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2004.05.31

久保の覚醒

久保は昨日のアイスランド戦でも2ゴール。ハンガリー戦、チェコ戦に続く3戦連続の4ゴール目で、日本の勝利に貢献しました。

これでいよいよ大器が覚醒した、と言う論調が広がっているようですが、個人的な感想を言わせてもらえば覚醒したのは久保自身ではなく、むしろ周りの選手なのではないか、と思います。もちろん、久保自身がゴールを重ねることによって自信をつけて冷静にプレーできるようになった、と言う側面はあるでしょう。シャイでなかなか回りに溶け込めなかったのが、何度も代表に呼ばれるうちに馴染んで来た、と言う側面もあると思います。しかし、もともと久保の最大の特徴(ただし調子のよいときに限る)は動き出しの速さ。サンフレッチェ時代にはパス出しとのタイミングが合わずにオフサイドを取られることが多かったのですが、それが合ったときの相手に与える脅威はピカイチのものがありました。

湯浅健二氏も書いているように久保は最初に代表に呼ばれたときからいわゆる「クリエイティブな無駄走り」をしていたわけですが、しかしこれまでそれに合わせるパスを出してくれたのは小笠原ぐらいで、中田英からも中村からもほとんどパスが出て来ていなかったように思います。久保が代表に初めて呼ばれて6年経って、ようやくお互いに理解と信頼を得た。それがチェコ戦のゴールや昨日の2ゴールに結びついた、と言えるのではないでしょうか。

ともあれ、ジーコ監督にとって「久保」と言う最終兵器を手に入れた事は、最近のチーム作りの中では大きな収穫でしょう。願わくばジーコ監督には、今後は久保を生かすような戦術と選手選考を考えて欲しいもの。そのために一度、久保に合わせる経験の豊富なサンフレッチェの選手を選んでみてはいかがでしょう?(^_^;)

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2004.05.29

「勝ちT」が当たった

うちは夫婦揃ってビール好き。味にも結構うるさい(妻の方が^_^;)のですが国産ならメーカーを問わないので、酒屋に行って比較的安いのを買ってきます。ただ、例年この時期に買うのはキリンビールだけ。なぜなら「勝ちT」があるからです。

確かこの「勝ちT」のキャンペーンが始まったのは2002年のワールドカップの時からだと思うのですが、やっぱりサッカーファンとしては欲しいじゃないですか。だから毎年ひたすらキリンビールを飲み、シールを集め、応募し続けたわけです。応募はがき1枚8口のを、1回のキャンペーンの2、3か月間に10枚は出してたんじゃないでしょうか。

ところが、これが当たらない。合計で数十万枚以上(初回は110万枚)当たっているはずなのに、私にはかすりもしません。キリンは本当に当選者を出しているんだろうか、と疑問に思うほどだったのですが、研究室の学生のお父さんが何気なく出したら当たったからもらった、なんて話を聞いたりして。当たりを引くには気合いから、と思ってポストに入れるときに思いっ切り念を込めたり、はがきの隅に「たくさん出してるんで当ててください」とか書いたりしてね。それでも当たらないので、こりゃだめだ、と思い始めたところでした。

てなわけで、今年は半分惰性で応募はがきを送っていたのですが、そしたら突然キリンから送ってきました。「サッカーボールコレクション'04」と名付けられたシャツが。いやー、当たるときは当たるんですね。頑張って出し続けた甲斐がありました。そしてこのTシャツ、縫製といいプリントといいなかなか質が高いだけでなく、応募はがきには載っていない「背中側」にもなかなか凝ったデザインがされています。私がもらったボールのデザインの背中はそれぞれのボールが使われた年度と大会が書いてあって、それが金文字で書かれていてなかなかのクォリティ。単にやっと当たったというだけでなく、もらって嬉しいプレゼントでした。

これまではとにかく当たるまで応募し続けよう、と思っていたのですが、これなら他のも欲しいかも。今年の〆切まではあと一週間もありませんが、もうちょっとキリンビールを飲み続けてみようと思っています。

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2004.05.28

続・チームを崩壊させる監督

今週のサッカーダイジェストに、興味深い記事が掲載されています。題して「去りし者の警鐘」。わずか3試合でC大阪をクビになった、ムズロビッチ監督のインタビューです。志半ばどころかスタートしたばかりでチームを去らなければならなかった監督ですから、きっと恨みつらみを書き連ねているだろう、と思えばさにあらず。チームと自分を取り巻く状況を認識していながら、思いが伝わらなかった無念さが分かるような記事でした。

チーム力を向上させようとしているフロントがあり、状況を正確に認識している監督がいて、質の高い選手もいる。そんなチームがなぜ開幕ダッシュに失敗し、監督を解任し、最下位あたりをうろうろするような破目に陥ったのか。なんとなく、そこには「コミュニケーションの不完全さ」があったように思えてなりません。その想像の根拠は、次の記述です。

ー...在任中にチームの幹部とはどのような話をしたのでしょうか?
「彼らと食事をともにしたときには、サッカーの話が出ることはまったくなかった。...いまでも気になっているのは、名古屋戦における森島のプレーに関してだ...本当に通訳が私の指示を伝えているのかと疑心暗鬼に陥ってしまったほどだ。私は日本語を話せないから、真相は謎のままだ。...私はこと細かに指示を出していたが、なんらかの事情で選手に伝えられなかった」

人と人とのコミュニケーションというのは、難しいものです。同じ言語を話す人同士でも、コミュニケーションがうまく行かないことが往々にしてあるものです。夫婦でさえ本当に理解し合うためには、お互いの意見をぶつけ合ったり尊重しあったりと言うプロセスが必要です。監督と選手、あるいは監督とフロントは「一対多」の関係ですから、いっそう困難であることは想像に難くありません。ボスニア・ヘルツェゴビナ人のムズロビッチ氏にとっては、それ以上に日本人と日本の文化との「戦い」が重い負担としてのしかかっていたに違いありません。

