2021/05/19

BB30の分解と換装(3)

ベアリングの奥にあった謎の「壁」は何なのか。分からない時には誰かに聞いてみればいい、と言うことで、当たってみたのがfacebookの「全国40歳以上スポーツ自転車に乗ってます」のグループ。そこでいろいろと有用なアドバイスを頂いたのですが、その中で一番重要な情報だったのは、2016年型のSUPERSIXは実はBB30ではなく、PF30が使われていた、と言うある意味驚愕の事実でした。確かに以下のリンクを見ると、明確に「ボトムブラケットはPF30規格です」と書いてあります。

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SUPERSIX EVOはダウンチューブの下に大きく「BB30」と書いてあるのでそれを信じていたのですが、単に「BB30系のボトムブラケット」だ、と言うことだったのですね。と言うことは、ベアリングの奥に見えていた「壁」はPF30のカップ。これを外さなければ左右のパーツを中央のネジで締め込む「ウィッシュボーンタイプ」のBBコンバーターは使えないことになります。このPF30のカップですが、BB2430ツールキットで外すのは難しそうだったので、とりあえずこのままにしておいてBB30ベアリングの代わりにはめ込むタイプの24mmベアリングを使ってみることにしました。

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そこで再びAli Expressで購入したのがこれ。WEEK EIGHTの「圧入ボトムブラケットシマノクランクセット」というもので、1セットわずか1,687円と激安でした。

注文から2週間ほどで届いたので早速挿入。あちこち調べるとBBまわりのパーツを取り付ける時にはWAKO'Sのブレーキプロテクターの塗布を推奨していることが多いのですが、いささかお高いのでアストロプロダクツで買ってきた「ブレーキシムグリス」を使います。

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この圧入はBB2430を使えばOK。

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取り付け完了!なのですが、何となくこのコンバーターとフレームの間にすき間が空いているような気がします。

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クランクを組み込んだ状態を確認すると、ノンドライブ側のスピンドルの頭が十分に出てないような気が...

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でも一応クランクを取り付けることはできたので「これで完成!」と言うことにして、フロントディレイラーの調整もして久々に走れるようになりました。

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ところがところが。やはり私は大きな間違いをしでかしていたのでした。

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2021/04/15

BB30の分解と換装(2)

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BB30のベアリング。ハンマーで叩いて取り出す、と言う荒技もあるそうですが、フレームやベアリング自体を痛めるのは嫌なので専用工具を使います。BB2430ツールキットと言うのがあって、まともに買うと24,000円以上するらしいのですが、同じもの(塗装が違いますが)をamazonで2,999円で売っていたので購入しました。

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ツールボックスはおろか使用説明書も付いていないので、ついていた紙切れのQRコードでアクセスしたサイトで使い方を調べるしかないのですが、要はベアリングを内側から押し出せば良いので考えれば何とかなります。

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まずはこの小さなパーツを中に入れてベアリングの内側にセットします。そして細くて黒いパーツを通した長いネジ(キャップスクリュー)をドライブ側からセットして、大きなワン型のパーツにねじ込みます。

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キャップスクリューをアーレンキーで回して押し込むと、小さな銀色のパーツが後ろからベアリングを押し出して簡単に外れます。

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ドライブ側も全く同じで、これでBB30の分解完了!コンバーターは、AliExpressで3,150円で買ったGUBのセラミック球の製品です。

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これを両側から挿入してシマノBB用の工具で締め込めば良いだけなので、すぐに済むと思ったのですが...

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なんと、入口のところでつっかえて入りません。実はベアリングを外した時に後に残っているはずのサークリップが無かったのでおかしいな、と思っていたのですが、何とこのSUPERSIXのBBは真直ぐな穴ではなく、ベアリングが奥まで入って行かないように壁(写真の黒い部分)があるのです。

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最初はこれはゴムか樹脂ですぐに取れるかと思ったのですが、試しにラジペンで引っ張ってみてもびくともしない。それどころか、表面の黒い部分は単なる塗装で、その裏には金属光沢があることが分かりました。もしかしてこれは、フレームの一部?だとするとこの黒い部分の内径の32mmよりも細いコンバーターでないと使えないことになります。さて、どうしよう?

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2021/04/14

BB30の分解と換装(1)

半年ほど前にフレームから組んだCAAD9は始めからBBにネジが切ってあったのですぐにシマノのクランクを使うことができたのですが、2016年型SUPERSIX EVOに入っているのはBB30とcannondale純正のSIクランク。BB30は使い続けているうちに異音が出てくる、と言う話を聞いてましたし、またフロントの52-36Tは少々きつい、と言うことで、シマノへのコンバーターを入れてシマノクランクに換装することにしました。

まず最初にしないといけないのはクランクの取り外し。いろいろ調べたところ純正工具にkt013というのがあって、これを使えば簡単に外れるそうです。ところがこの部品、ネット上のどこを探しても無い。たまにヤフオクとかメルカリに出ているようなのですが、べらぼうな値段が付いていて手が出ません。と言うことで調べてみると単3乾電池を直列につないでスペーサーとして使えば良い、と言う情報もあるのですが、しかし力が加わった乾電池が潰れてひどい目にあった人もいるらしい。別に乾電池である必要はなくて適当なサイズ(長さ10cmぐらい、直径10mm以下)の「つっかえ棒」があれば良いので、私が用意したのはこれ。

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長さが6cmと4cmのM8のボルトです。これをナットで接続して1本の棒にします。

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これで乾電池2本の代わりになるはずです。さて、まずはクランクボルトを外すのですが、これは10mmのアーレンキーでOKです。

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クランクボルトを外した後のスピンドルの穴に、用意したボルトを挿入します。

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続いて使うのは「コッタレスクランクプラー」。この「コッタレスクランクプラー」はママチャリなどのクランク外しにも使える標準的な自転車用の工具なのですが、謎だったのが「コッタレス」の意味。いろいろ調べてみると昔はクランクを固定する「コッターピン」と言うのがあったそうです。

