り込んでしまうと言うのと本質的には同じことなのではないでしょうか。

 自腹を切ってスタジアムに行って全身全霊を込めて応援するサポーターは、選手とともに戦っている、少なくとも気持ちの面でそうなのは間違いない、と私も思います。ただ、その表現がただ黙り込むだけだったりブーイングするだけだったり、と言うのは本当に「戦っている」とは言えないのではないでしょうか。チームの「試合」と言う表現に対して、サポーターなりの表現ができてこそ本当に役に立つサポートが出来るのではないでしょうか。

 それに関して私が思い出すのは、昨年の第三クールのホームの水戸戦です。序盤から動きが悪くあっけなく1点取られて下を向いてしまったサンフレッチェの選手達。それに対してサポーターたちは「動け」コールを繰り返しました。この声は選手の気持ちを強く動かし、それがサンパイオの同点ゴールに結びつきました。選手のパフォーマンスに対するサポーターの適切な表現が、結果的にチームを勝ち点1に導いたのです。

 おそらく、チームを救うためにサポーターが出来る一番のことはこれなんじゃないでしょうか。単に黙り込んでしまうのではなく、ブーイングによって不満を表現するだけでなく、適切なタイミングで適切なコールをすることによって(例えばペースを相手に握られて押し込まれたときに「攻めろ」コールや「下がるな」コールをするとか)、選手を勇気づける。それこそが、チームを「サポート」することなのではないか、と私は思うのです。

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2004.09.22

浩司と駒野が体調不良!?

 ファンクラブからのメールと広島フットボールによると、森崎浩司と駒野の両選手が体調不良で新潟遠征に参加しなかったそうです。浩司は昨日の練習中に体調不良を訴えて帰宅。駒野も目の異状で練習できなくなったとのこと。明日の新潟戦は、またもやキープレーヤーの2人を欠いて戦わざるを得なくなりました。

 五輪代表の一員として戦ったこの2人は、激動の一年を過ごしてきました。1月から始まったキャンプからUAE〜日本と続く最終予選を戦い、その後の「競争」を勝ち残ってアテネに行った浩司。昨年の怪我からエコノミークラス症候群も患って死の淵まで行きながら生還し、懸命のリハビリにより予定よりも早く復帰して五輪代表に滑り込んだ駒野。その合間にはもちろんサンフレッチェのゲームにもできる限り出場していましたし、特に駒野は骨折が直りきらないうちから横浜戦に出場したわけです。いくら気持ちが入っていたとしても、いくら身体を鍛えていたとしても中身は23歳の若者です。昨年、同様にクラブと代表でストレスをためていた森崎和幸選手が「オーバートレーニング症候群」になったように、どこかに変調をきたしたとしても不思議ではありません。

 幸い、他の選手たちは「2人がいないことで逆に、闘志を思い切りかきたてている」(広島フットボール)とのこと。責任感の強い2人が回復するための一番の良薬は、チームが勝つことだと思います。本当に良いチームとは、困難に陥ったときに全員の力で乗り越えるチームです。明日の新潟戦は、いつも以上に頑張って欲しい。そしていつも書くことですが、これでチャンスを得た選手が彼ら以上の活躍を見せて欲しいと思います。

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2004.09.21

梅田と西嶋

昨年末でサンフレッチェを離れた選手のうち、山形が福岡で大活躍しているのは皆さん良く御存知のことと思います。その他の選手ですが、佐田はザスパ草津でレギュラーとして活躍してJFL選抜チームにも選ばれ、桑原も新潟の主力として活躍。上村もレギュラーとして起用されたり外されたり紆余曲折を経ながら、何とか頑張っているようです。更に怪我で出遅れていた松下も先月ぐらいからようやくベンチ入りできるようになり、前節はやっと先発出場を果たしました。チームを離れた選手の理由は様々でファン、サポーターは複雑な思いを抱くものですが、私は単純に「頑張れ」と思う方なので、彼らが新天地で頑張っていると言う情報を聞くと心が和みます。

その中で、浦和に移籍した梅田と神戸入りした西嶋はここまでほとんど活躍できていなかったのですが、ほぼ同じ時期に山形と札幌へのレンタルが決まりました。2人とも昨年に続いて二度目のJ2なわけですが、昨年と違うのは「もう後がない」(かも知れない)と言うことなのではないでしょうか。恵まれたフィジカルを持ちながらなかなかそれを生かすプレーができなかった梅田。「和製リトマネン」と言われるほどの技術を持ちながら、チーム事情からDFに回されていまひとつフィットしなかった西嶋。2人とも真面目な選手だったにも関わらず広島では芽が出ずに終わってしまいましたが、しかし環境が変われば、あるいは本人の意識が変われば活躍できるかも知れないと言うのは盛田を見ても分かります。

