2004/05/19

戦場のピアニスト

WOWOWで「戦場のピアニスト」を見ました。ドイツ占領下のワルシャワで、ユダヤ人ピアニストのシュピルマンが生き延びた、と言う実話を元にした映画です。第75回アカデミー賞で三部門を受賞するなど話題になった映画なので以前から見たいと思っていたのですが、予想にたがわない映画でした。

戦争の悲惨さとか、ナチスの冷酷さとか、月並みな表現の言葉は多々あると思いますが、それをいくら連ねてもこの映画を表現することはできない、と思います。私が思ったのは、戦争というものが、もう少し広げて言えば戦争を招く政治というものが、いかに個人を圧殺するか、と言うことです。イラクでは毎日のように犠牲者が出ていますし、またテロ、誘拐、そして捕虜への虐待が頻繁に起きているわけですが、これらはおそらくその場にいる個人が悪いからではない、と思います。極限状況の中で人間らしい心を押し潰されてしまった、と言うのが本当のところではないかと思います。悪いのは戦争。そしてそれを引き起こす政治です。日本政府の方々は他人事のように「自己責任云々」と言っていましたが、その前にそう言う状況を作ることに加担したことをちょっとは考えて欲しい、と私は思うのです。

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2004/04/27

そりゃないでしょ、柏村さん

広島選挙区選出の参議院議員の柏村武昭氏が、昨日の参院決算委員会で「自衛隊イラク派遣に公然と反対した人もいるらしい。そんな反政府、反日的分子のために血税を用いるのは強烈な違和感、不快感を持たざるを得ない」と言ったそうです。

「反日的分子」とはまたえらく古めかしい言葉を持ち出したなー、と思うのですが、まあそれはともかく、「反政府」のために「血税」を使うことに「違和感」を感じる、と言う言葉の方が問題だと思います。なぜならこの言葉には、民主主義の精神が何も込められていないからです。

民主主義と言うのは、別に多数を取った勢力が何でも好きなことができる、と言う事ではありません。どんな時でも反対意見があることを認める。それが出発点だと思います。そうでなければ、ただの独裁でしかありません。

柏村さんが属する自民党の政権は、決して国民の大多数が支持しているわけではないでしょう。「小選挙区比例代表並立制」と言う制度のせいで、過半数の得票がなくても議会の過半数を取れるしくみになっているだけです。その上投票しない人が半分近くいて、国民全体から見れば自民党支持者は「多数派」だとも言えないのが現状です。そういう中で政権を託されているからには、反対意見を持っている人がいると言うことに対してきっちりと自覚を持つ事が必要だと思います。

だいたい柏村氏が言う「血税」は、自民党と現在の政府に賛成の人も反対の人も同じように払っているわけです。にも関わらず反政府の人には払わない、なんてのは、例えていれば賭場で賭け金を親が総取りしたようなもの。その感覚は、税金を自分の懐に入れたり、あるいは自分の利益に関わるようなところに使う、と言うものと共通しているように思います。共同通信によると柏村氏は「『(不適切と)思う人はいるかも。ぼくの考えだから』と撤回する考えのないことを示した」そうですが、願わくば少しは民主主義、ってもんを考えてみて欲しい。でないと、彼を国会に送った選挙区民の1人として(私は彼には投票してませんし、今は広島選挙区民でもないのですけれど)恥ずかしくて仕方ありません。

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2004/04/13

派兵の理由

イラク「戦争」について言いたいことは色々あるのですが、それは一応置いといて。

アメリカがイラクに軍隊を送った理由、日本が自衛隊を派遣した理由(と言うか前提条件)がもっと問われるべきだ、と私は思うのです。アメリカが軍隊を送ったのは、イラクが大量破壊兵器を隠し持っているからだ、と言うことでした。が、どんなに探しても見つからない。つまり派兵の前提条件が間違っていたわけで、本来なら「疑ってどうも済みませんでした」と言って引き下がるのが論理的態度、と言うものでしょう。また日本は「もう戦闘地域ではないから復興の支援に行きます」と言って自衛隊を送りました。が、実際には「戦争」と呼ぶしかない状態に巻き込まれているわけで、国会での約束を守るためにはとりあえずは引き下がるのが筋、だと思うのですが。

私は自然科学が専門なので論理的に筋が通らないことを見聞きすると非常に居心地が悪くなるのですが、国際政治ってこんなことが常識なんでしょうか?

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2004/02/20

頑張れ牛丼屋

今日のニュースによると、アメリカからの牛肉の輸入禁止に伴う損害を受けた牛丼屋等の外食産業に対して、融資などの支援を行うことが決まったそうです。世間では牛肉だけでなく鳥インフルエンザも鯉ヘルペスも問題で、関係業者はそれぞれ損害を受けているわけです。だからなぜ牛丼だけが、と思う人もいるでしょうが、でも吉野家などで牛丼が食べられなくなる、と言うことで店頭にお客が殺到するなど社会現象になったわけですからね。ですからこれは、珍しく国民の要求に合った政策だ、と言えるかもしれません。

だいたい昨日も書いたように、日本政府は新生銀行に8兆円もの税金を投入して当たり前、と言う顔をしているわけです。それも、そのおかげで利益を上げたリップルウッドの1兆円とも言える儲けに対して、課税すら出来ないのです。そう考えれば、アメリカ牛の輸入再開を待つ牛丼屋を助けたって、別に罰は当たらないでしょう。そしてせっかくここまで頑張ったんだから、日本政府には全頭検査をしようとしないアメリカに対して妥協しないで欲しいもの。私は別に牛丼フリークというほどではありませんが、食べるときには安くて、美味しくて、そして安全なものを食べたいと思っています。

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