そのような状況で頼りになるのは、通訳の存在だと思います。例えば日本代表のトルシエ監督のそばには常にダバディ氏がいて、トルシエの代弁者として振舞ってチームに監督の意思を伝達しました。またバクスター監督の時代のサンフレッチェには広島大学サッカー部監督の沖原氏が通訳としていて、その体制でステージ優勝を果たしたわけです。代々ブラジル人が監督を務めて好成績を挙げている鹿島には優秀な通訳がいる、と聞いていますし、更に今年のチャンピオンズリーグを制したポルトのモウリーニョ監督は、通訳としてチームスタッフとしてのキャリアをスタートさせたとのことです。

逆に通訳が悪ければ監督も力を発揮できないのは当然のこと、と言って良いでしょう。監督の意思が正確に伝わらなかったり、選手やスタッフ、フロントの考えを監督がつかんでいなければ正しい采配を振るえるはずはありません。サンフレッチェは2001年、2002年とロシア人監督が続きましたが、聞くところによるとその時のロシア語通訳はサッカーの事についてほとんど知らない、学生に毛が生えたような人物だったとのこと。ヴァレリーがチーム掌握に半年以上を費やすことになり、ガジエフがチームを崩壊させてしまったのは通訳が悪かったから、と考えるのは穿ちすぎでしょうか?

通訳は外国人監督にとってはもっとも近い人間であり、選手にとっては監督代理のように見られることもあるものです。普段は「黒子」として扱われることが多いのですが、しかしその重要性はひょっとするとコーチングスタッフ以上だ、と言えるかも知れません。だから監督やコーチを選ぶのと同じぐらい慎重に通訳も選ばなければ、せっかく高いお金を払って連れてきた監督がチームを崩壊させることにもなりかねないのではないでしょうか。

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2004.05.27

チャンピオンズリーグ決勝

近来希に見るほどの番狂わせ続出だった今年のヨーロッパチャンピオンズリーグ。その決勝が昨日(日本時間の早朝)行われました。昨シーズンまでチャンピオンズリーグはWOWOWで放送していたため結構コンスタントに見ていたのですが、今年はスカパー。私にとってのスカパーはJリーグを見るためのものなので、今シーズンのチャンピオンズリーグはこのゲームが最初で最後になりました。

決勝に進出したのは、デシャン監督が率いるモナコと昨年のUEFAカップ勝者のポルト。モナコはレアル・マドリードを2点ビハインドから逆転で下し、その勢いでチェルシーも破っての決勝進出。一方のポルトもマンチェスター・ユナイテッドに続いてリヨン、デポルティーボを撃破しての決勝ということで、どちらも「番狂わせ」の立役者です。これら両チームがどのようなゲームを見せてくれるのか、非常に楽しみな一戦でした。

しかし、結果について一言で言えば期待外れでした。両チーム、特にモナコは雰囲気に飲まれた感じで、組み立て段階でミス連発でやむなく個人で突破に行ってタイトな守備に潰される、というパターンが多かった、と思います。対するポルトは3点取りましたが、1点目は出会い頭のような得点で2点目、3点目は「お約束」のカウンターから。守備の堅さとカウンターの鋭さは素晴らしかったものの、それだけ、と言っても言いすぎではないかも。この決勝は両チームがたどってきた「驚き」を見せることなく終わってしまったように思います。

ところでポルトで思い出すのは、1987年に行われたトヨタカップです。その年の欧州王者として来日したポルトはウルグアイのペニャロールと対戦したのですが、その日の東京はとんでもない大雪。寒く、泥濘んだピッチの上をころがる黄色のボールを追った両チームは苦しい戦いだったと思うのですが、しかしゲームはその天気とは逆に大熱戦となり、延長の末ポルトが優勝を飾ったのです。あれから17年。久々にトヨタカップの出場権を得たポルトが、今回が最後となるトヨタカップでどんなプレーを見せてくれるのか。今から楽しみで仕方ありません。

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2004.05.26

見よ、これが駒野の素晴らしさだ!

今日の駒野は残念ながら先発出場ではなく、また後半から投入されたのは石川だったのでてっきり「ああ、これはコージとの交代で左サイドだろうか」と思って見てました。しかし、アクシデント?で石川が下がると、交代で右WBに投入されたのが駒野。初めの方こそやや戸惑い気味でしたが、途中から素晴らしいプレーの連発で魅了してくれました。まずは後ろからのボールを軽く浮かせて身体を回転させながら相手を振り切るという、まるで「マルセイユルーレット」の変形版(ヒロシマルーレット、とでも名付けますか?)のような妙技を見せると、その後は何度も精度の高いクロスを入れて、トルコ選抜を恐怖に陥れていました。その極めつけはロスタイムに平山に入れたパス。高い位置からの的確なプレッシャー、ボールの奪い方、そしてクロスの鋭さ、正確さで、完全に「1点もの」のチャンスを演出して見せました。

この試合、右サイドでプレーした徳永も石川もそれなりに持ち味は出していたと思いますが、しかし一段上のレベルのプレーを見せていたのは間違いなく駒野でしょう。彼が攻撃にかかったときの良さを存分に発揮して、一年ぶりの「代表復帰」を自ら祝いました。マンガ「ドラゴンボール」に登場するサイヤ人は大怪我から復帰するたびにパワーアップしていましたが、今の駒野はまさにそんな感じ。もしかすると、一段階グレードアップした「スーパー駒野」に変身する日も近いのかも知れません。

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2004.05.25

コマ、コージ先発か?

