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2009/05/10

出勤禁止

アメリカ時間の今朝早く(日本時間では昨日の夕方)、KEKからショックなメールが来た。

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新型インフルエンザ感染発生国からの帰国者に対する対応等について

世界的に拡大している新型インフルエンザの感染が、日本でも海外か
らの帰国者に確認されたことに伴い、本機構では、以下のとおりの対
応をとることとします。

1 感染発生国からの帰国者
 ・感染発生国から帰国した職員は、帰国日を含めて7日間は機構に
 出勤せず自宅で待機のうえ、毎日必ず体温測定を行ってください。
(以下略)
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共同利用者を含む外来者への新型インフルエンザに対する機構の対応について

 世界的に拡大している新型インフルエンザの感染が、日本でも海外
からの帰国者に確認されたことに伴い、本機構では職員と同様に、共
同利用者を含む外来者に対しても以下のとおり対応することとします。

 ・感染発生国から入国及び帰国した外来者(共同利用者を含む)に
 対しても入国日を含めて7日間は機構への来訪はご遠慮ください。
 ・この措置の対象者としては、機構で開催される会議、研究会等へ
 の参加者も含まれます。
(以下略)
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この通知がすぐに撤回されない限り、14日帰国予定の私は20日まで自宅で謹慎状態でいなければならない、と言うことになる。私は一応、出張命令者の物性研や上司である所長・副所長にも相談し、許可を得てアメリカに来ているのだが、まさかその出張中にこんなことになるとは思わなかった。

もちろん、自分が感染源になってウィルスをバラ捲くようなことはしたくないし、危険性があるうちは来るな、と言うのも分かるのだが、ただ問題はこのインフルエンザがそこまで気をつけなければならないものなのか、ということである。

「新型インフルエンザ各国感染者数・死者数」に見られるように、昨日朝の段階で感染者数は29ヶ国3438人に上っている。WHOが言っているように、世界的大流行の一歩手前、と言う認識は間違っていないと思われる。このウィルスには免疫がない人ばかりであることを考えると、日本国内での人から人への感染が始まれば一気に広がると見るのは自然だろう。

ただ、だから危険かというとそれはまた別だ、と思う。例えば「インフルエンザによる死亡数の推移」に見られるように、このウィルスは弱毒性だと言う認識が一般的で、「日本の対策については『少しナーバスになり過ぎているところがあるかもしれない』」と言う指摘もあるらしい。最初に流行したメキシコでは、感染者数に比べて死亡者が非常に多い(とは言え3%程度)と言われて不安が広がったわけだが、このメキシコを除けば致死率は0.1%程度。すなわち過去に大流行した「スペイン風邪」や「アジア風邪」等のインフルエンザに比べても被害はずっと小さいのである。(因みに鳥インフルエンザは致死率が60%にも上るらしく、これは大変恐ろしい。)

そもそも冬に流行る季節性インフルエンザも0.05%程度の死亡率はあるわけで、今回の新型インフルエンザも季節性インフルエンザと危険性はほとんど変わらない、と考えるのが妥当ではないかと思う。にも関わらず日本国内であれほど騒ぎ、その上国際的な共同利用機関であるKEKが国際交流を実質的に否定するような事を(しかも他よりも率先して)決めるのはどういうことか。止むを得ない措置だとは言え残念なことである。

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