梅田が移籍後早速起用されたのに続いて、西嶋も次節で先発の可能性もあるとのこと。チャンスを与えられたら、広島で学んだこと、あるいは学べなかったことを試合で十分に発揮して欲しいものだと思います。

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2004.09.20

暴走!柏サポーター

昨日はテレビで何となく柏×FC東京を見ていたのですが、FC東京が先制するまではどちらのチームにも「気迫」を感じない緩いゲームでした。1st stageを6位でフィニッシュして2nd stageも5位のFC東京が、もっと上を狙う気迫を見せないのも良く分からないのですが、それ以上に理解できないのは柏の方。1st stageは15位に終わり、2nd stageも1勝もできないまま5試合目を迎えて「もう後がない」と言う雰囲気があるかと思えばさにあらず。一人一人はそれなりに頑張っているもののチームはバラバラで、11人が力を合わせて戦うと言う感じにはなっていません。失点シーンは特に酷いもので、集中が切れたプレーでマイボールを失い、DFが沢山いたのに宮沢に楽にクロスを入れさせ、ゴール前で戸田に付ききれずにフリーでヘディングシュートを打たれています。試合終了間際に玉田の突破から同点に追いついたものの(これはFC東京の守備が緩すぎ)、内容的にはほとんど見るべきもののないものでした。

チームが不調に陥りなかなか打開策が見えないときには、色々なことが裏目、裏目に出て「負のスパイラル」に落ち込むことは良くあること、ではあります。柏も新人監督の指揮や外国人選手がフィットしなかったことなどうまく行かない要因が複数あって、対策が後手、後手に回ってしまったのがそもそもの原因で、それらが複合してチーム全体がうまく回らなくなったのは確かでしょう。しかし今はそれだけでなく、サポーターも含めたクラブを取り巻く雰囲気全体があまりにもひどく、それが問題を複雑にしているように思えてなりません。

昨日の試合をテレビで見ていて「なんか変な横断幕が張ってあるな」と思っていたのですが、それは私が感じた以上に凄いものだったらしく「出ていってもいいぞ負け犬として」「明神みたいな魂のないCAPいらね」「遊びや代表じゃ金はもらえねぇ7、20、28、38」「試合に負けてヘラヘラすんな」「お前がダメなのは生まれつき」などなど、罵倒としか思えないようなものが20以上も張ってあったそうです。またスタメン紹介の時には味方選手に対してブーイング。相手選手にまで「通常のスタジアムの雰囲気じゃなかった」と言われるほどの殺伐とした雰囲気で、これでは選手にやる気を出せと言っても無理なのではないでしょうか。

そのため、なのだと思いますが、昨日の試合後柏の選手たちはメインスタンドとバックスタンドにのみ挨拶して、ゴール裏を無視して控え室に戻ったそうです。するとこれに怒った柏のサポーター数人が「選手がバスへ乗り込む場所に入り込み、 警備員ともみくちゃになりながら罵声を浴びせ、バスがスタジアムを出る際には、 大勢のサポーターがバスを取り囲み、立ち往生させた」とのこと。チーム内が本当に悪循環になっているのかどうかは知りませんが、少なくともサポーターとの関係が悪循環に陥っているのは間違いないようです。

私自身、柏スタジアムのゴール裏で見ていると身体の中から自然にアドレナリンが湧き上がってきて、選手達と一緒に戦っているような感じを持ちました。ゴールから離れた陸上競技場のスタンドで応援する広島のサポーターに比べて、柏のサポーターはなんて幸せなんだろう、これなら普通のファンもすぐに「戦うサポーター」になれるだろうな、と思って見ていたのですが、しかしそれも程度と言うものがあります。戦う気持ちを高めるために心の「ダークサイド」を刺激する、と言うのは一つの方法ではありますが、使いすぎるとかえってやる気を失ってしまう劇薬です。子供を育てるには「10回褒めて1回叱る」ぐらいがいいように、応援も「励まし10回、叱咤1回」ぐらい?が適当なのではないでしょうか。

そう言えばサンフレッチェのサポーターも清水戦の腑甲斐なさとそれに対する怒りを表すために、横浜戦では横断幕を逆さに張ったり応援の声を出さなかったりしていたとか。遠くアウェイまで見に行ってがっかりして帰ってくる辛さは私も(何回も経験しているので)非常によく分かるのですが、しかしあまりやりすぎると逆効果になると言うことは忘れないように願いたいもの。負けて悔しいのはサポーターだけでなく、選手、監督も同じかそれ以上です。生活と人生を賭けて戦っている我々の「代表」に対するリスペクトを忘れてはいけない、と私は改めて思うのです。

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2004.09.19

守備の再構築

1st stageのサンフレッチェの得点は15だったのに対して失点は19。1試合平均1得点の攻撃力はリーグで下から2番目と得点力の不足に苦しみましたが、逆に失点は少ない方から数えて4番目。トムソン監督の時代のように穴熊のように守って守って、と言う戦術ではなかったものの、得点をあまり取れないことを考えて、失点しないことを重視した戦術を取らざるを得なかったように思います。