明日トルコ選抜と対戦するU-23日本代表ですが、明日は3バックが那須、闘莉王、茂庭、ボランチが阿部と今野、サイドに駒野と森崎浩、トップ下に松井、そしてツートップが高松と大久保というメンバーが有力だとのことです。

「テスト」が好きな山本監督の事ですから、駒野の先発起用は「早く彼のプレーをテストしてみたい」と言う気持ちの現れに過ぎないのではないか、と思います。ギリシア遠征の森崎和のように、いろいろテストされたあげく切られる可能性もあるわけで、出場機会を得たからといって安心できないのはもちろんです。しかしもともとサッカー選手として全ての能力を持つ、と言われる駒野のこと。両足から繰り出される速くて正確なクロス、スペースを見いだして走り込む力、クレバーで堅実な守備、そして右でも左でもストッパーでもこなせるマルチな能力は、間違いなく貴重な戦力になるはずです。選手のインタビューを見ると「最初の合宿からサバイバルだった」(阿部)「オーバーエイジは要らないとアピールしたい」(松井)等と入れ込み気味の言葉が目立ちますが、むしろ駒野にはあまり気合いを入れすぎないようにしてもらいたい、と思います。彼の能力を発揮すれば、間違いなく活躍できるはず。彼らしい「クールに燃える」プレーに期待したいと思います。

一方の森崎浩ですが、おそらくアジア最終予選のように左WBでのプレーになるものと思われます。クラブではほとんどFWとしてプレーして結果を残してきたのにまたもや下がり目の位置からのスタートとなりますが、こちらはそのポジションに安住することなく思いきったプレーをどんどん見せて欲しいもの。サンフレッチェで見せるようにゴールの近くでのプレーを多くして、どんどんゴールを狙っていって、そしてぜひとも点を取って欲しいと思います。

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2004.05.24

チーム崩壊を招く監督?

先日のサンフレッチェと柏レイソルのゲームで、柏のサポーターは試合途中でレプリカを脱いで横断幕をさっさと片付けてしまいました。そして試合終了後に挨拶に来た選手に向けて激しいブーイングを浴びせていたそうです。

本来、選手達と同じ気持ちで戦うために選手と同じ色のユニフォームを着て、ゴール裏に陣取っているのがサポーターです。それが試合の途中で「戦い」を投げ出したと言うこと、そして試合終了後にブーイングをしたということは、そこによほどの「思い」があったのだと思います。確かに、あの南のオウンゴールは前代未聞にしておそらくは空前絶後のもので、どう贔屓目に見ても許されるものではありません。2失点目、3失点目ともにサンフの速いパス回しが素晴らしかったとは言え、DFの集中が切れていたのも確かです。更に言えば、ボール支配率では上回っていたにも関わらず工夫のない攻撃に終始した、と言うのもがっかりだったでしょう。質の高い選手を揃えているにも関わらず、それが全く機能していないチーム。戦術も戦略もなくやる気さえも見せないチーム。そして組織が崩壊して、醜態を晒すばかりのチーム。そう、考えてみればレイソルのサポーターは、あの時確かに絶望していたのだろうと思います。

チームの崩壊、と言うとサンフレッチェのサポーターが思い出すのは2002年のシーズンです。ヴァレリー監督退任の後を継いだガジエフ氏がチームをバラバラにしてしまい、交代後に指揮を執った木村監督もついにチームを立て直す事ができないまま、J2降格の道を歩んでいきました。聞くところによると柏の池谷監督は、チーム生え抜きの優秀なコーチで「切り札」とも言える存在だったとのこと。3年後に日本一になることを目標に、今年がその第一歩になるはずだったそうです。しかし、コーチとして優秀だから監督としても優秀だとは限らないのがこの世界の常識。一つの躓きから立て直せずズルズルと行ってしまったその様子は、2年前の木村監督ともだぶるのです。

サンフレッチェで長く総監督を務めた今西さんは、外国人監督を選ぶ理由として「日本人だと逆境になったときに立て直しが出来ない」事を挙げていたのは有名な話です。私が思うにこれは日本人だから、が本当の理由ではない。逆境で立て直せるかどうかはそう言う経験をしたことがあるかどうかが重要で、日本人監督にはそう言う経験が豊富な人が少ない、と読み取るべきだと思います。そう考えると池谷監督も木村元監督も間違いなく経験不足で、それがチーム崩壊を招いた(あるいは招きつつある)直接的な原因なのかもしれません。

サンフレッチェの小野監督もまた、日本協会では有数のコーチの一人です。しかし監督としての仕事はまだ2年目。昨年のJ1昇格争いの修羅場をくぐり抜けてきたとは言え、これからもっともっと経験を積んでいって、その結果名監督になっていく人なのだと思います。小野監督が岡田監督の道(J1昇格と残留を成し遂げ次のステップとしてリーグ優勝を果たした)を歩むのか、それとも西村監督の道(J1昇格して1st stageは健闘したものの、その後勝てなくなって解任された)を歩むのか。今後の小野監督の戦いに、期待しつつも注目したいと思います。

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2004.05.22

禍福はあざなえる縄のごとし

3月4月のサンフレッチェは、本当に運がなかった、と思います。次々と怪我人が相次いだだけでなく、審判のジャッジもこっちに不利なものばかり。その上、シュートの形まで作ってもポストに当たったりDFに当たったり。なかなか勝てない日々が続いて、あー、なんて運が悪いんだろうと嘆いたものでした。

しかしこのところ、その不運が去って幸運の女神がこちらを向くようになってきたようです。C大阪戦の相手の退場と奇跡的な決勝ゴール。神戸戦で相手のシュートがことごとく外れてくれたこと。FC東京戦もケリーが完調でなかったことで、かなり助かったように思います。そして、今日の柏戦。前半はかなり押し込まれて厳しいゲームになりましたが、柏のGK南の信じられないようなオウンゴール(ボールを手で投げようとして、迷ってるうちにポロッと手を離れてそのままゴールに飛び込んだ)のおかげでずいぶん楽になりました。