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で、このコッターピンが無いのがコッタレスクランク。今はコッターピンがあるクランクの方がレアなので、普通の自転車のクランクはだいたいここの「コッタレス抜き」と言う工具を使って外します。それがこのSUPERSIXにも使えるわけです。

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普通のコッタレスクランクはスピンドルの先端が四角(スクエア)のボルト状になっていて、このコッタレスクランクプラーの軸がそこに当たってクランクを押し出すのですが、今回の場合はM8のボルトがスクエアボルトの代わりになります。

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ドライブ側も全く同じ。ノンドライブ側のスピンドルにクランクボルトを入れるのを忘れない、と言うのがコツといえばコツ。

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別に逆ネジとかにはなってないので、コッタレスクランクプラーを時計回りに回して押し込めば外れます。
 

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続いてスピンドルを外します。引っ張るだけで抜けることもあるのですが、今回は少々堅かったのでまずはプラスチックハンマーで叩きます。

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最後はシートピラーを切った時に余ったアルミのパイプを当てて、プラスチックハンマーで叩きます。

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2020/07/24

みやすのんきに学ぶ

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私は48歳だった2009年からほぼ毎日走るようになり、2010年6月の「さくらんぼマラソン」でレース初参加。その後フルマラソンに軸足を移し、2013年のつくばマラソンでは3時間50分28秒(ネット)のベストタイムを出したのですが、その後は記録が伸び悩み2019年の東京マラソンでは4時間50分27分の自己ワースト記録。右膝の痛みやふくらはぎの肉離れなどが出て走ることすら難しくなったこともあって、もう歳かなー、と半分諦めの心境でした。その上、膝の痛みが酷い時に始めたロードバイクの面白さが分かってきたことから、自分の中ではランニングはもういいかな、と思っていた時に出会ったのが、この本でした。

みやすのんき、と言う名前は、ずいぶん昔に少年ジャンプを読んでいた時から知ってはいたのです。でもまさか50代に入ってから一念発起して走り出し、私にとっては「雲の上」のサブ3と達成したとは知らなかった。そしてそれがマンガ家らしく人体の動きを分析し、速いランナーの動き方を理解することによって正しい走り方ができたからだ、ということに強い興味を覚えました。そして読んでみて目から鱗がポロポロと落ちた感じがしたので、ここにメモとして残しておきます。

この本のサブタイトルは「遅く走り始めた人ほど大切な60のコツ」なのですが、この「60のコツ」のうち特に「目から鱗」だったのは次の5つ。

03) 走る時に体幹をひねる意識は持たない
06) 骨盤を意識して走ってみよう
11) 足は振り子運動ではなく上から回す
10) シザースドリルの意識を常に持つ
13) スピードはピッチでなくストライドで調整する

この中で03と06はほぼ同じ。走る時には身体をひねるのではなく、骨盤を前後に動かすつもりで走る、と言うことです。みやすさんは「骨盤は身体の中にあるものなのでその外の大転子を意識する」とも書いているのですが、そこは同じことの別の表現でしかない。とにかく腰をひねることで足を動かすのではなく、骨盤を動かすことによってその外側に接続されている足を振る、と言う意識は極めて重要です。

そして骨盤が前に動くことによって動いた足をどう着地させるか、と言う点で重要なのが11。この動きによって足裏がまっすぐ接地して、身体を上下に貫く「軸」が地面からの反力を受けることができるのです。このことは、次のポイントにも関係します。

26) 足の振り戻しは骨盤の切り替えで起きる

人間が歩いたり走ったりする時には骨盤の前後は自然な動きで、骨盤に繋がっている足は骨盤に引っ張られて大転子を軸に前後に振れます。歩く時はその自然な「振れ」で十分なのですが、速く走るためには骨盤の動き始めに合わせて素早く足を動かさなければならない、と言うのが私の理解です。このポイントは

22) 着地手前の振り戻し動作が大切

とも関係する、と言っても良いでしょう。

そしてこれらに加えて更に重要なのが10と13。着地した足からの反力で前に進むためには、強くかつ速く伸長された筋(腱)がその弾性エネルギーと筋内の受容器である筋紡錘の伸張反射作用により、直後に強くかつ早く短縮される必要があります。このような筋肉の連続的な伸び縮みの反応をSSC〜ストレッチ・ショートニング・サイクル〜と呼ぶのですが(このコツをストレートに書いたのが、「35) SSCで弾性エネルギーを狙え」)、足をゆっくりと回転させのではSSCを上手に使うことはできません。接地前に反対足をまたぎ越すような意識で足を動かさなければ、筋肉の伸縮反応を使って走ることはできないのです。

みやすのんきさんによるとSSCを使って走る時には180歩/分で足を動かす必要があるとのこと。これは速く走る時もゆっくり走る時も同じで、走るスピードはピッチを維持したままスタンスの大小によって調整します。これを別の言い方をすると

12) スロージョグとレースの時に使う筋肉は違う

になります。レースを意識するのであればのんびり足を動かして練習するのではなく、常に180歩/分を基準にトレーニングしなければならない。つまりこれまで私がしていたような160歩/分程度のペースではレースの練習にはなっていない、と言うわけです。2013年にフルマラソンのベストタイムを出してから記録が伸びなかったのは、レース用の練習をほとんどしていなかったから、と考えれば納得できます。

実際にこの本を読んでから骨盤の動きと180歩/分のピッチを意識しながら走っているのですが、1時間半程度のランニングでも太ももが張ることが実感できました。考えてみれば2013年前後のフルマラソンでも終盤に太ももの痛みでペースが上がらない、と言う経験が多かったのですが、それはたぶん、レース用の筋肉が悲鳴を上げていた、ということなのでしょう。これらの説明を見て自分で試してみて、初めて走るために必要な筋肉はどれか、ということが分かったような気がします。

ところでフルマラソンの記録が伸び悩んでいたと言うことで、いろいろ読んでフォーム改造を試みてみました。その一つが踵ではなく足の前の方で着地する「フォアファット着地」だったのですが、これについては次のように書かれています。