それに対して2nd stage 5試合の得点は7。1試合平均の得点1.4は1st stageよりは良くなっているのですが、しかしそれでもリーグでは下から4番目で、首位を走る浦和の1/3でしかありません。また失点10はリーグ全体では9番目に良いのですが、1試合平均2失点と言うのはとても褒められた成績ではありません。サンフは1st stageの反省から得点力アップに取り組み少しは改善したのですが、その代わりに守備力が落ちてしまった、と言うのが現状です。

得点力が上がった一番の原因は、やはり2nd stageから加入した盛田とベットの存在が大きいと思います。高さと技術のある盛田が前線に張っていて、戦術眼のあるベットがボールをキープしパスを出す事で攻撃にアクセントができたのは事実。セットプレーからでも流れのなかでも点を取れる、と言う経験が積み重なって、チーム全体に点を取る「自信」が芽生えつつあるように思います。

その一方で失点が増えたのは、4バックの導入と無関係ではないでしょう。駒野、服部という守備が強く攻撃力のある両翼を持つサンフが、彼らの力を最大限に生かすために4バックを採用するのは分かります。またユースの高柳の成長が著しく来季のトップ昇格が確実視される事も考えて、少なくとも駒野が戻ってくるまでは何とか我慢して、その後4バックの完成を目指す、と言う心づもりだったのだろうと思います。そしてG大阪相手の練習試合で3バック、4バックの両方を試して4バックの優位性が明らかになり、PSMの大分戦でもうまくいって、これでやれる、と言う手応えを得ての4バック導入だったのではないでしょうか。

しかし誤算が2つあったのではないか、と思います。一つは2試合程度で戻ってくると思っていた駒野が大怪我をしてアテネから戻ってきたこと。そしてもう一つは、弱点を見つけたら徹底的に突いてくると言うプロの厳しさでした。

市原戦と柏戦は、高柳が入った右サイドを何度も攻められました。高柳の能力が低いとは思わないのですが、しかし経験不足は明らか。何度かやられるうちにみるみる自信を失っていって、アタックするところ、ディレイするところの判断が出来ていなかったように思います。

また、リカルドと小村のコンビネーションもいまひとつだったと言えるでしょう。足元の技術があってスピードのあるリカルドはカバーリングに素晴らしい能力を発揮しますが、逆にカバーリングの意識が強すぎて余り気味になる傾向があります。一方の小村は高さには自信を持っていますが、年齢から来るスピードの衰えはやはりどうしようもないところ。従って一歩速い判断からボールをカットする事に集中していたように思いますが、その一方で判断を誤った時の傷も大きかったように思います。攻められるとパニックになってしまう右サイド。高さの無い選手とスピードのない選手の組み合わせのCB。運動量のある序盤戦ならばなんとか誤魔化すことができても、少しでも体力がなくなるとすぐに相手にペースを握られてしまう、と言うのがこの間のサンフの弱点だったと言えるのではないでしょうか。

そこで昨日の横浜戦ですが、後半に押し上げられない時間帯が続いて精神的に大変だったものの、守備を再構築するためのきっかけがつかめた、と言って良いのではないかと思います。小村がラインコントロールした3バックは、中盤でのパスミスが目立った後半を除けば良く押し上げて相手FWの自由を奪っていましたし、中盤より前の高い守備意識も素晴らしいもの。バックパスをかっさらってワンタッチでDFラインの裏に抜け出そうとして松田の退場を誘った森崎和のプレーは称賛されるべきだ、と思います。DFは勇気を持って押し上げる。中盤の選手は狭まったスペースのなかでしっかりとキープして、マイボールを失わないようにする。そしてFWはチャンスに集中して得点を奪う。この役割分担がうまくいく可能性を見せた事が、このゲームの一番の収穫だったのではないかと思います。

次節はリカルドが戻ってきますが、できれば小村がセンターに入る守備組織をもう一度見たいと思います。両サイドはもちろん、駒野と服部。トップは盛田のワントップか、誰か好調な選手と組んでの2トップ。そして中盤ですが、どんなことがあっても森崎兄弟とベットの組み合わせは変えないで欲しい。と思います。特に横浜戦の後半からのベットがトップ下で森崎和がボランチ、と言うのはイマイチでしたし、とにかく森崎和がどんどんトップを追い越してDFラインを越えていくシーンを作って欲しいもの。サンフでも過去の年代別代表でも、彼が攻撃にかかったときにこそチームの流れが良くなっていたわけで、やはりそれは今でも同じなのではないでしょうか。良い攻撃は、良い守備から。次節は新潟の誇るブラジル人3トップをしっかり抑えて、大量点で勝って欲しいものです。