ただ、その運の良さを生かしたのはやはり自分たちだ、と思うのです。わずかなチャンスをつかんで幸運の女神をこっちに向かせる事ができたからこそ、こう言う結果を導いたのだと思います。今日の柏戦でもあの幸運に浮かれることなく守るべきところをしっかり守り、攻めに入ったときにきっちりと点を取ったからこそこう言う結果になったのだと思います。

「禍福はあざなえる縄のごとし」とは、運も不運も同じように巡ってくる、と言う意味です。しかしサッカーの場合は、むしろ「天は自ら扶くる者を扶く」のほうがふさわしいかも。運も不運もきっかけは同じように巡ってくる。しかしそれを勝利に結びつけるかそうでないかは、やはり自分たちの力なのだと思います。

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2004.05.21

ジーコ監督の選択

今日、イギリスに遠征する日本代表メンバーが発表されました。若干の入れ替えはあったもののほとんどが先日の欧州遠征のメンバーで、新規で選ばれた選手はゼロとなっています。ジーコ監督が指揮を執るようになってそろそろ2年。普通なら骨格が固まって肉付けを進める時期なので、あまり入れ替えをしないと言う選考も分からないではありません。しかし、本当にそう言う意味あいなのか、と言うといささか疑問。むしろたまたまうまく行ったチェコ戦の流れを変えたくない、と言うように、消極的な意味の方が強いように思えてなりません。

その中で特に驚きなのは、FC東京の土肥、加地が選ばれていることです。先日の1st stage第10節では土肥はフル出場、加地は途中からの出場だったわけですが、どちらもパフォーマンスは決して褒められたものではなかった、と思います。土肥は細かいミスが目立ちましたし、加地は途中出場で全く流れを変える事ができなかっただけでなく、服部と吉田のコンビにしばしば翻弄されていました。土肥は自分で「最近のパフォーマンスはあまり良くなかったので、正直びっくりしています」と言うほどで、実際にスタジアムでチェックしていたはずのジーコ監督がどんな考えを持って彼を選んだのか。なぜ下田でなくて土肥なのか、なぜ服部公太を選ばないのか、できることならぜひ聞いてみたいものです。

これまで迷走を続けてきたジーコ・ジャパンはチェコ戦の勝利で一息ついたわけですが、しかし所詮は親善試合の1試合だけのことです。これが単なる幸運でしかなかったのかどうか、真価が問われるのはこれからです。

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2004.05.20

森崎和幸を選ばない、と言うこと

選手選考は代表監督の特権。良い選手だから必ず選ぶというわけでもないし、技術的に劣るから選ばない、と言うものでもない、と言うことは良く分かっていたつもりです。でも、それでも今、殻を破りつつある森崎和をU-23代表に呼ばないなんて、なんてもったいないんだろうと思ってしまいます。

口では「競争」と言う山本監督ですが、しかし選手選考を見ればある枠を決めてそれに当てはまる選手を選んでいる、というのは明らかだと思います。彼の中では中盤の選手は潰し役かドリブラーで、そのどちらにも入らない選手はやはり考慮の外なのでしょう。後ろからのロングフィードとオーバーラップ、そして前線でのドリブル突破を主な攻め手とする山本戦術は日本のストロングポイントを敢えて捨てているように思えてならないのですが、しかしそのへんも監督が自分の責任でやると言うことなのでしょうね、きっと。まあ、今の山本戦術と森崎和の相性が悪いのは確かなので、ここで選ばれなかったのはストレスがたまらなくて良かったかもしれません。

ところで巷の噂では中田英寿や小野伸二をオーバーエイジとして呼ぶのではないか、と言われていますが、本当にそんなことがあるのでしょうか?彼らのサッカー選手としてのクォリティが他の日本人選手と比べて一段高いのは確かなのですが、でも今の中盤省略のスタイルと整合性が取れるのかどうか。まあ、いろいろな意味でお手並み拝見です。

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2004.05.18

トゥーロン国際のメンバー

6/1にフランスで行われるトゥーロン国際大会に日本はU-19代表を送ることになっていて、メンバー発表はまだのはずですが、今日発売のサッカーダイジェストによると予備登録の31人?は既に名前が出ているそうです。立ち読みだったので記憶に頼って書きますが、広島から選ばれているのは吉弘、高萩、高柳の3人。前回の合宿で呼ばれた田村、これまで何度か候補に挙がっている青山、中東・マレーシア遠征に参加中の前田は名前が無かったように思います。また、佐藤昭がどうだったか覚えてません。(^_^;) トゥーロン国際の参加メンバーは例年通りなら20人程度なので、予備登録メンバーからは更に絞られるものと思われます。従って田村、青山らが選ばれる可能性はかなり低くなったと言えるかもしれません。しかし、この期間はちょうどナビスコ杯が予定されているので、彼らにとってはむしろ残った方がチャンスが増えるかも知れません。

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2004.05.17

ブーイング

相手チームへ、特に自分のチームから移籍していった選手へのブーイングは普通のこと。また自分のチームに不利なジャッジがあったときのブーイングも、当然のように行われています。でも、自分のチームへのブーイングは難しい。これが励ましになることがあるのは確かですが、一生懸命やっているときにブーイングされたら逆効果になることもあるわけです。単にお店とお客、という関係だったら商品が期待はずれのときに文句を言うのは当たり前ですが、「サポーター」と言うからにはチームの一員。となれば、ブーイングにも状況の判断が必要だし、やはりその裏には「愛情」が必要なのだと思います。

昨日のサンフレッチェとFC東京のゲームですが、試合後に東京のサポーター席からは大ブーイングが沸き起こっていたそうです。それどころか試合中には「動け、動け」コールも起きていたとのこと。FC東京のサポーターというとサッカーをよく知っていて気の利いた応援や野次を飛ばすことで知られていますが、あの激戦の後にブーイングを受けた、とあっては、FC東京の選手もかなりへこんだのではないでしょうか。