17) フォアフット着地は誤解されている

つまり世間に流布されている「常識」にとらわれるな、と言うことなのですが、私は完全に囚われていました。特にこれまで買ったランニングシューズの全てが踵の外側から減って行くことから、きっとここに無駄があるのだ、と思い込んでいたのでいて、ここ数年間はかなりフォアフット着地を意識して走っていたのです。そしてその結果は、というと今年の4月のみぎふくらはぎの軽い肉離れ。これまでは後ろに蹴って走っていたため膝から下の筋肉を使い、「フォアフット着地」を意識すればするほど膝下の筋肉に負担をかけていたのだと思います。この、上記の11の別の表現が

38) 膝より下はただ置きに行くだけ
21) 足裏はまっすぐ着地し離地する意識を持つ

だと思います。これまで膝の痛みに悩まされていたのは、着地の衝撃を体全体で受け止めるのではなく、膝に無理な力がかかっていたからかも知れません。実際に上のような走り方を意識してランニングするようになってからは、膝のプロテクター無しで走っても痛みを覚えることは無くなりました。

またもう一つ誤解していたのが、「一軸走法」についてです。これは速く走るためには右足と左足が一本の線の上を辿るように着地する必要があって、そのためには身体をひねって足を出す必要がある、と言う意味だと思っていたのですが、みやすのんきさんによると意識的に「一軸」にする必要はないそうで、それを次のように表現しています。

04) 大腿骨のQアングルゆえに走行ラインは一本線に近づいて行く

また腕振りに関しても、肘を後ろに引いて腕を大きく振ることによって足を動かすのだ、と思っていたのですが、

47) 肘を大きく引くから足が大きく前に出るわけではない

と書いています。考えて見れば当たり前で、人間の身体は腕の筋肉と足の筋肉が連動するようにはできていないので、腕を振ることによって足が前に出る、と言うことはありません。この点については私は誤解していた、と言うよりも「腕を振ったからと言って足が動くもんでもないよなー」と思っていたので、

43) 腕振りは上半身の制振装置

と言うコツは非常にしっくりと胸に落ちました。

因みにみやすのんきさんは、自分がどのように走り始め、サブスリーを達成するに至ったかを次の本に書いています。

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若い頃は「運動オンチ」で、44歳で初めて挑戦したマラソンはタイムアウト。翌年参加した第一回東京マラソンも完走したとは言え6時間の制限時間ぎりぎりで、「自分にランニングなんて向いていない」と思ったそうです。しかしそれで止めてしまうのではなく、7年後に挑戦した大会では85kgだった体重を68kgまで落として走ってネットタイム3時間30分17秒の記録を出して、それから1年半後にサブスリーを達成したとのこと。いくら「正しいフォーム」で走ったからと言って誰でも同じようにサブスリーが達成できるとは思えないのですが、しかしこのような実例は市民ランナーに勇気を与えます。一時は記録更新を諦めていた私も、もしかしたらサブ3.5ぐらいは狙えるのではないか、と言う気がしてきました。

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2018/07/12

志賀高原マウンテントレイル

3年ぶり2度目のトレランは「志賀高原マウンテントレイル」。ロングにするか、ショートにするかだいぶ迷ったのですが、せっかくだから自分の限界にチャレンジしてみよう、とロング40kmを選択。後悔することになるんじゃないかなー、と心配していて、実際のところ自分の限界を超えていたと言う感想なのですが、それでも思い出に残る大会でした。

レースは7/7(土)。前々日ぐらいから梅雨前線が南下して全国的に悪天候。特に西日本では歴史上稀に見る豪雨で、死者100人以上を出しました。(被害に遭われた方のご冥福をお祈りします。)ここ長野でも当日深夜まで雨が降っていたのですが、しかし幸いにして朝には上がって涼しい曇り空。やや風が強かったもののなかなかのトレラン日和、と言う感じでした。

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今回の装備ですが、上はロングTシャツに半袖のウィンドブレーカー、その上にレプリカユニの3枚重ね。標高の一番高いところは2000mを越えるので、寒さ対策として背中には長袖ウィンドブレーカーも仕込んでいます。またロングスパッツの上のトレパンもウィンドブレーカー素材のものを選びました。あとはファーストエイドキットと行動食(ドリンクゼリー)。緊急用にSEVEN OCEANSのSTANDARD ENERGY RATIONも持ちました。またハイドレーションとしては左右の肩のSALOMONのフラスコに加えて、ウェストポーチに800cc入りの大型のボトルを装備。シューズはもちろんinov8のトレランシューズです。

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前日までの雨のためコースはあちこちで泥沼になっている、とアナウンスされていたので、念のため靴下の上にビニールの袋をかぶせてみました。そのおかげでしばらくは泥の中に突っ込んでも足が乾いている感覚があったのですが、しばらくして破れてしまったようで結果的にはほとんど役に立たずに終わりました。

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これは今回の招待選手たち。皆さんこのコースを4時間を切るタイムで完走しています。すげー。

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9時スタートのロングコースの「セッション1」は午後に行われるショートコースとほぼ一緒で、岩菅山登山道を途中まで上って、寺子屋山の方に回って下りてきます。最初は走れたのですが途中からは激坂。ひたすら山登りが続きます。

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岩菅山方面と寺子屋山方面の分岐路のノッキリ。

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寺子屋山への尾根道は確かに絶景なのですが、雲のため見通しが悪い上に風がビュービュー吹いてとても風景を楽しむ余裕はありません。

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ところどころに楽しいプラカードが立っていて、ランナーの疲れを癒やしてくれます。と言うか、この大会は全線に渡って注意点や励ましのプラカードが配置されていて、主催者の準備の周到さが窺えます。

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寺子屋山を下りるとスキー場のゲレンデを走るコース。一応抑えて走ってきたつもりだったのですが、足はもう筋肉痛が出始めていてなかなかペースが上がりません。