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2004.09.17

清水戦を見て

 前半途中から数的優位になったにも関わらず、0-3で完敗を喫した清水戦。私は出張に出ていたためずっと見る事ができなかったのですが、昨日ようやくビデオで見る事ができました。確かに今のサンフレッチェが抱える問題点がいろいろと噴出したゲームだった、と思います。しかしそれは決して驚きではなく、むしろこれまであまり明確になっていなかった課題が明らかになっただけなのではないか、と思いました。

 この試合の前半の前半は、やりたいサッカーが80%程度までは表現できていたと思います。素早い出足から相手に高い位置からプレッシャーをかけ、奪ったら素早くパスをつないでシュートにまで持ち込む。攻守の切り替えを速くしてチャンスの時にはゴール前に人数をかけて行き、相手ボールになったら早い段階で潰していく。ペナルティエリア付近でのアイディアと精度がいまひとつのためゴールには結びつきませんでしたが、そこまでのサッカーは十分に質の高いものだった、と思います。

 しかし、徐々に押し返されて来たのは戸田が退場する少し前の時間帯からでした。清水が3バックの両脇のスペースを突くボールを出してきて、それに対するアプローチが(疲れのためか)ほんのわずかに遅れ出したのです。そしてその流れが決定的になったのは、戸田の退場からでした。1人少なくなってもう行くしかない、と言う精神状態になった清水に対して、サンフは受け身になってしまったように思います。そう言う状況は、サッカーではよくあること。それを受け流して自分たちのペースになるまで耐える事ができず、結局流れを失ったまま1点を取られてしまったのが、直接の敗因だったと言えるでしょう。

 では、なぜ流れを止める事ができなかったのか。その一つの原因として、やはり采配ミスを指摘せざるをえないでしょう。前半の後半の時間帯、確かに右サイドを何度かやられていました。そしてその中で高萩のミスが目立っていたのも確かです。しかし、前半終了間際に敢えて高萩を交代させる必要があったのか。チーム全体はさほど慌てていなかったのに、小野監督自身が少々焦りすぎていたような気がしてなりません。

 更に後半、小野監督はリカルドを右SBにする4バックにシフトチェンジして、それが機能しないと見るや西河とリカルドのポジションを入れ替えています。また吉田を下げて李を入れていますが、しかしこれらの采配はことごとく失敗に終わっています。戦術的な交代によって流れを変える事ができなかったのは事実で、監督がその責任を逃れることはできないように思います。

 ただ、だからと言って監督のせいで負けた、とは言えないと思うのです。序盤は良い立ち上がりを見せながら、途中で流れを失ってズルズルと行ってしまう、と言うのは2nd stageのゲームでは共通で見られる傾向です。C大阪戦や柏戦では途中から盛り返して逆転や同点に追いつきましたが、それはどちらも小野監督の采配が的中したからと言ってよいでしょう。特に早めに動いたC大阪戦では逆転まで持って行ったのに対して、交代を我慢した柏戦では同点に追いつくのがやっとだったことを考えると、早めに動いた小野監督の決断は十分に理解できます。我々のような第三者は結果を見て采配についてあれこれ言うことが出来ますが、現場でゲームの流れを見ながら一瞬で判断しなければならない監督にミスを冒すな、と言ってもそれは無理というものです。

 また、選手の問題も見過ごすことはできません。なぜなら流れを失ったときに、それを取り戻すのは本来は選手自身であるべきだからです。ほとんど同じ力をもつプロ同士が対戦するリーグ戦で、どちらかが一方的に90分を支配する、と言うことはめったにないことです。たいていの場合はある時間帯はこちらのチーム、またある時間帯はあちらのチームというように、流れが行ったり来たりするものです。強いチームというのはそう言う流れを読む事ができて、悪い流れを我慢してペースをつかんだら一気に攻め込んで点を取る、と言うチームなのです。

 サンフレッチェの場合、それが出来ないというのはずっと前からの課題だと言って良いでしょう。ヴァレリー時代は終盤に耐えきれずに失点してしまうことが多く、2002年は1年を通して流れをつかむ事ができずに降格。昨年は良い時は勝ち続けるが勝てなくなると止まらない、と言う戦いに終始しました。このようなことがなぜ起きるか、原因はいろいろあると思います。しかし最も大きいのは何かというと、やはりメンタル面だと思います。どんなに苦しくても最後には勝つ、と信じて戦って、本当に勝ってしまうという「勝者のメンタリティ」。それがチームの伝統として無いからこそ、このような苦しみを繰り返さざるを得ないのだと思うのです。

 そしてもう一つ指摘したいのは、チーム全体としての層の薄さです。今年はユースを含めた若手が続々とトップデビューを果たしていますが、しかしその裏には経験のある選手だけではやっていけない、と言う現実があります。その上、せっかく戦力になった選手がすぐに年代別代表に引き抜かれて行ってしまう。強いチームというのはある程度メンバーが固定されていて、怪我や出場停止で選手が欠けたらすぐに他の選手がその穴を埋めるものですが、サンフレッチェはとてもそこまで行っていないどころか、駒野の穴を埋めるのに四苦八苦しているのが現状です。監督だって手駒が多ければ考える余地もあると言うものですが、ベンチには経験の少ない若手ばかりと言う中では「采配ミス」を云々する事すら意味がない、と言う気がします。

