昨日パナソニックスタジアム吹田で行われた天皇杯準決勝で、サンフレッチェはヴィッセル神戸に0-2で敗れ、2冠の夢が潰えました。
荒木が出場停止だということで3バックのセンターに中野を起用して、以下の布陣で戦いました。
大迫敬
塩谷 中野 佐々木翔
田中聡 川辺(→前田73分)
中村 東(→新井70分)
ジャーメイン 加藤(→アルスランHT)
木下(→ジェルマン73分)
SUB:田中雄、山﨑、菅、茶島、越道
対する神戸は、GK:前川、DF:マテウス・トゥーレル、山川、酒井(→鍬先70分)、永戸、MF:扇原、井手口、武藤、広瀬(→大迫勇63分)、FW:宮代、佐々木大、と言うメンバーでした。立ち上がりから広島が積極的に前に出て何度も神戸ゴールに迫り、4分にはFKのこぼれを川辺が打ちましたが枠外。10分にはジャーメインのシュートが相手にブロックされ、12分にはCKに木下が合わせましたが惜しくも枠外に外れます。また20分には中野のロングスローから田中聡が打ちましたがDFにブロックされます。逆に神戸は23分、武藤の突破はクリアしたものの、その直後のCKのこぼれをミドルレンジから永戸に決められ、先制点を許してしまいました。
広島はその後もサイドからのクロスやロングスロー、セットプレーなどで神戸ボールに迫ります。しかし神戸の守備は堅く、41分のジャーメインのシュートも45+1分の田中聡と木下のシュートもDFに弾かれ、0-1で前半を終了しました。
後半からアルスランを投入して、点を奪いに行くスキッベ監督。4分にはアルスランの折り返しをジャーメインが狙いましたが枠外に外れます。6分にはアルスランのヒールパスで中村が抜け出しましたが酒井に奪われ、逆カウンターから武藤のクロスに佐々木大が合わせましたが枠外に外れます。そして後半18分にクロスのこぼれを大迫敬が抑えたものの、そこで武藤を倒したとしてPKを与えられてしまいます。大迫勇が蹴ったボールは大迫敬が弾きましたが、しかし蹴る前に動いたと言うことでやり直し。今度は佐々木大が蹴って決められ、神戸のリードは2点に広がりました。
何とか点を取りたい広島は、新井、ジェルマン、前田を投入して攻撃の圧力を強めようとします。しかしむしろ中盤でボールを奪えなくなった感じで、なかなかチャンスに結びつきません。後半45+3分にはFKのこぼれを塩谷がシュートし、これに中村が合わせましたが惜しくも枠外。45+8分には中村がゴール前で一瞬フリーになったものの、大迫勇の守備に防がれます。広島はCKやクロスで攻め続けたものの有効な手は打てず、そのまま試合終了のホイッスルとなりました。
試合後に川辺は「後半に0-1の状況でいけば、自分たちもチャンスがあったし、そのまま続いていけば、逆転のチャンスはあるかなと思いましたけど、2点差になるとなかなか巻き返すのは難しかった」と語っています。大迫敬がPKを与えたシーンではボールに対してのみ反応しており、武藤を倒す意図はなかったことは明白で、そこでファウルを取られるのはGKとしては厳しいジャッジだったとは思います。とは言え、右足が高い位置にあって動いていたこと、その結果接触したことは事実。ペナルティエリア内でGKを保護するルールは無くなっていることも考えると、ファウルと取られたのも止むを得ない、とは思います。またその直後の大迫勇のキックを止めたシーンでも(大迫勇がPKでは禁止されているフェイントぎりぎりだったにも関わらず)ゴールラインから離れた、と判定されてやり直しになったことも含めて、運が悪かったと言わざるをえない失点でした。
ただその一方でスキッベ監督が「われわれは最終的に神戸に勝つだけのクオリティーが足りなかった。そういう試合だったと思います」と語っているように、試合を通しての流れから言えば神戸が勝ったと言う結果は妥当だった、と言わざるをえないところ。広島は押し込みながらも球際での強さで相手を上回ることができず、得点を奪うことができませんでした。今年の神戸とのリーグ戦は2回戦って2試合とも0-1で敗れましたが、同じようなサッカーを指向する中で、シーズンを通して相手を上回ることができなかった、ということ。2つ目のタイトルを取るには足りないところがあった、と言うことを、痛感させられる試合でした。この悔しさは来年以降で晴らすしかないのですが、今年はまだリーグ戦とACLEの合わせて4試合が残っているだけに、どちらも更に上を目指して、個人の力とチーム力を更に高める努力を続けて欲しいと思います。
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