ブーイング、あるいは「動けコール」と言えば、昨年8月のホームの水戸戦を思い出します。なかなか勝てず、順位も下がり、J1昇格に黄色信号点灯か、といわれていた時期。チーム全体が縮こまったようになってしまって、なかなか思い切ったプレーができていない時でした。そしてその時の「動けコール」は効果てきめんで、サポーターの心から搾り出したようなコールは選手の気持ちも奮い立たせ、それがその後の快進撃に、そしてJ1昇格につながったのでした。

そのときの広島と今のFC東京を比べて同じような状況なのかどうか。それは私自身、東京についてあまり知らないので何とも言えないのですが、しかし仮に広島を「格下」と見てそこに圧倒されたのが気に入らん、ということならちょっと違うんじゃないの、と言いたくなります。開幕から着々とチーム力をアップさせてきて、ようやくけが人も戻ってこれから、というサンフレッチェ。それに対してFC東京はこれまで思うようにチームが回らず、まだ体調が戻ったばかりのケリーを先発させなければならない状態なわけです。そのケリーが疲れて動かなくなれば機能しなくなのも道理で、その上広島にパスを回されればいつも以上に疲れがたまるのも当然です。おそらく東京の選手たちは気持ちはあるが身体が付いていかない、という状態だったはずで、それで「動け」と言われても無理だったのではないでしょうか。

そしてこれを逆に見れば、「格下」だと思っていた広島が意外に手強かった、ということでもあるでしょう。磐田や横浜にボールを回されてチンチンにされるならまだしも広島ごときにあれだけやられるのは許せない、と思ってのブーイングだったのだとしたら。それは広島の選手にとっては、何よりも心地よい響きに聞こえたに違いありません。

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2004.05.16

上位対決!

昨日のJリーグの上位対決、磐田と横浜FMのゲームを見たのですが、質が高いゲームで楽しませてもらいました。特に、どうしても勝ちたい横浜の序盤の怒濤の攻撃は凄かった、と思います。高い位置からガンガンボールを取りに行って、ワンタッチ、ツータッチのショートパスと大きなサイドチェンジを組み合わせた攻撃は、サンフレッチェがやりたいと思っているサッカーを更に高いレベルで実現している、と言えるかも。磐田は名波と福西が不在でメンバー的に苦しかったのは確かなのですが、それにしても首位を独走中のチーム。そこを相手にあれだけのサッカーができるのは、さすが昨年のチャンピオンだと思います。

ただ、それでも点が入るとは限らないのがサッカーです。素晴らしい展開で何度も磐田ゴールを脅かしたにも関わらず、得点はセットプレーから。一方の磐田も相手GKのミスと藤田の高い技術が揃ってのもので、どちらも秀でた個人の力が得点に繋がったものだ、と言えます。サンフレッチェのチームとしての熟成は進んでいる、とは思いましたが、しかし更にレベルアップするためには個人の力をいかに発揮するかが重要なのではないか。そんな事を思いながらの観戦でした。

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2004.05.14

これまでの観客動員

今年のJリーグは全体的に昨年以上に観客を集めているそうです。1日の観客動員で最も多く集めたのは5/7のJ1第7節とJ2の第9節で14試合合計で277,576人。2位が同じく今年の3/13で、合計267,531人となっています。(因みに第3位は昨年の5/5の261,669人。)Jリーグ屈指の動員力を持つ新潟がJ1に昇格した事が大きいのでは、とも言われていますが(実際、新潟は昨年に比べて平均1万人以上多く観客を集めている)、全般的に伸びているのは確かなようです。J1各クラブの動員数をまとめると次のようになります。
順  チーム  今 年   昨 年   増 減
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 1  新 潟  41,043  30,339  +10,704 △
 2  浦 和  34,732  28,855  +5,877 △
 3  F東京  26,355  24,932  +1,423 △
 4  横 浜  24,985  24,957    +28 △
 5  大 分  20,485  21,373   -888 ▼
 6  名古屋  18,332  16,768  +1,564 △
 7  鹿 島  16,611  21,204  -4,593 ▼
 8  清 水  16,585  16,284   +301 △
 9  神 戸  15,760  11,195  +4,565 △
10  C大阪  15,376  13,854  +1,522 △
11  広 島  15,255   9,000  +6,255 △
12  磐 田  14,541  17,267  -2,726 ▼
13  東京V  12,185  17,563  -5,378 ▼
14  G大阪  11,784  10,222  +1,562 △
15  市 原  10,473   9,709   +764 △
16   柏    9,285  10,873  -1,588 ▼
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 この中で注目は、やはりサンフが平均1万5千人以上を集めて11番目に多い、と言うことでしょう。これはもちろん開幕戦(19,072人)と浦和戦(29,332人)の動員が効いているからなのですが、意外に多いな、と思ったのは神戸戦の13,821人です。天気予報は雨で目当て?のイルハンも欠場する事が分かっていたにも関わらずこの数字が出たことは、クラブがJ2降格〜J1昇格を経験しつつ営業努力を積み重ねてきた成果だろう、と思います。ただ、そうは言っても市原戦が8,798人で名古屋戦に至っては5,251人。黙っていても客が集まる、と言う状況にはなっていないわけで、この増加傾向を定着させるかどうかは今後にかかっている、と言えるでしょう。今年のサンフはスペクタクルな、面白いサッカーを展開しているのは確かだと思いますが、しかしここまで(少なくともGW前まで)は思ったほどの良い結果が出ていなかったのが問題だったのかも。今はとにかく結果を出すこと。2つばかりの連勝に浮かれることなく、この流れを大きなものにして行くことが重要なのではないか、と思います。

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2004.05.13

アウェイの楽しみ

確か「アウェイの楽しみ」というタイトルだったと思うのですが、要するにアウェイ観戦にはどういう面白さがあるか、という内容の記事を今月発売の「紫熊倶楽部」に書きました。たぶん、明日か明後日には書店に並ぶと思いますので、ぜひ手にとって見てください。

なお、「紫熊倶楽部」にはこれからしばらく毎月寄稿する予定になっています。果たしてネタが続くかどうかわかりませんが、何とかがんばってみますのでよろしくお願いします。

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2004.05.12

アジアの壁?