 そのような状況で迎えた清水戦。一見、一方的にやられたように見える試合に希望がないのかと言うと、そんなことはないと思います。例えば攻撃に関しては、ゴールが奪えず後半はほとんどチャンスも無かったにも関わらず、局面を見れば良い形は何度も作っていました。以前問題にされていた「ゴール前の人数が足りていない」という事は少なくなって、もう一歩のところまで来ているように感じました。また守備面では確かに何度か破綻していますが、これは主にリカルドの不調が響いていたと思います。もともと確実に繋いでいくのが持ち味のリカルドのパスミスの多さは、全く目を覆うばかり。彼を早い時間帯に交代させなかったのが一番の敗因だ、と言いたくなるような出来でした。これまで何度もサンフレッチェを救ってきたリカルドですが、彼に代わる選手を育てることをそろそろ本気で考えなければならない。それを確認したゲームだったとも言えると思います。

 総じて言えることは、この敗戦は不思議でも何でもない当然のものだった、と言うことです。しかし、それはこれまでの流れを全否定するものではない。それどころか、これまでのチーム作りの到達点を確認するとともに、弱点を明らかにするものだった、と思うのです。その弱点は、決して解決できないものではない、と思います。層の薄さ。勝者のメンタリティ。監督の采配。どれも一朝一夕に何とかなるものではないのですが、しかし我々には他チームも羨むような若手選手がいるし、指導者の人材もいるのです。苦しいときこそ、応援するのが本当のファンでありサポーターです。彼らならきっとこの敗戦から学んで、そしてこれをきっかけに成長してくれる、と私は信じます。

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2004.09.15

海外移籍成功のカギ

ウエスト・ブロムウィッチへ移籍することになった稲本が、今日記者会見を行ったそうです。アーセナルでプレミアリーグでのキャリアをスタートさせながらも出場機会に恵まれず、フルアムではそこそこ活躍して完全移籍一歩手前まで行ったものの、代表戦で怪我を負って一時は宙ぶらりんになったわけですが、ようやく引き取り手が見つかっての今回の渡英。稲本自身にとってはもちろん、ガンバにとってもウエスト・ブロムウィッチにとっても大きな賭だと言って良いでしょう。

この稲本が活躍できるかどうかはチームの状態や稲本本人のコンディション(10月には復帰できるらしい)によるところが大きいのですが、しかしそれ以上に重要なのはコミュニケーションなのではないか、と私は思うのです。どんな仕事でも、コミュニケーションがうまくいかなければ限界があるのは当然だと思うのですが、特に一瞬の判断で「共同作業」を行わなければならないサッカーでは、それがなければ組織として動くことは不可能です。日本の場合は外国人選手や監督にはちゃんと通訳を付けるのが普通ですが、ヨーロッパのチームではむしろ付けないのが当然。ピッチ内に通訳が入って来れるわけが無いのですから、少なくとも片言でその国の言葉を話せなければ成功できない、と言っても言いすぎではないように思います。

で、稲本の話に戻るのですが、彼のインタビュー映像を見てちょっと驚いたのはイギリスのプレスに対して日本語で受け答えしているように見えたことです。一説によると日本人が英語を話せるようになるには2000時間英語に接すれば良いらしく、だとすると普通は1年も英語圏の国にいれば生活に不自由がないぐらいは話せるようになるものです。稲本はもう丸2年イギリスにいたわけですから、その条件は余裕でクリアしているはず。にも関わらずカタコトの英語すら話していないのだとすれば、彼がプレミアで成功できる、とはとても思えません。

稲本は日本代表と日本のサッカーにとっては貴重な人材です。だからせっかくだから成功して欲しい。一方にはイギリスに行きたくても行けなかった(英語もペラペラなのに)宮本みたいな選手だっているのですから、「英語くらい話せるようになれよ」とどん、と背中を叩いてやりたい気持ちで一杯です。

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2004.09.13

柏スタジアムのゴール裏から

今月の紫熊倶楽部には、「柏スタジアムのゴール裏から」と言うコラムを載せてもらっています。柏戦の観戦記なのですが、これまでの私の文章とはかなり趣の違うものを書いてみましたので、感想などお寄せいただければ幸いです。

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2004.09.11

盛田に関する考察

 盛田、と言うとサッカーファンにとっては一種独特の響きのある名前だった、と思います。駒澤大時代から「将来の代表のエース」とまで言われた大器で、前年度の2nd stageに3位に迫った浦和にタイトルをもたらす選手として期待されての99年のプロ入りでした。しかし、結果は逆。開幕戦でいきなり先発し、その後19試合に出るなど主力として出場しながらノーゴール。浦和のJ2降格の「戦犯」とまで言われました。そして翌年はJ2でも4試合にしか出場できず、2001年にはC大阪に移籍したもののまたもやノーゴールに終わります。その後川崎F、大宮でプレーを続けて7ゴールを挙げていますが、いずれもJ2での実績です。そして大宮でも次第に出場機会を失って今季はわずかに3試合。誰もが「盛田は終わった」と思っていたのではないでしょうか?