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結局、13kmほどのセッション1を走り終えて第1エイドにたどり着いたのは12時10分過ぎ。11km先の第2エイドの関門は3時なので、頑張らないと引っかかるかも知れない時間です。

第2セッションはしばらくトレイルが続いた後、焼額山を登って下りるコースとなります。しんどいのはもちろん山登りなのですが、トレイルもなかなか難物。特に濡れた木道は滑りやすいので非常に気を使います。それでも一度斜めになった板に足を乗せたら見事に滑って、派手に転倒してしまいました。木道に左の頬を打ち付けるほどの転倒だったので見ていた人は吃驚したのではないかと思いますが、身体をチェックしたところ幸い無傷。あそこで怪我をしていたら第1エイドに戻ってリタイア、とせざるを得なかったかも知れません。

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第2セッションのハイライトは焼額山登山。中級者向けのパノラマコースをひたすら登り、頂上からは奥志賀高原への連絡道をひたすら下ります。ここで頑張ったおかげで第2エイドの関門は余裕でクリアできたのですが、おかげで身体には大きなダメージを受けることになりました。

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第2エイドを出るとしばらくロードを走り、続いて上信越自然歩道に入ります。この自然歩道は良く整備されたトレイルで、ほぼ全線走ることができます。私はこの間前を走っていた人を目標に頑張って走ったのですが、しかしそれができたのは30kmぐらいまで。それでも35km付近までは何とか足を前に進めようとしたのですが、そこで現れた厳しいアップダウンがとどめを刺しました。

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これが一番凄いところで、川を渡ってはしごを登り、ロープにつかまって上がるしかないところでした。

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最後は1.5kmのロードと2.5kmのトレイル。もうほとんど走る力はなく、何とか歩いて身体を前に進めるだけ。「一の瀬」の看板が見えてからはゴールまで2kmぐらいだったのですが、それが何と遠かったことか。

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またもや木道。新しいのと古いのがあったのですが、新しいのは足を引っかけそう、古いのはあちこち壊れていて踏み抜いたり滑り落ちたりしそう、と言う感じて神経を使います。更に最後はゲレンデを登って下りて、ようやくフィニッシュが見えてきました。

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結局タイムは8時間40分28秒。制限時間の10時間は切ることができたのですが、総合順位は255人中238位で部門別(50歳代男子)は64人中57位。足は全体的に筋肉痛で、シューズは中まで泥まみれ。ホテルに戻ったときには風呂で汗と泥を流すのがやっとで、装備を片づけているうちに貧血?でめまいがする体たらく。自分の体力がどこまで持つか、を思い知らされた大会でした。

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因みにこの大会は7時半からBBQパーティーがあるのですが、こちらは最高の楽しさ。抽選会では地元のグッズも当たって、良い思い出になりました。BBQに出れるのは後泊した人だけなので、来年以降エントリーする人はぜひ後泊を含めた予定を立ててください。

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2018/07/11

Nike+の「終了」

私がNike+を使ってランニングの記録を付け始めたのは確か2010年の1月から。iPod nanoにレシーバーを付けて、Nikeのシューズにセンサーを入れて走ると距離と時間が記録される、というものでした。

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当時AppleとNikeは「イヤホンで音楽を聴きながら走ろう」と言うコンセプトを広げようとしていたのですが、それにどっぷりとはまった感じ。ちょうどランニングが習慣になってマラソンにも出るようになった頃だったので、毎日のランニングのモティベーションアップに大いに役立ちました。私がランニングを続けることができたのも、これがあったからだと言って間違いありません。

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そんな中、発売されたのがこの「Nike+ SportWatch GPS powered by TOMTOM」。日本発売は2012年の春だったのですが、私は一刻も早く使いたくて、アメリカに住んでいる友達に頼んで買って送ってもらったのが左側のウォッチ。私は日本国内の誰よりも早く、使い始めたのでした。

日々のランニングはiPod nano。Podcastを聞きながら決まったコースを走ります。一方、週末にいつもと違うコースを走るときや出張・旅行の時はSportWatch。国内だけでなく、世界中(一番遠かったのはアルゼンチン)に走った記録を残しました。もちろん、レースに出るときはSportWatchで記録します。一台目はUSBコネクタの部分が接触不良になってしまったので、右側の2台目を新たに買って使い続けていました。私のランニング生活はiPod nanoとSportWatchとNike+で成り立っていた、と言って過言ではありません。

ところがその状況に変化が訪れたのは昨年の9月のこと。突然、iPod nanoから記録がアップされなくなってしまったのです。これはiTunesのバージョンが12.7になったときにアプリを扱えなくなったため、iPodのNike+アプリが無いものとなってしまったからでした。

この問題についてNikeのサポートにメールしたものの解決しなかったのですが、しかし世の中には同じように困っている人がいるもので、いろいろ調べた結果iTunesを12.6.3にバージョンダウンする、ということで解決しました。Appleも突然の仕様変更で困っている人がたくさんいる、と言うことは認識していたのではないか、と思います。

しかしその解決も束の間。今度はNike+のサイトから記録が見れなくなってしまったのです。つまり、iPodやSportWatchから記録をアップしてもその情報を見る手段が無い、と言うこと。Nikeからのアナウンスはなく、Nikeのサポートに連絡しても回答はないのですが、事実上はNike+が終了してしまった、と言うことだと思います。

もちろん、スマホのNRCアプリを使って記録はできるし、また過去の履歴を見ることもできます。そう言う意味ではNikeがユーザーを見捨てたわけではないし、むしろ今後のことを考えて新しいデバイスへの移行を促すのは止むを得ない、とは思うのです。特に企業にとって古いデバイスに対応し続けるのは負担でしかないわけで、どこかで「捨てる」と言う判断をするのも仕方がないとも思います。だけど、Nike+にアップロードされている記録はユーザーにとっては財産です。ここにアクセスする手段がスマホアプリしかない、と言うのは、どうにも不便で仕方がない。かつてはNike+のデータをダウンロードして自分のPCで管理するソフトがあったのですが、せめてそのようなソフトの作成が可能になるように仕様の公開をしてくれないものでしょうか?