今日、アジアチャンピオンズリーグの磐田×全北現代が行われて、磐田が2-4で敗れて決勝トーナメント進出を逃しました。私が見れたのは後半の後半だけなのですが、勝ちたい、と言う気持ちは見えたものの、また磐田らしいサッカーも出来ていたものの、結局は韓国の勝負強さに負けた、と言う感じ。服部と西が出場停止で出られないこと、このところの強行日程でかなり疲れが溜まっていた事などを考えても、残念な敗戦だったと思います。

ただこれを見て思ったのは、Jリーグでは盤石とも言える強さを誇る磐田も脆さはある、と言うことです。いくらパスを速く回してもゴール前を固める相手から得点を取ることは容易な事ではない。また個人の力を前面に出して勝負を仕掛けてくる相手を抑えるのは難しい。磐田が敗れたのは結局のところそう言う事だ、と言うことなのではないでしょうか。いくら組織サッカーを完成させても最後にものを言うのは個人の力である、と言うことを改めて認識させられたようなゲームで、このゲームから日本のサッカーが学ぶべきところはたくさんある、と思いました。

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2004.05.10

昨日のJリーグ

昨日はヒマだった上にサンフレッチェの放送が無かったので、テレビのチャンネルをあちこち変えながらいろいろなゲームを流して見ていました。

最初に見たのは2時キックオフの鳥栖×札幌。昨年はボロボロで全く勝てなかった鳥栖ですが、今年は見違えるようなチームになっています。札幌が不調だと言うこともあるのですが、それにしても鮮やかな攻撃で2点取って勝ったのは素晴らしい。J2下位には真面目なチームが多いのですが、その真面目さにきっちりとした規律が備わったのがこのチーム。今年のJ2が昨年以上の混戦になっている、その立役者になっているのが分かる戦いぶりでした。

続いて見たのは、3時キックオフの川崎×福岡と市原×名古屋を2画面で。どちらもJ1、J2の上位を争うチーム同士の対戦でしたが、お互いに相手の良いところを消し合うようなサッカーで試合内容的にはいま一つだったかも。そういう膠着した展開の時には優れた個人の力がゲームを決めることが多いものですが、名古屋の得点と川崎の得点はまさにそれで、ウェズレイとジュニーニョ(&アウグスト)の存在が大きかったと思います。後半に同点に追いついたものの勝ち点が1しか取れなかったオシム監督は「個人の能力が低い」と嘆いていたそうですが、まさにそんな感じでした。

これに続いたのが、サンフが次とその次に対戦するFC東京と柏のゲーム。一言で言ってどちらもチームがまだ出来ていない感じで、特に柏は組織がバラバラの印象を受けました。2勝の後1分け6敗の柏はもちろん、FC東京もかつての速さ、力強さはあまり感じませんでした。

最後は録画放送の清水×C大阪。両チームにイエローが乱発され、C大阪は2人も退場者が出るゲームでしたが、大荒れだったのは天気だけ。イエローのそれぞれはまあ分からないものでもなかったのですが、しかし全体的に厳しすぎたかな、と言う印象でした。そんな中、不利な状況に陥りながらも集中を切らさず頑張ったC大阪にとっては、勝ち点3は正当な報酬だったと言って良いと思います。

全体を通じて、Jリーグの各チームに調子の差はあっても実力の差はほとんど無い、と感じました。どのゲームも一方的なものは無く、時間帯によって流れが行ったり来たり。やはり悪い流れの時に我慢して、良い流れの時にチャンスをモノにしたチームに勝利の女神が微笑んでいます。怖いのは、やはり油断、慢心、集中力の欠如。そう言う「緩み」に付け入る隙を与えず、自分たちを信じてレベルアップし続けたチームだけが、最後に笑うことが出来るのではないでしょうか。

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2004.05.09

悪魔のスルーパス

今日の神戸戦は現地に行けなかったのはもちろんテレビ放映も無かったので、「速報Jリーグ」のダイジェスト映像しか見ていません。何でも1点リードするまでは素晴らしい戦いだったのにその後は内容が良くなかったとのこと。今年は良い内容の時には勝てずに悪い時に勝ってしまう、と言うのは変な話なのですが、ただリードしたときとそれ以外では戦い方が変わる、と言うのは良くあることです。これは一言で言えば精神的な問題で、サンフがまだまだ勝ち慣れていないと言うことなのでしょう。

ところで前半8分の先制点ですが、起点は森崎和幸。DFに厳しいマークを受けながら3人を置き去りにするスルーパスで、服部のクロスと森崎浩司のシュートを導きました。誰も居ないスペースへ、DFが触るか触らないかと言うコースとスピードで送られたこのパスは、言わば悪魔のスルーパス。これが森崎浩司のゴールに繋がったわけですから、はからずも私の望み通りになったわけです。

でも、欲を言えばやっぱり兄のゴールも見たかった。後半に一度ゴールネットを揺らしたシーンがあったのですが、わずかにオフサイドを取られてノーゴール。一昨日私が「アベックゴールは見なくていい」なんて書いたから、それが祟ってしまったのかも!?