 実際、サンフレッチェはこれまで何度か盛田と対戦していて私も何度か見ているはずなのですが、その間怖いと思った記憶はありません。高さがあり、足もとも上手い盛田でしたが、シュートが入らないと言うのはFWとしては致命的。観客も「どうせ盛田のシュートなら入らない」と余裕で見ていたような気がします。ゴール前にいてシュートを打ちまくるというのではなく、1列目〜2列目に位置してボールをつなぐ役割がメイン。そしてその高さも十分に生かしているとは言い難く、むしろハイボールが来ても競り負けることも多かったように思います。冒頭に書いた「特別な響き」とはポジティブなものではもちろんなく、高さはあるもののそのメリットを生かすことの出来ないFWの代表、と言うイメージでした。

 ところが、サンフレッチェの盛田は違います。練習では高さだけでなく足元の柔らかさや裏への抜け出しの速さをアピール。ナビスコ杯のC大阪戦、練習試合のG大阪戦と立て続けに美しいループシュートを決めています。また怪我から復帰して出場した柏戦では、後ろからのボールを確実に味方につなぐポストプレーヤーとして奮闘。1点リードされて迎えた後半終了間際には、ゴール前のこぼれ球に飛び込んで起死回生の同点ゴールを叩き込んでいます。今のサンフレッチェにおける盛田の存在は、単なるチアゴの代役と言う以上のものがある。高木琢也からアーノルド、そして久保竜彦につながる高さのあるセンターフォワードの系譜につながる選手である、と言ったら言いすぎでしょうか?

 では、なぜ盛田が今ここでこれだけの活躍ができるのか。それは一つには、チーム戦術が整理されていることが大きいように思います。今のサンフレッチェはボールをポゼッションし、中盤で速くボールを動かして相手の守備組織の穴を見つけてそこを突く、と言うサッカーを目指しています。従ってFWに求められる最も重要なことはボールを失わないこと。そして前からの効率的な追い込みをして、高い位置でのボールカットを助けることです。もちろん、最終的にはシュートを打ってゴールを決めなければならないのは当然なのですが、しかしそれ以上に相手のDFが密集している最前線で身体を張ることが求められているように思います。運動量が少なくてもだめだし、動きすぎてもだめ。しっかりとした戦術眼を持っていて、要所要所でチームに貢献できることが求められている。ボールを受けたら簡単に失わないように、少ないタッチで味方につなぐかキープするかを瞬時に判断する。DFを背負って無理にターンするよりも、味方に預けて動きなおしてマークをずらす。これらの仕事が、盛田の能力と性格にぴったりと合っているのでは無いでしょうか。

 そして何より重要だったのが、早いうちに結果が出たことでしょう。初めてサンフレッチェの一員として公式戦でプレーしたナビスコ杯のC大阪戦でゴールを決めたことで、大きな自信になったのは間違いないと思います。彼にとってのJ1での初ゴールが、これまでの悪いイメージを払拭してくれたのではないでしょうか。能力がありながらもなかなかそれをJ1の舞台で発揮できなかった好漢・盛田剛平。今後は相手チームに嫌がられ、怖がられる選手として知られるようになって欲しい、と思います。

 

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2004.09.08

W杯予選インド戦

 ハーフタイムに停電で45分中断するなどいろいろあったインド戦ですが、終わってみれば4-0での勝利。試合の内容はともかく予選で大事なのは結果。どんな展開でも勝つ、と言う「アジアカップバージョン」の日本代表らしいゲームで、予選突破に一歩前進したことは素直に喜びたいと思います。

 ところで後半途中から出場した久保ですが、ゴールは奪えなかったもののプレーはなかなか良かったのでは無いでしょうか。例えば福西の得点シーンは、久保がシュートの体勢に入る素振りを見せながら出したパスがアレックスのアシストを導いたわけで、アシストのアシスト、と言う感じ。その他のシーンでもなかなか良いプレーを見せて、交代で下がった高原に比べて大きな存在感を示したように思います。先日のサッカーダイジェスト?のインタビューで海外移籍をほのめかした久保ですが、今日のゲームを見た限りでは高原と同等以上の実力があるのは確かでしょう。もしコミュニケーションの問題さえクリアできれば、十分海外でも通用するのではないでしょうか。横浜のエースとして君臨する久保がJリーグで活躍されても(広島のファンとしては)何も嬉しくないわけで、せっかくだから海外に行って活躍して欲しいな、と思えてなりません。