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因みにGPSウォッチはGarminも持っていて、バイクやSportWatchの電池が持たないぐらいの長時間を走るときに使っていたのですが、こちらはなぜか充電ができなくなって使えなくなってしまいました。GarminはスマホとPC共通の見かけのGarmin connectを用意していて、過去の記録もちゃんと見れるのでNikeよりはずっとユーザーフレンドリーだと思うのですが、今から新しいGPSウォッチを買うのがいいのかどうか。さてどうしよう?

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2014/07/22

The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉

5年前にウォーキングからスタートし、ジョギングからマラソン挑戦まで行った私の「ランナー生活」ですが、フルマラソンのサブ4は達成したものの次の目標となる?サブ3.5はとても届きそうな気がせず、そろそろ限界かな、と感じていました。もちろん頑張ればもう少し記録を縮めることはできるのかも知れませんが、しかし時計に追われながら走るのも辛いもの。と言うことで昨年ぐらいからそろそろ別の楽しみ方を見つけたい、と思うようになってきました。そんな流れで挑戦したのが昨年の「サロマ」50kmだったり今年の「萩往還」70kmだったりしたわけですが、世の中には「トレイルランニング」と言うジャンルもあるとのこと。と言うことで、一度は挑戦してみようと思ってエントリーしたのがこの「マウンテントレイル in 野沢温泉」でした。

以前は「スズキ X-Adventureトレイルシリーズ サロモン」と言う名前の賞金レースだったのが、今回からもう少し一般参加しやすいような形に変更された、とのこと。「日本有数の難関トレイルランニングコース」と言うキャッチフレーズが気になるものの、メインが65kmコースなのに対して私がエントリーしたのは「セッション1」のみを走る23kmコース。メインの半分以下の距離なら初心者でも何とかなるだろう、と考えて、いささか無謀な「トレランデビュー」となりました。

ところで「トレイルランニング」とはマラソンと登山の両方の要素を持った競技で、「専用の小型リュックサックに必要な装備を入れて走ることが普通」だとのこと。なのでまずは勉強から、と思ってこの世界の第一人者である鏑木毅さんの著書「トレイルランニング」とベースボールマガジン社から出たばかりのムック「トレイルランニング2014」を買いました。またつくばに開店したばかりのアウトドア専門店Namche Bazarに行って情報を仕入れるとともに用具も買って、自分としては準備万端で大会に臨みました。

#因みに装備ですが、バックパックはサロモンのS-LAB ADVANCED SKIN HYDRO 12 SETと言うモデルを買いました。これはお店の人に勧められたから、と言うのもあるのですが、「萩往還」で背負って走ったasicsのバックパックが背中で動いて具合が悪かったから、と言うのが大きかった。このサロモンは身体にぴったりとする「ベスト」タイプなので、走っても揺れないのがとても良いと思います。またこのバックパック(ベスト)は伸縮する素材で作ってあるので見た目以上に収納力があります。更に残量に応じて容積が変化するハイドレーション用フラスコが標準で付いている、と言うのもgood。私はこの中に「ファーストエイドキット」「レスキューシート」「iPhone」「地図」「ロングTシャツ」「雨具兼用ウインドブレーカー」を入れ「熊鈴」「緊急用ホイッスル」をぶら下げ、更にベルトポーチには電話と行動食を持って走ったのですが、後から考えるといささか過剰だったかも知れません。

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さて、レース当日の朝の天気は曇り。前日までは雨がちでこの日も予報は「曇りのち晴れ一時雨」だったので心配していたのですが、山にかかる雲はさほど重そうではなく何とか持ちそうな感じでした。

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23kmコースとなる第一セッションは、まずは野沢温泉の温泉街を走ります。標高差も小さい(100m弱)のでその後の行程に比べれば楽なのですが、それでも結構アップダウンがきついコースです。狭い温泉街の路地を走り抜け、温泉客の声援を受けながらいったんスタート地点近くに戻り、いよいよ山岳コースに突入です。

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最初は川沿いの林道コース。選手の大半を占める65kmコースの人たちは体力温存を図りながらゆっくり目の歩きで上っていたように思うのですが、こちらはたった?23kmなので早足&小走りで上ります。

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林道はここで終わり。ここからは本格的な登山道に入ります。

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前日までの雨の影響か山肌を流れる川の水量は多く、途中で何ヶ所か川や泥濘を越えて行かなければなりません。足が水に浸からないようにしながら前進する、と言うのも難しく、何ヶ所かで水や泥の中にずっぽりと足が入ってしまう、と言うことも起こります。

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登山道も最初は順調に進むことができたのですが、赤滝にさしかかろうとするところで大渋滞となります。正確には把握していないのですが、数百メートル進むのに1時間近くかかったのではないかと思います。

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その原因は前述の「泥濘」とともに「ハシゴ」と「クサリ場」。

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特にハシゴのところでは一度に2人しか上れない上にその先の狭い登山道でも渋滞が起きていたので、上る前にしばらく待たされることになりました。

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でもまあ何とか難関をクリアして毛無山山頂に到着!

