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2004/06/21

台風にやられました

itabashi

今日、東海村での実験が終ってやっと自宅に帰れるはずでした。家に帰ったら家族の顔を見て、いろいろ話をしてビールを飲んでEuro2004を見て... 等々いろいろ楽しみにしていたのですが、関西を直撃した台風にやられてしまいました。関西を通過するのは昼頃だと言う話だったんで夕方なら大丈夫だと思っていたのですが、まさか突風に吹き飛ばされた屋根が送電線に引っ掛かってしまうとは。夕方に東京駅に行った時には「復旧の見通しはない」との事だったので慌ててホテルを探して、結局今日は板橋にお泊まりです。

それにしても東京駅で運行状況に関するテロップを見た時には、一瞬ギク、としましたよ。だって送電線に巨大な物体が引っ掛かったため、とか書いてあったから。何か台風でモスラかギャオスが飛んできて引っ掛かったような印象を受けて、あー、それじゃ今日中の復旧は無理だな、と納得してしまいました。

ところで板橋って、新選組の近藤勇終焉の地なんですね。(来るまで全然知らなかった。)首級は京都に送られたものの胴体はこの地に埋葬されたそうで、生き残った永倉新八が彼を弔って晩年を過ごしていたそうです。駅前にゆかりの地があって、多くの人が訪れていました。

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2004/06/18

東海村にて実験中

東海村、と言うといまだに「臨界事故」を思い出す人もいるかと思いますが、その事故が起きるずっと前から、東海村は原子力のまちです。日本原子力研究所が発足したのは1956年の事で、その1年後には東海村に研究所が設置され、日本最初の原子炉が臨界に達しています。また日本初の商業用原子炉が作られたのもこの村で、営業運転を開始したのは1966年から。東海村は半世紀近くも、原子力と共に歩んできている訳です。

原子力、と言うと「爆弾」とか「発電」とかのイメージが強いのですが、自然科学の研究にとっても非常に強力なツールです。核分裂の連鎖反応を起こすと大量の中性子が発生するのですが、この中性子はモノを調べるのに非常に役に立ちます。「レントゲン写真」を撮るためにX線を用いるのは多くの人が知っていると思いますが、中性子の「お役立ち度」はそれ以上。X線ではとても透過できないような分厚い金属の固まりの中まで透視する事ができますし、X線では見る事のできない水の分布を知る事もできます。

その中性子を使う実験をするためには「研究用原子炉」を用います。原子炉、と言っても発電用に比べてかなり小さくて、発電炉が1000MW(MW=100万ワット)ぐらいあるのに対して、研究炉はたかだか20MW。安全には十分に気を使っていてちょっとでも危なそうなことがあったらすぐに止めるぐらいの原子炉なのですが、しかし世間の風当たりは強いのです。京大も大阪南部の熊取町に研究用原子炉を持っていたのですが、周辺の住民の理解が得られなかった、とかで更新される事なくあと数年で潰される運命にあります。従って日本で唯一の世界のトップと張り合える研究用原子炉は東海村にあるものだけとなり、私はこれを使うために頻繁に東海村に出張に来る、と言うわけです。

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2004/06/11

AirMac Express

アップルは最近、"AirMac Express"を発売する、と発表しました。(プレスリリース) 「本体をコンセントに直接つないで利用でき、ワイヤレスでのインターネット接続、USBプリンタのワイヤレス共有が可能で、持ち運んでブロードバンド対応のホテルの部屋などでも自由にワイヤレス接続することができ」る、と言うことで、キャッチフレーズは「モバイルベースステーション」。いつでもどこでもネットに接続できる環境がこれで実現できる!と一瞬飛びつきたくなってしまいました。