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2004.09.07

頼むからジーコにしてくれ

報知新聞の記事によると、1964年の10月10日に開幕した東京五輪の記念行事として日本選抜とハンガリー選抜(予定)の親善試合を行うことが明らかになったそうです。

アテネ五輪では残念な結果に終わったU-23代表は、今後公式試合はありません。あとはクラブの主力選手として、あるいはフル代表を目指して頑張るだけです。代表選手たちもクラブもサポーターも、一生に一度だけのチャンスである五輪出場に向けて頑張ってきたし、また我慢してきたところもあるのです。従っていまさらクラブでのプレーを犠牲にして目標のない代表に出たって何も得るところはないし、万一怪我でもしたら悔やみきれない結果になってしまいます。

ただ、その一方でせっかくここまで目標を高く置いて頑張ってきたU-23の選手たちに、更なるレベルアップの機会、国際試合の経験を与えるのは悪くない、とも思うのです。だとすれば、せっかくやるなら少なくとも将来のフル代表入りにつながるような試合にして欲しいもの。せめてフル代表と同じ戦術、同じサッカーにして、その中でどのように力を発揮できるかが見れるような試合にして欲しい、と思うのです。

10月10日は、W杯予選のオマーン戦の3日前。おそらくジーコ監督はフル代表の選手とともに合宿の真っ最中でしょう。そこでどうでも良い親善試合の指揮を執れ、と言っても多分引き受けないと思います。でも、それならせめてU-23代表選手もフル代表の合宿に呼んで、一緒に指導して欲しいもの。そしてエドゥー氏でも誰でもいいから日本代表につながる人に指揮させて欲しい、と思。少なくとも「敗軍の将」である山本氏に監督をさせるようなことだけはしないで欲しい、と思います。

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2004.09.05

ジダンのいないフランス

 テュラム、デサイー、バルテズ、リザラス。ジダン以外にも多くの「常連」がいなくなった新生フランス代表のW杯予選が行われました。その相手はイスラエル。かつてアジア代表としてW杯に出場した経験こそあるものの、ヨーロッパでは二流国扱いの相手に対してどのような戦いを見せるのか、おそらく世界の多くのサッカーファンが注目していたのではないでしょうか。そして結果はと言うと、終始フランスが攻め込んだにも関わらず得点を奪えずスコアレスドロー。フランスは大事な初戦、それもホームゲームで勝ち点2を失う結果となりました。

 98年のW杯と00年の欧州選手権を制して「強豪」のイメージが確立したフランスですが、その後のW杯と欧州選手権は期待外れの結果に終わっています。誰が見ても「フランスW杯組」の時代は去りつつある思えるフランス代表でしたが、しかしそれでもジダンらがいないというのは大きすぎると思います。実際、チーム作りもこれからという感じです。更に、93年のブルガリア戦(アメリカW杯の出場権獲得一歩手前で逃したという、まるで「ドーハの悲劇」のようなゲームだった)以来のW杯予選になるフランスにとって、これが難しいゲームになるのは当然だと言って良いでしょう。

 どの代表にとっても、世代交代やそれにともなうレベルアップ、レベルダウンは避けることの出来ない道です。フランスにとってこの引き分けという結果はまずまずだったと言って良いのかもしれませんが、しかし本当の苦しみはこれからかも。「新しい血」を入れた元世界チャンピオンが再びトップに立てるのかどうか、しばらく見守る必要がありそうです。

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2004.09.03

代表とのつき合い方

 オリンピックが終わって、何がほっとしたかというともう森崎兄弟や駒野がいなくなる心配をしなくてよい、と言うことでしょう。(駒野はまだ帰って来ていませんが。)彼らが選ばれる可能性があるとすればフル代表だけ。フル代表は一応リーグ戦の日程を避けて試合をするので、今後彼らが代表に選ばれたとしても、少なくともリーグ戦に影響することは無いことになります。

 しかし、これで終りかと思えばさにあらず。今度はU-19代表です。これまでこの年代の選手はチームでもあまり出場機会が無かったのですが、今や貴重な戦力。中でも東京V戦から4試合にフル出場している高柳と2試合に先発した高萩は欠かすことの出来ない選手になっています。吉弘はいつでもレギュラーに取って代わろうと虎視眈々と狙っていますし、前田は「ジョーカー」としてベンチに置いておきたいタイプです。もし4人ともアジアユースのメンバーに選ばれてしまったら、チームとしては大きな打撃です。

 ただこのような状況は、強いチーム、あるいはこれから強くなるチームには避けて通れない事だとも思うのです。代表に選ばれるということは、選手にとってはもちろんサポーターにとっても名誉なことです。もちろん、クラブにとってもそうでしょう。代表で活躍してくれれば選手も成長するでしょうし、有名にもなる。長い目で見れば、色々な意味でプラスです。トップチームだけでなくユースやジュニアユースにも有望選手を抱えるクラブ(U-19〜16の全ての年代別に代表がいるのは広島ぐらい?)としては、今後もこう言うことが続くことは覚悟しなければなりません。