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ちょっとだけ下りたところの長坂ゴンドラやまびこ駅のエイドでは、おにぎりやキュウリ、トマト、オレンジ、バナナなどを補給することができました。

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さてエイドで肉体的・精神的にチャージして、下りのコースに入ります。ここではスキー場のゲレンデに沿って下りるのかと思えばさにあらず。いきなり浮き石が多くしかも岩の表面が良く滑る「下山道」を下りることになります。ここで私はうっかり足を滑らせて2度ほどこけたのですが、特にどこかを怪我することもなくリカバーできたのが幸いでした。

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この下山コースを終えるとスキー場のゲレンデに出て広々とした風景が広がります。

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特にスカイラインコースに出てからの風景は最高!その頃には太ももの筋肉が悲鳴を上げていたこともあって、しばらく斜面に腰掛けて和みつつ、ゆっくりと坂を下りました。

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と言うことで、5時間かけてようやくフィニッシュ。スタート&ゴール地点であるオリンピックパークのエイドでは、おにぎりや野菜、フルーツの他に味噌汁も頂いてリフレッシュできました。

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なお、山道を駆け抜けた後のシューズはこの通り。トレール用のinov-8を履いて走ったのですが、普通のランニング用のシューズじゃなくて良かった、と心の底から思いました。

全体的な印象ですが、やはりトレイルランニングはマラソンなどのロードレースとは全く別物だ、と思いました。とにかくコースがバリエーションに富み過ぎているので、「キロ何分」なんて言うペース配分は無意味です。また狭い登山道を走れば前が詰まって動かなくなるのも当然で、ひたすら前に進もうと考えても消耗するだけだと思います。何と行っても重要なのは自分の体力と良く相談しながら走ることで、無理せずマイペースを貫かなければ完走は覚束ないのではないか、と思います。「スピード」と言う要素を無視できないロードレースと比べると、むしろ自然条件とその変化にどう立ち向かうか、そしてどう我慢するかがトレランの醍醐味なのかも知れません。

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2014/05/06

第26回山口100萩往還マラニック大会70kmの部

昨年「サロマ」で初めて50km走って少々自信がついたので、次はもう少し長い距離をと言うことで「萩往還」の70kmにエントリーしました。「ウルトラマラソン」ではなく「マラニック」なので多少は楽なんじゃないか、と思ったんだかどうかは忘れてしまったのですが、サロマの100kmはアクセスも含めていろいろ大変そうだったので、それよりは参加しやすいと思って選んだのは確か。湯田温泉ならレース中に待っている妻も退屈しないだろうし、その後広島で遊んで来れるし、と言うのもこちらを選んだ理由だったと思います。

と言うことでレース前日の5/3の午前中の便で羽田から山口宇部空港に飛んで、湯田温泉に到着したのは午後2時頃。ホテルにチェックインして遅めの昼食を食べて、まずは山口教育会館で行われていた説明会に行きました。やや遅れて着いたためか、会場はほぼ満席で立ち見もかなりいる状態。そしてそのほぼ半分は3時間後にスタートを控えている140kmの参加者です。私自身もそうだったのですが、全体的に緊張よりもワクワクした雰囲気に満ちていたような気がします。

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説明会終了後受付を済ませ、スタートとなる瑠璃光寺まで行ってみました。天気は快晴。無風。そして気温は低め。夜の間は冷え込みそうですが、明日は上々のコンディションになりそうです。今回はホテルから瑠璃光寺まで4kmぐらいあったので、移動用に折り畳み自転車を持参しました。正直言って運ぶのは大変だったのですが、しかし前日の説明会と受付、当日のスタート地点への移動とゴール後の移動とフルに活躍したので持って行って良かったと思いました。

Start

と言うことでいよいよスタート。並んだ順に50人ほどまとまって、「えいえいおー」の掛け声とともに出発です。

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3kmほど舗装路を走ると、いよいよ「萩往還」に突入です。スタートしたばかりで元気だったので初めのうちは小走りに上がって行ったのですが、徐々に急坂になってとても走れなくなってしまいます。

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70kmコースの往路は35kmウォークの人たちと同じコースなので、板堂峠までは一緒になって登ります。

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板堂峠を越えるとすぐに県道に出て、舗装路を延々と下ります。板堂峠は標高500m以上あるので警戒していたのですが、思ったより簡単に越えてしまったためこの下りで調子に乗って飛ばしてしまいました。後から考えるとそれが太ももの筋肉痛だけでなく、右膝の痛みの原因にもなったのかも知れません。この写真で右の方に小さく見える茶色の建物はおばあちゃんがやっている私設のエイド。まだ喉の渇きは無かったのですが、ありがたくスポーツドリンクを頂きました。

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山を下りきると佐々並の集落に入ります。ここは街道沿いに古い建物が残っていて、その由来などを書いた看板がかけてあります。あんまりゆっくり見るヒマが無かったのですが、萩往還が歴史のある街道であることが良く分かります。

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佐々並エイド名物の冷ややっこ。ここでは他にバナナやお茶なども振る舞われます。また簡易水洗ながらウォシュレット付きのトイレもあるので、その後の道程に備えて済ませておくのが無難。私は行きだけでなく帰りもお世話になりました。

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佐々並の集落を出るとまた山道突入。登りはともかく下りでは右膝の痛みを強く感じるようになってきたので、痛み止め用に持ってきたロキソニンSを飲んで進みます。

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千持峠を越えてちょっと下ると国道262号線に出てまた登り。

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釿ノ切峠は、板堂峠に次いで2番目に高い場所です。

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一升谷の急坂を下ると、スタートから23kmほどの地点にある明木エイドに到着します。ここでは小ぶりの「明木饅頭」が振る舞われるほか、おにぎりやチョコレートなども食べることができます。私が到着したのは9時半頃だったので、ここまでの平均ペースは8分40秒/kmと言うところ。フルマラソンはだいたい5分30秒/kmで走るのでそれとは比べものにならないぐらいゆっくりペースなのですが、しかし強烈なアップダウンのある山道だったのと膝の痛みを考えればまずまずだったのではないかと思います。ここから折り返し地点までの起伏はあまり大きくないはずなので、頑張ってペースを上げて走るぞ、と気合いを入れ直して再スタートしたのですが...