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2004.05.08

ミスジャッジの問題

先日のセレッソ対サンフレッチェのゲームで、J1で初めて笛を吹いた主審のジャッジにかなり怪しいものが多かったのは記憶に新しいところです。松浦のクロスを押し込んだ眞中のゴールが取り消されたのがその最たるものですが、その他にも森崎和がペナルティエリアの外で足を引っ掛けられてシミュレーションに取られたシーンなど、謎のジャッジだらけでした。そしてその被害を受けたのは相手のセレッソも同様。ラデリッチの二枚目のイエローは一緒に倒された服部がファウルを取られても不思議ではないようなもので、どう見てもそれでラデリッチをピッチから除かなければならないような、そんな悪質なものではありませんでした。

その他のゲームを考えても、ナビスコ杯横浜FM戦での西河の退場のシーンも疑問が残るものでしたし、他のチームまで含めれば例えば第7節のFC東京×横浜FM、あるいは同じ節の清水×磐田など、決定的なシーンでの「ミスジャッジ」が問題になっています。勝ち負け、あるいは1ゴール1ゴールが最終的には優勝争いや昇格、降格に関わるプロのチームとプロ選手にとっては、これらのジャッジが将来の経営や生活に関わる可能性もあるわけで、もっとちゃんと見て欲しい、そしてミスジャッジを無くして欲しい、と言う声が出るのは当然の事だと思います。

こう言う議論をする時には必ず「選手がプロなのに審判がアマチュアなのはどうか云々」と言う意見が出るものですが、それが本当に的を得ているかと言うとどうでしょう?Jリーグは数年前から「スペシャルレフリー」と言う名のプロのレフリーの制度を作っている訳ですが、例えば清水×磐田でグラウを疑惑の退場処分にした主審は、その「プロのレフリー」の1人である上川さんです。確かにプロなら自覚が増して不正確なジャッジが減るかも知れませんが、だからと言って完全に無くなる訳ではない、と思います。

私の個人的な意見を書かせてもらうならば、ミスジャッジを無くすのは実際上はまず不可能です。主審は選手と同じレベルに立ってボールや選手と一緒に走り、常にボールと選手の動きに目を配っていなければならないのです。2つしかない目と副審の4つの目の助けを借りて見ていたって、全てを正確に判断するのはまず無理でしょう。それは言わば、選手に絶対にパスミスをするな、ボールを失うなと言っているようなもの。サッカーが選手のミスを許容するスポーツであるからには、審判のミスも許容しなければ不公平、と言うものです。

またイタリアで行われているように、誤審かどうかをテレビなどで徹底的に検証するようにするようにせよ、と言う意見の人も居ます。しかし、イタリア人と違って内向しがちな日本人にも適用できるか、と言うと難しいところです。なぜなら日本人はミスを指摘されると萎縮してしまう人が多く、プレッシャーがきつすぎるとむしろミスが増えると言う傾向があるからです。

ミスジャッジを無くす事はできないとして、それにはどのように対処すれば良いかと言うと、残されたのはおそらく次の2つの道です。一つはかつてのトムソン監督のように吠えまくる事。もう一つは一切文句を言わないようにして、フェアプレーを貫く事です。前者の場合のメリットとしてよく言われるのは、審判にプレッシャーをかけて自分たちに有利な笛を吹いてもらえるようにできるのではないか、と言う説と、選手の気持ちを鼓舞する事ができるのではないか、と言う説です。しかし本当にそう言う事があるのかどうか。誰でもミスじゃないと思っているところでブーイングされたらかえってへそを曲げるでしょうし、トムソン監督の時代に選手全員が闘志を見せていたか、と言えばそうでも無かったんじゃないか、と思います。

とすれば、むしろ完全にフェアプレーに徹する、と言うのも手かも知れません。イエローカードにつながるようなファウルには極力気をつける。倒れたらシミュレーション、と言うシーンではとことん頑張る。もちろん、審判には一切文句を言わない。これは一時的には不利ばかりが続くかも知れませんが、しかしいったん「広島は悪質なファウルはしない」と思ってもらえばしめたものです。そうなれば仮に何か悪質なプレーをしたとしても、先入観を持って判断して貰える可能性があるからです。

今でも思い出すのは、バクスター監督の時代です。ステージ優勝するほどの強さを誇りつつ警告や退場も断トツで少なく、リーグからフェアプレー特別賞で表彰された時です。そう言えば昨年もJ2で2位の成績を収めながら、警告ポイントはリーグ最少。クリーンで強い、と言うサンフレッチェのイメージを取り戻しつつあるわけです。ならば、それを貫けばいい。どんなにおかしなジャッジに苦しめられても、黙って我慢して頑張ればいい。そうすれば、きっとそのうちいい事があるはずだ、というのは少々楽観的すぎるでしょうか?

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2004.05.07

悪魔のカズ 天使のコージ

 タイトルは村上龍の小説「悪魔のパス 天使のゴール」のもじりですが、パッサーとしての森崎和幸、ゴールゲッターとしての森崎浩司、と言う意味も込めています。同じように中盤の選手で、同じように高い技術を持つ森崎兄弟。しかし兄は中盤の深い位置からのロングパスでの組み立てを得意とするのに対して、弟はミドルレンジからの強烈なシュートを武器にしています。サンフレッチェでは兄がボランチ、弟が攻撃的MFを務めることが多く、昨年まではある程度はっきりした分業が成り立っていました。

 しかし、今年は違います。2人ともFWの下の「シャドウストライカー」の位置に付くことが多く、ともに攻撃を組み立てるだけでなくフィニッシャーの役目も果たしています。その結果、ここまで2人揃って2ゴールずつ。特にセレッソ戦では初の「アベックゴール」を決めて、チームを勝利に導きました。

 そのセレッソ戦ですが、森崎和幸のポジションはボランチでした。李漢宰が出場停止だったこと、ツートップを採用したこともあって、いつもよりは下がり目のポジションでスタートしました。そのためいつもよりは低い位置でボールを捌くことが多かったのですが、しかし意識はかつてのものではなく、常に前線への飛び出しを狙っているような、そんなアグレッシブなものでした。単なる守備的MFから、万能型のセントラルミッドフィールダーへ。巧いが物足りない、そんな評価が一般的だったプレーヤーが、今一皮むけようとしていのかも知れません。