でも私が内容を見た限りでは、これは単なるコンパクトなベースステーションですね。「自由にワイヤレス接続できる」と言ったって可能なのは部屋にEthernetのコネクタがある場合だけ。電話線経由のダイアルアップやAirH"等には対応していないので、どこでもOKと言うわけにはいきません。言うなれば「長いEthernetケーブルの代わり」と言うだけです。少なくとも出張にこれだけ持って行けばいい、というわけにはいきません。

デザインが上手なおかげでそこそこ売れるとは思いますが、でも単なる無線LANのアクセスポイントと言うだけなら1万円ぐらいで買える時代です。約1.5倍の値段で売れるかどうか、と言うとなかなか微妙なんじゃないでしょうか?まあ、少なくとも私は買わないと思います。(家ではいまだにYAMAHAのRT60wで間に合ってるし。)

今回のAppleの新製品を見て心が動かされるのは、やっぱりPowerMac G5ですね。最低スペックのマシンでも1.8GHzのデュアルプロセッサ。これにSuper DriveとGeForce FX 5200 Ultraが付いて25万円ちょっとだなんて!仕事で使っているマシンがG4/400なんで、下手すると一桁ぐらいパフォーマンスがアップするかも知れません。またまた「欲しくてたまらない」と言う気持ちを抑えるのに苦労しそう、いや実際に苦労しています。

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2004/06/05

そんなにトップダウンがいいんですか?

国立大が法人化されて、2ヶ月が経ちました。その間に出てきた矛盾はますます深まるばかりで、解決の見込みも立たないままに混迷しています。その際たるものは予算の問題で、削らない、と言う国会での付帯決議もなんのその、「運営交付金」もなんやかんやと難癖をつけられて削られて、今や学内は青色吐息の状態です。

法人化に伴う問題は、大学のシステムにも影響を及ぼしています。これまでの大学は「教授会自治」が基本。大事な問題は学科で議論し、学部でまとめて全学で持ちよって、学部長などの各部局の代表者で構成する評議会で調整して決定する。もちろん学長も構成員の選挙で決める。そう言うボトムアップのシステムがあって、一応それが機能していたわけです。

ところが、法人化ともなるとそう言うかったるいシステムでは間に合わないわけです。(のだそうです。)大学にも「経営」のセンスが必要だ、とか言うことになって、学長とその周りの取り巻き(理事会、とか言う名前が付いているようですが)によるトップダウンの運営がなされるわけです。これまで議論、議論でなかなか決まらなかった事柄が簡単に決まって、すぐに実行できる。一見良いシステムのようにも見える?のですが、しかしそれがマユツバものであることはすぐに露呈します。

一例を挙げます。大学には「助手」と言うポストがあるのですが、文系では学部や大学院を終えたばかりの学生を採用して「腰掛」のように使うことが多く、また他大学などで非常勤で稼いでいる人も多いと聞いています。それが理系では全く違います。医学系や工学系では助手は教授の「手足」となって、教授の研究の手伝いから学生の指導までまるで奴隷のように働きます。一方理学部ではほとんどの助手が博士号を持っている一人前の研究者で、教授や助教授よりも研究業績が上の人もたくさんいるのです。

ところが、この助手制度の「改革」をトップダウンでやると、学部や分野の違いには斟酌しないわけです。例えばO大学では助手は全部「特任講師」と言う名前の任期付きポストにして給料もこれまでの半分にする、と言うことを決めたそうですが、これなんて明らかに文系の人たちの発想です。一人前の研究者としてdutyをこなしつつ空き時間に研究を進めている理学部の助手とは全く整合しないのは明らかです。

一事が万事。この助手の問題は、氷山の一角でしかありません。大学の執行部は学部や分野の違いについてはほとんど知らないので、どう考えてもおかしなやりかたを押しつけて平然としていることが多いように思います。もともと教育も学問も、「即効性」がないのが当たり前。それを担うべき大学に効率を導入しようとしたってうまく行かないのは当然なのだ、と思います。政府と文部科学省は日本の学問を潰したいのか。そう言う「悪意」のようなものを、感じてしまうのです。

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