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明木と萩市内の間にある悴坂(かせがざか)がまた強烈。標高差は140mなので板堂峠や釿ノ切峠に比べるとたいしたことはないのですが、これを2km弱の間に上って下るのです。

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でもまあ何とかクリアして、明木からの11kmほどの距離を1時間半で走って11時前に折り返し地点に着きました。この折り返し地点にはゼッケンに仕込んだセンサーを読み取る機械は無く、受付のテントに行ってゼッケンにマジックでチェックマークを入れてもらうことになっています。この写真で言うと左側の奥のテントがチェックポイントなのですが、私は最初それに気がつかなくて右側のテント(エイド)に行って飲み物やフルーツを貰ってました。

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そしてそのテントの中の段ボール箱におにぎり弁当が置いてあったので、自分で取ろうとしたら「あっちのテントでチェックしてもらって弁当を受け取って下さい」と係の人に叱られました。それでようやくチェックポイントに気がついたわけで、もしチェックされてなかったら「完踏」とは認められなかったところ。危ないところでした。

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お弁当を完食してトイレも済ませて、折り返し地点を11時20分ごろ出発。多少休んだおかげで元気にはなったのですが、しかし右膝の痛みが断続的に襲ってくるのでとても持ちそうにありません。と言うことで、旧村田蒲鉾店のエイドの手前にあったドラッグストア「コスモス」で痛み止めの貼り薬を買って、その後の戦いに備えました。私が店内に入った時には先客のランナーがいて何か買っていたので、実は良く知られたお店なのかも?

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当然のことながら復路は往路の逆回転。背中を押してくれた下り坂は壁のような上り坂となって立ちはだかり、逆に下り坂は太ももの筋肉と膝を痛めつけます。

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往路では元気に走って下った一升谷でしたが、復路では歩いて登るのがやっと。一合目から十合目までの道標を一つ一つ数えながら登ります。復路は250kmの人も140kmの人も同じコースになるのですが、半眠りになりながら、あるいは足を引きずりながらふらふらになって歩いている人がいる一方で、70kmコースの我々よりも元気に進む人がいて驚かされます。

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この70kmコースは公設エイドは4ヶ所(往復で7ヶ所)しか無いのですが、私設のエイドが結構たくさん出ています。写真は釿ノ切峠の手前のものなのですが、ここでは飲み物だけでなくかき氷も振る舞ってくれてとても癒されました。

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こちらは夏木原キャンプ場の私設エイド。ギター弾き語りのおじさんとコスプレのおねーさんが「あと6kmだから頑張って」と励ましてくれました。通過したのは16時頃だったので、「これなら17時前にゴールできるのでは?」とまで思ったのですが...

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そこから10分ほどで板堂峠を越えると、そのあとが本当の地獄でした。距離は2kmほどなのですが、その間に下りる標高差が400mもあります。しかもいかにも滑りやすそうな石畳で、足裏と太ももの筋肉を総動員しなければとても安全には下れません。膝の痛みも断続的に襲ってくるしで平均ペースはだいたい15分/kmと言うところ。時間的に余裕があって良かった、と心底思いました。

急坂が終わり、天花畑から瑠璃光寺までは約4km。舗装された緩やかな下りが続くので、膝の痛みがなければ走って痛くなってきたら歩く、と言う感じでゴールを目指します。身体は疲れてはいるものの決して辛くはなく、心地よい疲れ、と言う感じ。少なくともフルマラソンの終盤のような、時間に追われて足を前に進めなければならない、と言うような切迫感はありません。膝の痛みは気になるものの、歩けば回復するので無理さえしなければいい。その歩いたり走ったりのバランス感覚が、マラニックの本当の姿なのではないかと思います。これまでトレイルランの経験がほとんどなく、しかもロードでも最長50kmしか走ったことのなかった私が萩往還の70kmを走るのは無謀だったような気もするのですが、しかし何ごとも挑戦しなければ限界は見えてこないわけです。大会から2日過ぎた今は太ももの筋肉痛と左足親指の痛み(これはきっと、板堂峠の下りで痛めたに違いない!)に苦しんでいて次の挑戦を考える余裕は無いのですが、何年か後にはぜひとも140km、そして250kmにチャレンジしてみたいと思います。

Pace

追記1:大会本部から貰った「完踏証」によると、私の記録は11時間12分15秒でした。実を言うと走る前には10時間ぐらいでゴールできないかな、と思っていたのですがさすがに無理でした。ただ、膝が痛くならないように気をつけて走ればもう少し楽に走れたかも。どうすれば膝が痛むのか、あるいは痛みを抑えることができるのか。良く考えないといけません。

追記2:今回は山中を含めた長距離を走らなければならないと言うことで、小さめのリュックとベルトポーチを着けて走りました。リュックには着替えと緊急用の食料と水を、ベルトポーチにはカメラとティッシュと薬品を入れて走ったのですが、着替えと食料はなくても良かったかも。また水もかなり大きめのボトルを持って走ったのですが、私設も含めたエイドがたくさんあったので小さいので良かったかも知れません。その上リュックを背負って走るのはやはりしんどいので、もう少ししっかりと戦略を練って臨んだ方が良いように思います。(装備のサマリー:ウェアの上はTシャツ2枚重ねにアームカバー、ランニンググローブで、スタート時からしばらくはウインドブレーカーを着て走る。下はロングスパッツ+ショートパンツ+薄手のランニングソックス。シューズはNike Speed Lite ST+5。サングラスと普通のメガネの両方持って、明るさに応じて交換。行きのリュックの中にはタオルを入れていたが、結局使わず折り返し地点で他の荷物と一緒に送り返した。)

追記3:この大会ではマイコップを持って行くことが推奨されていたのですが、この持ち方にも工夫が必要ですね。私は普通のプラのコップを持って行ったのですが、リュックから出し入れするのは面倒なので短パンのポケットに入れて走ってました。他の人のやり方を見ると、例えばペットボトルの下半分を切ったものに「延びるコード」を付けて持ち歩く、等の工夫があって参考になりました。

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2013/07/01

初めてのウルトラマラソン

昨日、人生初のウルトラマラソンとして「サロマ100km」の50kmの部を走ってきました。

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50kmのスタートは佐呂間町100年広場。ここへ行く公共交通機関はないので、ゴール地点の常呂町スポーツセンターからのチャーターバスでの移動です。50kmの参加者は400人弱で、のんびりした雰囲気の開会式となりました。

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午前10時、いよいよスタートです。数日前までは寒い日が続いていたそうですが、この日は抜けるような青空!気持ちの良い日、と言いたいところですが、暑くなることが予想されるためマラソンにはあまり向かないかも...

