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2004/06/18

東海村にて実験中

東海村、と言うといまだに「臨界事故」を思い出す人もいるかと思いますが、その事故が起きるずっと前から、東海村は原子力のまちです。日本原子力研究所が発足したのは1956年の事で、その1年後には東海村に研究所が設置され、日本最初の原子炉が臨界に達しています。また日本初の商業用原子炉が作られたのもこの村で、営業運転を開始したのは1966年から。東海村は半世紀近くも、原子力と共に歩んできている訳です。

原子力、と言うと「爆弾」とか「発電」とかのイメージが強いのですが、自然科学の研究にとっても非常に強力なツールです。核分裂の連鎖反応を起こすと大量の中性子が発生するのですが、この中性子はモノを調べるのに非常に役に立ちます。「レントゲン写真」を撮るためにX線を用いるのは多くの人が知っていると思いますが、中性子の「お役立ち度」はそれ以上。X線ではとても透過できないような分厚い金属の固まりの中まで透視する事ができますし、X線では見る事のできない水の分布を知る事もできます。

その中性子を使う実験をするためには「研究用原子炉」を用います。原子炉、と言っても発電用に比べてかなり小さくて、発電炉が1000MW(MW=100万ワット)ぐらいあるのに対して、研究炉はたかだか20MW。安全には十分に気を使っていてちょっとでも危なそうなことがあったらすぐに止めるぐらいの原子炉なのですが、しかし世間の風当たりは強いのです。京大も大阪南部の熊取町に研究用原子炉を持っていたのですが、周辺の住民の理解が得られなかった、とかで更新される事なくあと数年で潰される運命にあります。従って日本で唯一の世界のトップと張り合える研究用原子炉は東海村にあるものだけとなり、私はこれを使うために頻繁に東海村に出張に来る、と言うわけです。

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コメント

お久しぶりです。
なーるほど。こういう話をもっと希望(^^)

投稿: aranxp | 2004/06/27 01:14

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