 では、そんな状況をどうすれば良いかというと、やはり他の選手がレベルアップするしかないのだろう、と思います。例えば、今年のサンフレッチェユース。「史上最強」と言われた昨年以上にタレントが揃い、今年は昨年果たせなかった「三冠」(クラブユース、全日本ユース、Jユース)を狙うのが当然だと言われていました。しかし、春先から主力をごっそりとトップチームに取られたばかりか、森脇、前田、高柳がトップデビュー。U-19代表の他にもU-18代表やU-16代表にも次々と招集されただけでなく、他のクラブに練習参加する選手も出て来ています。その上「高校生の本分は勉強」ということで、高校のテストで赤点を取ったら試合に出れない?らしい。そのため夏までの試合のメンバーはほぼ日替わりと言ってよく、最初のタイトルマッチであるクラブユースで初めてベストメンバーが揃った、と言う話もあるぐらいです。

 しかし、そんな状況の中でユースはこれまで大健闘していると言って良いでしょう。全日本ユースの予選であるプリンスリーグは、途中で観音に敗れると言う大事件(広島県内で公式戦で高校生に負けたのは、いったいいつ以来?)がありつつも最終的には優勝を果たし、クラブユースも厳しい試合を乗り越えながら二連覇を果たしました。その一方で天皇杯の予選は決勝で敗れましたが、しかし1年生と中学生を中心としたメンバーで大学生と互角に戦っています。限られたメンバー、厳しい条件の中で本当によくやっている。ユースの指導者と選手達には、それしかかける言葉はありません。

 ではなぜユースがそこまで頑張れるかというと、やはり高い志を持っているからだ、と思うのです。プロとしてトップチームで活躍することを第一の目標として、それに向けて妥協しないと言うコンセプトで貫かれているからだ、と思うのです。そのためには言い訳をせずに与えられた条件で最大限の努力をする。それが指導者から選手、そしてジュニアユースのレベルに至るまで一貫しているからこそ、こう言う結果を生み出せるのではないでしょうか。

 プロとアマチュアを分けるものは何かというと、たぶん「結果に対して言い訳をしないこと」だと思うのです。どんな苦しい状況にあっても求められた結果を出すのが、本当のプロだと思うのです。とするとトップチームは、代表に何人選ばれようが、それを言い訳にせずに全力を尽くして結果を出すべきなのだ、と思います。実際、小野監督のこれまでの発言でも(誰かさんのように)負けたことに対して言い訳したことは無いはず。ユースを含めて、おそらくそれがクラブとしての姿勢なのだと思います。だとすれば我々サポーターは、代表に選手を抜かれることを恨んではいけないのです。代表に選ばれた選手は喜んで送り出して、そして残った選手に頑張れ、と声援を送るべきなのだと思います。

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2004.09.01

水戸周辺の雰囲気

私が実験で良く来る茨城県の東海村は、水戸駅から在来線で3駅の所にあります。水戸ホーリーホックがホームゲームを行う笠松運動公園の最寄り駅は東海駅。ですからここは、ホーリーホックのホームタウンだと言っても良いのです。

しかしここに水戸のホームの雰囲気があったか、と言うと全くなかったと言って良いでしょう。東海駅にホーリーホックのフラッグ等が掲げてあるのは一度も見た事が無いし、街でレプリカやグッズを身につけた人を見た記憶もありません。もともと、ホーリーホックの前身は社会人チームのプリマハム土浦。それがJFLに昇格を決めたものの会社の事情で廃部が決まり、これをFC水戸と水戸の財界人が引き取る形で97年に設立されました。2001年にはJ2で戦ったもののなかなか勝てず、経営危機にも直面。一時はJリーグから退会勧告を受けた?ほどでした。

ところが今年来てみると、徐々に雰囲気が変わりつつあるようです。私の行きつけの定食屋のご主人は一応サッカーファンで、ツテを頼ってW杯の切符を手に入れて観戦に行ったりもしていました。でもJリーグに興味があったかというと微妙で、たまに鹿島に見に行くぐらいだったらしいのです。でも今回来てみたらホーリーホックのポスターがあちこちに張ってあり、ファンクラブの入会案内書も置いてあります。何でも知り合いに頼まれたと言うことなのだそうですが、いずれにせよようやくホーリーホックが、ようやく地域に浸透してきたと言うことなのでしょう。クラブが地元に根付くのは大変なことですが、しかしそれこそがJリーグの存在意義です。昨年は同じカテゴリーで戦った広島のファンが言うのはおこがましいかも知れませんが、それでも「頑張れ」とエールを送りたいと思います。

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