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田舎道を淡々と走って、まずは10kmのチェックポイント。このマラソンコースは途中から100kmの人たちと合流するので、時計表示は経過時間ではなく現在時刻が表示されています。

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10kmを過ぎるとランナーもかなりばらけてきて、レースと言うよりも1人でトレーニングしているような感じで走りました。

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18km付近で100kmのコースと合流し、すぐに現れるのがこの斉藤商店のエイド。第2回大会から25年以上続けていると言う私設エイドで、2008年には「ランナーズ賞」も受賞しています。冷たいタオルからトマト、キュウリ、あんパンなどオフィシャルを越える充実ぶり!

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100kmコースでは半分をやや過ぎた68km付近になるのでほっと一休み、と言う感じなのではないかと思いますが、50kmコースにとってはまだまだこれから。元気に頑張るぞ!

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25km付近に現れるもう一つの名物私設エイドが鶴雅リゾートで、冷たいそうめんとお汁粉が振る舞われます。ちょうどお昼時だったので、そうめんを2杯も頂いてしまいました。

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サロマ湖の南岸を走る道。まだ半分を過ぎたぐらいなので元気は残っているのですが、徐々に足が重くなってきます。

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サロマ湖東岸を回り込んで、ワッカ原生花園の入口にあるのが30kmのチェックポイント。途中でトイレやエイドで足を止めた時間があったのでまだ6分/kmを維持していましたが、本当の試練はここから。

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サロマ湖の砂州を往復するコースは約17km。最初の方はまだ元気があって100kmコースのランナーたちをどんどん抜いて行ったのですが、徐々にペースが落ちて6分30秒/kmから7分/kmがやっと、と言う感じになってきました。

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折り返し点を過ぎてようやく到達した40kmのチェックポイント。ここからは再び延々と帰り道を走ります。

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ワッカの中にもあちこちにエイドがあるのですが、これは42km付近のもの。行きも帰りも、スイカを2切れずつ頂いてしまいました。

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因みに暑くて辛かった山の中のコースとは一転して、このワッカのコースは風が涼しくとても走りやすく感じました。ただ、帰りは足が重くようやく前に進んでいる、と言う感じ。行きに抜いたはずの100kmのランナーたちにも次々と抜かれてしまいます。

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それでも右足と左足を交互に前に出して行くと徐々に前進するもので、ようやくあと1kmのところまで来ました。常呂町に入って沿道の応援の人も増えてきたので、何とか力を振り絞ってちょっとだけペースを上げてゴール!常呂町スポーツセンターに入ると「××選手が帰ってきました!」と一人ひとりの名前をアナウンスしてくれるので、否応なしにペースが上がります。と言うことで、うっかり自分のゴール時の写真を撮るのを忘れてしまったのですが、5時間半をちょっとだけ越えるタイムでのゴールとなりました。

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42.195kmよりたった8km弱長いだけの50kmウルトラマラソンでしたが、やはりタイムを狙って走るフルマラソンとは別物、と言う感想を持ちました。そのうち50kmぐらいなら余裕でクリアできるようになって、いずれは100kmを走ってみたいものです。

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2013/06/17

Garmin Forerunner 310XTをNike+と比較する(2)

次に、走行記録を管理するサイトの使い勝手を比較してみます。まずはNike+の方。

Nike

表示されているのは地図、高度とペースを重ねて書いたグラフ、走行距離や時間等のサマリー、そして1kmごとのラップタイム。必要最小限の情報なのですが、分かりやすい配置と表示だと思います。

続いてGarmin connectの方。

Garmin

「概要」以外にも「タイミング」「高度」「ペース」など詳細な情報が出ています。その他にも心拍数計を付けていればその変化も表示されますし、ケイデンスも記録できるそうです。従ってとにかく何でもかんでも記録される、と言うのがGarminの利点で、これはなかなか得難いものがあります。ただこの表示に対する不満は多少あって、例えば高度のグラフのスケールが大き過ぎる。上限が100mなのはともかく下限が-200mなのは、いったいどういうことなんでしょう。Garminは水泳でも使えるらしいのですが、まさか200mも潜れる人がいるはずもなく... 更にペースを示す「タイミング」の表示で、その変化の表示が細か過ぎて分かりにくいのです。それに対してNike+はかなり長い時間の平均値を表示しているのですが、しかしペースを守りながら走っている場合にはそれで良いはず。Garminのように細かく表示されてもあまり役には立ちません。

因みに地図の表示ですが、正確さで言えばGarminの方が圧倒的に上。以下の2つは同じコースを示しているのですが、どの道を走ったか、ぐらいしか分からないNike+に対して、Garminは道路の右を走ったか左を走ったか、まで分かります。

Nikemap

Garminmap


もっともランニングの記録、と言う意味ではGarminほど詳しい必要もないかも。逆にNike+はランニングペースに応じてルートに色が着くので、どんな感じで走ったか、が一目瞭然だと言うメリットがあります。

と言うことで、watchの使い勝手も含めて簡単で分かりやすいNike+は初心者向き。逆に設定は難しいものの豊富な情報が得られるGarminはプロ向きです。ただ、バイクやスイムをするわけではなくランだけだったらNike+でも十分だ、とも言えるわけ。その上Nike+はいろいろ目標を決めてそれに向けてトレーニングをしたり、あるいは友達を登録して競い合ったり、と言う使い方も可能です。iPodやiPhone等との連携もできるNike+はGPS watchを買わなくても使えるので、間口の広さもGarminよりも優れています。プロやハイアマチュアを対象に正常進化を進めるGarminに対して、初心者向けを越えて新しい地平を拓きつつあるNike+。どちらが良いかと言う判断は、もう少し使い込んでからになりそうです。

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