 それに対して弟の浩司は、同じポジションに上がってくる双子の兄とプレーすることを、昨年以上に楽しんでいるように見えます。特に兄弟でのパス交換は他の選手にはなかなか真似のできない美しいものです。しかしそれが、彼の良さを消してしまっている、と言ったら言いすぎでしょうか。ロングボールや狭い地域でのパスにも非凡なものを見せる弟ですが、それが彼の持ち味か、と言うと断じてそんなことはない。やはり彼の良さは、ミドルレンジからの強烈なシュートと、ゴール前に飛び込む思い切りです。常に自分がゴールを決めると言う気持ちを持ってナンボの選手だ、と思うのです。

 次節の神戸戦は、彼ら2人の23回目の誕生日。ここで再度のアベックゴールを期待する声も大きいのですが、しかし私は違います。弟の浩司には、その左足から天使のようなゴールを決めて欲しい。そして願わくばそのお膳立ては、兄・和幸の右足から繰り出された悪魔のようなスルーパスであってほしい、と思うのです。

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ナタの切れ味〜駒野友一

先日の浦和戦は、サンフレッチェの誇る左右の翼、服部と駒野が初めて先発で揃ったゲームとなりました。昨年8月に駒野が怪我をしてから、サンフの右サイドを担った選手は桑原、松下、森崎浩、松浦、佐藤一、井川、大久保。守備能力、突破能力、クロスの質などそれぞれ特徴があるものの、総合的に見れば帯に短したすきに長し。いなくなってみて改めて駒野の有り難さを感じていたわけですが、セレッソ戦で久々に生で見てますますその偉大さを認識しました。

 駒野の良さは、まずはポジション取りが確かなこと。派手なプレーで相手を潰すことはあまりありませんが、相手をしっかりと見て自由にプレーない能力は、チェコで大活躍してきた三都主にほとんど何もさせなかったほどです。また攻撃面では、スペースを使う感覚に優れていることでしょう。セレッソ戦でのカブラルのイエローを誘ったシーンのように、ポーンとスペースにボールを出して走り込むプレーは駒野の真骨頂。服部公太や石川直宏(FC東京)のようなドリブル突破こそありませんが、相手にとってはかえって厄介かもしれません。そしてクロスの質、特にそのスピードが凄い。右のタッチライン際からでもファーに向かって弾丸のようなボールを蹴るので、相手が触ることもできないシーンが何度かありました。今はまだ、サンフの選手も合わせることができないためなかなか得点には結びついていませんが、これが合ってくればチームの得点力アップは間違いない、と思います。総じて言えば、駒野のプレーはナタの切れ味。服部や石川のナイフのような切れ味とは違う凄みを感じます。

 ちまたでは五輪代表に選ばれるのではないか、と言う議論が出て来ている(例えば武藤氏のコラム)ようですが、もともと駒野はU-17代表時代から最も多く招集されている選手の1人です。その本来の力を発揮すれば、この年代では頭抜けた力を持っているのは間違いなく、選ばれて当然の選手だと思います。3バックも4バックにも対応できる天性のサイドバック、駒野友一。ひょっとするとサンフレッチェの中で一番A代表に近いのは、この男なのかもしれません。

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2004.05.06

本物のセンターフォワード

昨日、東京Vの森本選手がJリーグ最年少記録を大幅に更新するゴールを決めました。15歳の少年が大人たちに混じってプレーしている事自体が驚きなのに、ゴールまで決めたということは本当に凄いことだと思います。

この森本選手のゴールについて、相手となった市原のオシム監督は次のように語ったそうです。

「センターフォワードは効率が大事。少ないチャンスでもゴールできるのが真のFW。森本が3つのチャンスで3ゴールするようになったらすごいね」

いつも言葉に二重、三重の意味を込めるオシム監督の事ですから、この言葉にはウラがあるのかも知れません。実際、西部謙司氏のコラムによると、森本はゴール以外のシーンではほとんど消えていたそうですから、これはオシム監督流の皮肉を込めた言葉なのかもしれません。しかしそれでも、この言葉には真実が含まれている。それは、サッカーファンなら誰もが認めることなのではないでしょうか。

サンフレッチェがなかなか点が取れないのは、やはりこの「本物のセンターフォワード」がいないから。チアゴも眞中も何度も決定的チャンスを外しているじゃないか、だからだめなんだ、と言う言葉が聞こえてきそうですが、しかしこのゴールが決まるか決まらないか、と言うのは理屈では分からないところがどうしても存在します。ほんのちょっとした身体的なコンディションや精神的な揺らぎ。一瞬の判断のズレ。フォワードがゴールを決めるというところには、まるで1ミクロンの精度を指先で測る職人のような、常人では計り知れないような世界があるのではないか、と思います。

森本自身、鮮烈なJリーグデビューの後なかなか結果が出さずにスタメン落ちして、この試合でもサブからの出場だったという経緯があるわけで、決して順調な道のりを歩んで来たわけではありません。チアゴが本物のセンターフォワードと言えるのかどうか。もう少しだけ、待ってみたいと思っています。

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リニューアルしました

もともとこのWeblogは「当面はテストとして運営します。内容はサッカーに関係ないことが中心になるでしょう」と言うことで始めたわけですが、「テスト」はだいたい終了してDiary本体のblog化も行いました。サッカー以外、と言いながら実はこれまで何度か取り上げているのですが、それは単に他にネタが無いから。それにこれまでのような私自身の個人的な話には興味がない、と言う人も多いことと思います。と言うことで、このblogの存在意義を見直す時期が来た、と判断して今回のリニューアルを決めたという次第です。

今後、このWeblogはサッカーに関するちょっとしたネタやつぶやき、コラムを書くことにします。サンフレッチェに関係することから、関係しないことまで。時にはほんのちょっとしかサッカーに関係ないこともあるかも知れませんが、それはそれ、と言うことで。

なお、これまで書きためたWeblogは、サイトを移動しました。瀬戸秀紀のつれづれコラムに残して、そっちはそっちでぼちぼち進めて行こうと思います。もし興味のある方は、そちらをどうぞ。

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